表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Project Alpheos(プロジェクト・アルフィオス) ~あなたのリクエストで星の未来を取り戻せ~  作者: だしのもと
Project Alpheos 体験ミニストーリー(星レベル1~9まで)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/71

【二人で金魚すくい】

※挿絵はAIイラストを使用しています

「えいっ!……あっ、また破れちゃった〜!」


金魚すくいのポイを握りしめたまま、 キララは肩を落とした。

金魚はすばやく水面をすり抜けて、 まるでこちらを笑っているみたいだ。


「やっぱり地球の遊びってむずかしい……」


挿絵(By みてみん)


不満そうに口をとがらせたその横で


「……ふむ、コツさえ掴めば簡単だな。」


落ち着いた声とともに、 ヒョイヒョイと金魚をすくっていく。

ピカルの手際の良さに、屋台のおじさんが思わず


「お兄さん、うまいねぇ!」


と声をかけるほどだった。


「お兄ちゃん、なにその余裕顔!? ずるい〜!」


「努力と観察の結果だ。ほら、いっぱいとれたぞ」


「くっ……認めたくないけど、さすがお兄ちゃん!つまり“さすおに”ってやつだよこれ……!」


挿絵(By みてみん)


夜風にゆれる提灯と、遠くで咲く小さな花火。

にぎやかな笑い声が、夏祭りの夜に溶けていく。


「……くやしぃ……! もう一回!!」



キララはすでに三回目の挑戦。

財布の中の小銭もそろそろ底をつきかけているのに、まだ目をキラキラさせていた。


(こういう時の執念はすごいんだよな……)


ピカルは苦笑しつつ、金魚が入った袋を少し揺らしてみる。

透ける水の中、赤や白の尾びれが優雅に揺れていた。


「お兄ちゃんの袋のやつ、さっきより増えてない?」


「屋台の人が“もう充分だから”って譲ってくれたんだ」


「それって優しさ!?お店の人の敗北宣言じゃなくて!?」


ふてくされるキララの頬が、ぷくーっとふくらむ。


「いいなぁ~。お兄ちゃんは、なんでもすくえちゃって」


その呟きに、ピカルは一瞬だけ動きを止めた。


「……そうでもないさ」


「え?」


「すくえないものもある。たとえば……」


そう言いかけて、ピカルは口を閉じた。


『星の未来』

『託された責務』


そういうものを持ち出すには、今夜はあまりにもナンセンスだ。

だから代わりに、笑ってこう言った。


「キララの金魚に対する情熱……とか?」


「ちょっとバカにしたでしょ!?」


「してない。敬意だよ」


「む〜〜〜〜!!」


ぷいっとそっぽを向いたキララの髪が、夜風にふわりと揺れた。

その先にある遠くの花火と、彼女の肩ごしにこぼれる笑顔。


(こういう笑顔になれる時間が、あの星にも溢れたら.…)


そう小さく願った。

参加者リクエスト:キララとピカルで金魚すくい


お読みくださりありがとうございます!

ブックマーク、評価、コメントを頂けると大変嬉しいです!!


リクエスト企画の方は不定期で参加者様を募集してます。

Xで最新情報を投稿してますので、よかったらご覧ください。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ