表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

第0話 〜死んでから6回目の転生〜

序章


何時もの憂鬱な人生。

大学も偏差値が高いところを出て、CMでも良くやるような会社に就職した。32歳のボクっ娘な女。

僕も一応は女。彼氏くらいは欲しい(←彼氏いない歴=年齢)

両親は看護師の姉が養ってる。

「お金は入れるな!自分の事に使え!」

と、姉直々に言われたので、生活費やゲームや漫画、ゲーセンに使っている。


こんな日常を、普通に生活している様に聞こえるかもしれないが、僕は過去4回死んでいる。

…まぁ、所謂転生したのだ。

5回目の今回、過去4度繰り返した人生よりも、とても快適だ。

時には虐待を受け、時には虐められたりもしたからな。

…まぁ過去の話はこのくらいにしておこう。


「そういや、今日はアイツが話があるって言ってたっけ…ショッピング…なら、事前に言ってるか…つか、僕が断り過ぎて誰もショッピングだなんて誘ってくれないしな。」


…別に寂しいだなんて思っていない


まぁこの話は数時間前の話で、何故こんな過去の話をしたのかというと…


「す、すみませんせんぱーい!!」


後輩の丸山(まるやま) 結奈(ゆな)が走って来た。


結奈はみんなから丸ちゃんと呼ばれるから、それが悩みらしい。


僕はそんなのよりも君の横にいるそこの爽やかな人が気になるんだけどな((


「いや、僕も今来たとこ…で、えっと、その爽やかな人は…」


「初めまして、丸山 結奈さんとお付き合いをさせていただいております、山口(やまぐち) 孝志(たかし)と申します」


「…あ、あぁ、これはご丁寧にどうも…僕は結奈の会社の先輩の山村と申します」


付き合ってるっていう言葉があったから少し反応が遅れたけど…


「…結奈って、彼氏居たの?」


「はい!!まぁ、付き合っているのは前からで、実は昨日プロポーズされちゃって!!」


と、頬を紅に染める結奈。


「そ、そうなんだな、おめでとう!」


「ありがとうございます先輩!!

で、先輩に話があるって言ったじゃないですか」


「あぁ、言ってたな……もしかして、結婚の相談…か?」


「そうです!!まぁ、結婚の相談って言うより、私達の式で先輩にスピーチをやってもらいたいんです!!」


スピーチ…か……


「…結奈、それって僕には語彙力がないのを前提に言ってる?」


「ごいりょく?何ですかそれ」


あぁ…こりゃダメだな


「そんな事より先輩!!その辺のカフェでも行きません?今日は寒いですし…」


…まぁ確かに、今日は寒いな


「そうだな、じゃあその辺のカフェに行くか」


スピーチの話は後回しにして、道路を挟んだカフェによろうと、青になっている信号を渡る。


「「「キャーーーーーー!!!!」」」


?!

ど、どうしたんだ?なんの騒ぎ…だ…?


「せ、先輩?!」

「山村さん?!」


あ…あ…あの騒ぎは…スピード違反の車…の事か…

ハハッ、こんな死に方、初めて…だ……


あぁ…腕の感覚がない…吹っ飛んでしまったのか…?あぁ…痛いなぁ…腕…くっついてくれない…かなぁ…


【承諾しました。自己再生を獲得……………成功しました。また、補足として痛覚無効を獲得……………成功しました。】


なんだ…この声…?まるで…ゲームのナーレター…だな…


…ん?ゲーム…?


「…あ"っ!!!」


PCでやっていたあのゲーム…炎魔法や水魔法とかで..詰んでたんだった…防具に火炎耐性と…水耐性……付けときたかったな…


【承諾しました。火炎耐性と水耐性を獲得…………成功しました。】


いや…あれには魔法耐性とか…あったな…

アレなら…魔法は…全く効かない…よな…魔法耐性…付けて戦ってみたかった…なぁ……


《承諾しました。火炎耐性、水耐性から魔法耐性への進化………………………成功しました。》


進化…おめで……いや、これは僕…の事を言ってるの…か……??


「「「ざわ・・・ざわ・・・」」」


あぁ…なんだか騒がしくなってきたな…それにしても…冬なのに…血液が足りず、この寒さ…は堪える…な……


【承諾しました。耐寒耐性を獲得…………成功しました。また、補足として耐熱耐性も獲得…………………成功しました。】


血液が…もう相当足りなくなってきた…な……


【承諾しました。血液が足りない事がない身体を生成…………………成功しました。血液は少々出ますが、直ぐに止まるのでご安心を】


……ハハッ、なんだそりゃ…安心なんて……出来ねぇ…よ……


((あぁ、また転生するな……今度は、異世界にでも転生することが出来たら……いい…な……))


これが彼女の最後の思考である。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ