【朝の勝負!】
※挿絵はAIイラストを使用しています
「よーし、コーギーちゃん!このボール取った方が勝ちね!」
キララが元気いっぱいにボールを掲げる。
朝露の光る草原に、笑顔が弾けた。
「負けないよ〜っ!!ボクの方が足は誰よりも速いからね!」
小さな足で地面を蹴り、コーギーちゃんがしっぽをぶんぶん振る。
「言ったなー?私の投げる球、すごいんだから!」
キララは勢いよくボールを投げた。
くるくると回りながら草の向こうへ消えていくボールを目指し、ふたりは全力で駆け出す。
風を切る音、草を踏む足音、そして楽しげな笑い声。
朝の空にまで届きそうだった。
「うおおおおっ!」
先に追いついたコーギーちゃんは、勢いあまって草むらへダイブ。
「やったっ……!ボクの勝ち……いや待って、葉っぱだらけだ〜!」
顔中に草をつけて転がる姿に、キララはお腹を抱えて笑った。
「コーギーちゃん、顔に草ついてるよー!」
「取って取って!!顔がくすぐったいよ〜!」
キララがそっと草を払ってやると、コーギーちゃんはちょっとむくれた顔でボールを咥え直す。
「でも、ボールはボクが取ったもんね!」
「なんだと~!?……じゃあ次は私が投げて取る番ね!」
「え、それって勝負にならないんじゃ……!」
「いいの!楽しいから!」
きっぱりと言い切るキララに、コーギーちゃんは思わず目をぱちくり。
次の瞬間、しっぽをぱたぱた振りながら笑顔を見せた。
「うん、ボクも楽しい!」
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朝露の草原を駆け回るふたりの声は、少し離れた道にまで届いていた。
散歩から戻ってきたピカルは傘代わりに持っていた本を軽く閉じ、そちらに目を向ける。
「朝から元気だな、まったく」
草の中を駆けるキララとコーギーちゃん。
投げたボールを追いかけては転がり、笑い声を響かせている。
少し呆れたようにため息をつきながらも、ピカルの口元は自然と緩んでいた。
「無邪気なのはいいことだけど、後で泥だらけの服はちゃんと洗ってもらわないと」
そう小さく呟き、再び歩き出す。
けれど背後では、まだ笑い声が絶えない。
キララの弾む声。
コーギーちゃんの元気な鳴き声。
その響きは、どこまでも澄んだ朝空に溶けていく。
「まあ……、悪くない朝だ」
ピカルは眼鏡を押し上げて空を見上げた。
青に広がる雲の切れ間から、光がきらりと降り注いでいた。
セルフリクエスト:「キララとコーギーちゃんのボール遊び」
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