ブルすじ煮込みの味はお好みで
「うぅ~、欲張りすぎた」
もともと買う予定だった肉塊も結構な量なのに、マグがおまけしてくれるっていうから、遠慮なくブル筋貰ってきちゃったよ。
おかげで荷物が重くて帰り道がしんどかった。
ブル筋だけで2~3kgない?
買った肉塊二つを合わせたのと同じかそれ以上あるよ。
帰宅してすぐに、お肉の下処理を始める。
腿肉は明日以降でいいとしてクーラーボックスでお休みいただき、バラ肉にはハーブと塩をまぶしてクッキングペーパーとラップで巻く。
その傍らでお湯を沸かして、沸騰したところですじ肉を全部ぶち込む。
再び沸騰したら鍋の表面にぶわっと灰汁が盛り上がるまで煮る。
鍋を火から下したら肉をざるに上げて、ぬるま湯でざっと洗いつつ冷ます。ついでに汚れた鍋を綺麗に洗う。茹で汁は別鍋に空けた。
肉が触れるくらいになったら、周りについたふよふよしてる脂身その他をスプーンでこそいでいく。モツ煮なんかだと適度な脂身は美味しい。でも、すじ煮込みの場合はゼラチン質でテッカテカになる分、脂身が残るとくどいのだ。
脂身をこそぎ取った後のすじ肉は改めてよく洗ってから大きめの一口大に切って、生姜とネギの青いところを入れて、ひたひたに入れた冷たい水から煮る。大きめに切るのは煮上がった牛すじはとけるのか、すごく縮むから。
これで一時間ぐらい煮たらようやく下茹での終了だ。
脂身や汚れを取り除くと、すじ肉は2割くらい減っちゃうから歩留まりはあんまりよくない食べ物だよね。可食部と光熱費と手間を考えると、手作りの牛すじ煮込みってそんなに安くない気がする。
それでも美味しいから煮ちゃうんだけども。
ブルすじからとった脂身は元の世界だったらそのまま捨てちゃってたけど、今回は下茹での茹で汁に戻して油を抽出することにした。下処理の作業中にコンロが空く間、火にかけとくだけだ。時々固まった灰汁は取り除く。
廃棄物をわざわざ煮直して灰汁取りをするって、無駄じゃん? って気がする。
でも、趣味だからいいのだ。空いてる火種が何となくもったいなかっただけともいう。
本命のすじ肉を煮ている一時間で茹で汁が冷めて、脂が固まる。
固まった脂は取り除いて取っておく。
残った茹で汁は水分を分離して廃棄。うまくするとゼラチンとか取れそうな気もしたけど、そのうまくする方法がまだわからない。ゼラチンが取れるならゼリーとか作れるんだけどなー。ゼリーなんて小学生の頃以来作ったことないけど。だってゼリーなんて食べたくなったらコンビニに行けばいいし、そんなに食べたいとも思わなかったし。ただコンビニがない今はすごく惜しいことしてる気分になる。でも獣臭いゼリーはヤダな。
一時間茹でたブルすじの方は、冷やして小分けにし一部を残してクーラーボックスへ。こちらの茹で汁は冷やして脂を取り除いてから冷凍してクーラーボックスへ。
こうしてみるとやっぱり脂が結構出るな。
鍋にブルすじと刻んだ大根とにんじんと生姜を加え、薄めのめんつゆをひたひたくらいに入れてから、明日おむすびに付けるジロール茸の肉巻きを試作する。
ここまでやれば、あとはブルすじを煮込むだけなので、使い終えた調理器具を片付けたら安心してビールを開ける。
んー、肉巻き美味しいな。
歯触りが小気味いいし、甘やかな香りとキリッとした味わいが肉によく合う。
お客さんには悪いけど、コレは熱いうちにビールですわ。作ったわたししか食べられなくて申し訳ない。
そうこうするうちにブルすじ煮込みも大根がいい色になってきたので、少し取り分けて味見。
まだ煮込みが浅いすじ肉はコリコリしてる。トロトロに煮えたのも美味しいけど、わたしは煮込みならこのぐらいが好みだなー。これは自分で作らないと食べられない味だ。
こんにゃくが欲しいけどないものは仕方がない。大根とにんじんもほっくほく。まだ芯まで味が沁みてないから、それぞれの主張が強いのがまたいい。
とっておいたカップ麺の七味を散らすと、香りが華やかになる。
いやー、ビールが消えるわ。
コレが明日になると、よーく煮込まれたすじ肉は表情を変える。
トロリと煮溶けて、濃厚に口内へと絡みつく官能的な味わいとなるのだ。そっちもそっちでたまんない。
ほろほろになる程煮詰まったなら、ごはんもいいけど案外パスタに合う。千切りにした青紫蘇と小口切りの万能ネギをたっぷりふりかけると、唇が張り付くほどのゼラチン質がつるんとしたパスタによく絡まり、まるで最初からそのために作ったような気になる。
牛すじ煮込みは冷凍も効くし、一度作れば三日は楽しめる酒の友だ。
明日あっため直したら、マグにもブッケにもお裾分けしなくては。
兵式飯盒と丸型飯盒に入れて行けばいいかな。
残りのブルすじもどうやって食べようか楽しみだ。
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