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真夏のミステリーツアー【アンソロジー企画】  作者: 真夏のミステリーツアー参加者一同
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「Children of the lucid dream③」 IDECCHI51 【ヒューマンドラマ】 挿絵:だがしや様

 あれからだいぶ年月が経った。愛媛大学にいったのも、もしかしたら運命的に彼女と出会えるかもしれないと想ったことも一理あった。しかしそんなに現実は甘くない。そしてこれは誰にも話せない話だ。



 プールで少し泳いだ英介はすぐに休憩スペースで休みだした。



 英介の傍に賢一が寄ってきた。彼は悟が泳ぐ動画の撮影をさっきまでしていたようだ。まったく損な立ち回をしている。それにしても、本当に彼は泳げないのだろうか? 



「もう撮影は終わったのかよ?」

「うん。撮るものは撮ったよ。悟君はまだ泳いでいるよ。好きなのだろうね~」

「水泳部か何かだったのかな?」

「うん、中学時代にちょっとね」

「伊達君さ、会いたくても会えない人って伊達君にはいたりするのか?」

「どうしたのさ? そんなこと聞いちゃって」

「なんとなく」

「別にいないかな。小島君にはいるの?」

「教えられない」

「そっか、じゃあ俺のモットーを小島君に教えてあげよう」

「?」

「この世界には科学で証明できないことが必ずある。可能性は無限大だよ」

「何言っているの」

「ふふふ、今晩は何かが起きそうな気がするね~。じゃあ、ひと泳ぎしてくる!」



 そういうと賢一はプールに飛び込み、泳ぎ始めた。



 不思議な男だ。しかし彼の言葉には力がある。


 英介は微笑んだ。そしてその夜を迎えた――

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