【海遊びとスイカの記録】
※挿絵はAIイラストを使用しています
ふたりはそれぞれのマリンスポーツに挑戦していた。
「波乗りキララ、いっくよーっ!」
浜辺に立つキララは、太陽を味方につけたかのような満面の笑み。
大きなサーフボードを小脇に抱える姿は、まるでプロのよう……と言いたいところだが。
「波を操ってお兄ちゃんに自慢するんだ!」
そう意気込む妹をよそに、ピカルは一足先にレクチャーを受けスキューバダイビングの装備を整え、海の中へ潜っていた。
ピカルは水中で色とりどりの魚たちと出会い、沈んだ遺跡のような岩場に目を輝かせていた。
冷静沈着な彼でも、海の神秘には素直に感動せずにはいられない。
(これが……地球の“海”……。 アルフィオスの良く晴れた空に似ている。 けれどこんなに希望にあふれている)
一方、キララは三度目のチャレンジでようやくボードにバランスよく立ちあがる。
だがその瞬間。
「うわぁ~~っ!!わぷっ!?」
あえなく波にさらわれ、転がり込むキララ。
「もう一回!今度はもっと長く立ってやるんだから!」
こうして兄妹のマリンスポーツ体験は、「新たな発見と挑戦」という夏の思い出として刻まれていった。
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体験がひと段落し、夕暮れが海辺をやわらかく染めていた。
砂浜に座るピカルは、スキューバダイビングで撮影した映像を確認しながら、真剣な表情でメモを取っている。
「このサンゴの群生、構造がアルフィオスの旧水脈図と近い……。持ち帰って解析できれば.…」
「おにーちゃーん!見て見て、スイカ割りのスイカもらって来た~!」
キララの元気な声が、波の音に重なる。
片手にはすでに割れているスイカのかけらが二つ。
「…キララ、それ、どこから.…?」
「近くでスイカ割りしてた人達がいたから混ぜてもらってたの!ほかちゃんとお兄ちゃんの分もあるよ?」
ピカルの無表情が少しだけやわらぐ。
渡されたスイカをかじりながら、ふたりは夕暮れの海を見つめた。
「ねぇ、お兄ちゃん。アルフィオスにもさ……こんなふうに、誰かと笑いながら海を眺められる日って、来るのかな?」
「……来るさ。俺たちが、それを記録して、持ち帰るなら」
キララはにっと笑い、スイカをもうひと口。
「じゃあ、次は海辺でバーベキューだね!地球の味、全部覚えて帰るからっ!」
星が瞬きはじめた空の下。
ふたりの記録は、ひとつずつ、希望の光になっていく。
参加者リクエスト:ピカルとキララでマリンスポーツ
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