【海辺の朝ラン】
※挿絵はAIイラストを使用しています
「ねぇピカル、どうして今日は走ろうって思ったの?」
小さく首をかしげながら、コーギーちゃんが横を駆ける。
しっぽがぴょこんぴょこんと揺れて、まるでピカルの走るリズムを取っているようだった。
「目の前で感じる自然って、すごいって思ったから。たまには自分の足で確かめたくなってね」
息を切らしもせず答えるピカル。
その声は潮風に混じって心地よく響く。
「じゃあボク、応援担当でいくよ~!がんばれ~~!!」
ぴょこんと跳ねるコーギーちゃん。
その無邪気さに、ピカルは思わず笑ってうなずいた。
朝の波音とふたりの足音が重なり、青い空へと溶けていく。
少し走ったあと、ピカルは海辺に腰を下ろした。
潮風は涼しく、濡れた砂がひんやりと足裏を包み込む。
コーギーちゃんも隣にちょこんと座り込み、波の動きをじっと見つめた。
「ねぇピカル。海って、ずっと向こうまで続いてるんだね」
「ああ。地平線の向こうは見えないけど、確かに続いている」
「海だけじゃなくて、空も、星もずーっと!」
コーギーちゃんは胸を張って空を見上げる。
その瞳に広がる青は、どこまでも澄んでいた。
「この地球からアルフィオスまで繋がってるなんて、不思議だな」
「ボクたちの活躍、届いてるかなぁ」
その一言に、ピカルは小さく息を洩らし、口元を緩めた。
「きっと届いてるよ」
コーギーちゃんは嬉しそうにしっぽをぶんぶん振る。
「これからもキミたちのサポートしていくからね!」
「ああ。頼りにしてる」
潮風が二人の髪と毛並みを揺らしていく。
波の音は変わらず、優しく寄せては返していた。
ピカルは深く息を吸い込み、胸いっぱいに地球の空気を抱きしめる。
そして、ゆっくりと吐き出した。
「悪くないな、こういうのも」
その呟きに、コーギーちゃんは得意げにしっぽを振りながら笑う。
「だね~!」
朝日が波間にきらめき、ふたりのシルエットをやさしく包み込んでいた。
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ふたりが海辺で並んでいると、後ろからバタバタと駆け寄る足音が響いた。
「お兄ちゃーん!コーギーちゃーん!二人だけで走ってるなんてずるいよー!」
息を切らしながら現れたのはキララだった。
額に汗をにじませつつも、その顔は楽しげな笑顔に満ちている。
「寝坊したからだろ?」
ピカルが少し肩をすくめると、キララはむぅっと頬をふくらませた。
「むー!じゃあこれからは三人で走るんだから!約束ね!」
元気いっぱいに宣言すると、コーギーちゃんがぱたぱたとしっぽを振って同意した。
「ボクは大歓迎だよ!にぎやかな方が楽しいもん!」
ピカルは小さくため息をついたが、その口元にはかすかな笑みが浮かんでいた。
「よし。じゃぁ三人で、だな」
「えへへ、それが一番!」
キララは波に目をやり、両腕を大きく広げて深呼吸をする。
その姿はまるで、この広い海をまるごと抱きしめようとしているかのようだった。
セルフリクエスト:「ピカルとコーギーちゃんのランニング」
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