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俺は俺の為に死にたいんだ。  作者: ユメのユメ
2/17

ユメ。初めて殺意を覚える。

ユメは女神と契約後死に方を考える一日目が始まった。

残り日数7日間...

「7日間か...今のままじゃ絶対無理だよな...とりあえず仕事行ってから考えるか...ってやべ!もうこんな時間か」

俺は普段朝風呂には入らないんだが、珍しく気分がよかった為風呂に入ってしまったので時間が大分押してしまった。



「遅れてすいませーん。」

「おっ!来たかあ!遅刻なんて珍しいな!休みかと思ったぜ!」

そういって肩を組んでくるこいつはジョニーさんだ。

今日の俺の仕事の相棒だ。

「さくっと終わらせますか」

俺はいつも通りにハシゴを使い屋根の上にあがる。

ジョニーもいつも通りくると職人の目になりどんどん修理していく。

「なんかあったんかあ?いつもより仕事早いじゃねーか!」

「なんか気分が良いんですよ」

さすがに死に方を考えてるとは言えなかった為誤魔化す。

「そっかそっか。早く終わらせて1杯やりてーな」

「いいっすねえ」

そんな他愛もない話をしながら黙々と修理してく。

「少し休憩するかぁ」

「そうっすねぇ」

俺とジョニーは屋根の上に座り込み休憩する。

(こっから飛び降りたら普通に死ぬんじゃね?試してみるか...?やるか...やってみるか!!)

俺は屋根のぎりぎりまで歩いて下を覗く。

(結構な高さあるよなあ...これならいけるはず!)

俺は後ろを振り返りジョニーを見る。

ジョニーは寝っ転がっているので止められる心配はないことを確認する。

「あ~れ~足があ、滑った!!」

わざとらしく言い放つと同時に屋根を思いっきり蹴り飛ばし頭から飛び降りる。

(案外あっけなかったな。いや...待て待て待て。なんであの子がそこに?!やばいやばいぶつかる!)

飛び込んだ先には俺の昔好きだった人の子供が...しかもまだ6歳である...

「よっけろおお」

(やばい...間に合わない...どうするどうするどうする)

俺は手を広げてその子を抱きしめるようにして転がった。

そこで僕の意識はなくなった。



真っ暗闇の空間に俺は立っていた。

ただ前と違うのはそこには四角いコタツがあったこと。

そしてコタツの上にスイカがなぜか置いてあったこと。

そして駄女神がお腹を出して寝ていた事だった。


「おーい」

俺は駄女神のお腹を突っつくと変な声を上げて跳び上がった。

「何寝てんだよ!見てるんじゃなかったのか?」

「あら...いらっしゃい。このコタツって悪魔だよね悪魔。女神なのに負けちゃったわ。」

「そんなことは知らん。それより死んだのか俺は。」

「そういえば来るの早いわね。今再生するからここに入ってスイカでも食べながら待っててよ!」

「そうするわ。あの子が無事なのかだけ心配だわ。」

コタツに入って寝転がると目の前に大きなスクリーンが現れた。

「これは?」

「これはね。リアルタイムでユメの世界を見れるの。録画してあるから、回すね。」

流れてきた映像は俺が風呂に入ってるとこだった。

「どこ映してんだよ!!」

俺は必死に隠そうとするが

「ふっ」

馬鹿にされたみたいで恥ずかしい。

「もっと後だよ!!ばかっ。」

「それならもっと早く言ってよね。飛ばすよ」

次に流れてきた映像は俺がトイレに座ってるとこだった。

「ちょ!おまっ!もっと後だよ!!ついさっきの出来事だ!」

「それなら早く..フフフッ.言っ...フフフフフっ」

「こんなにも仮に女神で仮に女の子だったとしても殺意が芽生えたのは初めてだよ。」

「ちょっとしたジョークじゃないの!女神って暇だから話せるの少し楽しいのよっ!」

「なら早く飛ばしてくれ!屋根の上にいるとこだ!」

「はいはい」

女神が映像を飛ばすと屋根の上に立っている俺が映った。

「そうそう!ここだここ!」

映像がゆっくり流れ出すと女神がいきなり大きな声をあげた。

「ちょっと待った!!本当にここ?!」

映像が止まり女神が聞いてくる。

「ああ。ここだ。」

「ちょっと巻き戻すわね。」

そして先程の映像が流れる。

「ねぇ?なんかおかしいと思わない?!」

映像を止めると僕に問いかけてきた。

(なんかあったのか?まさか...他の女神が接触とか、異次元的なやつか?!)

「わ...わからん。」

「もう一回じっくり見ててね?」

映像が巻き戻しされ先程の映像が流れ出す。

すると女神がまた大きな声をあげた。

「ここよっ!ここ!」

映像が止まるが俺には分からなかった。

「すまん...分からん」

「分かりやすいようにアップするわね。」

アップされた映像には俺の大事な場所が映されていた。

「かっこつけて屋根の上に立ちながら透かし風立たせてるのに...あははははっ..ひ.左手でチンポジ直してるとかとか...ひーっひっひっ..あっはっはっ.お願いだから...あははははっ..これ以上笑わせないでっ。あははははっ」


「.....」


こいつどうしてくれよう。

あぁ...俺は色々間違えてしまったのかもしれない...

あぁ...駄女神は本当に駄女神だったみたいです。

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