【一人と一匹の楽しい朝カフェご飯】
※挿絵はAIイラストを使用しています
「朝ごはんは美味しいに限る。ね、コーギーちゃん」
テラス席の心地よい風の中、ピカルは満足げにそうつぶやき、目の前のハンバーガーをじっと見つめた。
カリッと焼かれたバンズ、こんがり肉厚のパティに滴るソース。
そのすべてが、朝から食欲を刺激してくる。
「それ、めちゃくちゃ美味しそうなんだけど……! ボクにもひと口ちょうだいよ〜!」
膝の上にちょこんと乗っていたコーギーちゃんが、前のめりにずいっと身を乗り出した。
鼻をヒクヒクさせて、耳をぴこぴこ。
つぶらな瞳がきらきら輝いていて、
“ボクの分、あるよね?”
とでも言いたげだ。
「あとで、犬用の朝ごはんあげるから。これは人間専用、ね?」
そう言いながらも、ピカルは苦笑してハンバーガーを少しだけ遠ざけた。
しかし、期待に満ちた視線とぶんぶん揺れるしっぽは止まらない。
「だってさ……そっちの方が、絶対美味しい匂いしてるもん……」
コーギーちゃんはじっと見つめたまま、呟くように訴えた。
「……気のせいだよ」
そう言いつつも、笑顔を浮かべてハンバーガーにかぶりつこうとした、そのとき、
ずるっ!
「うわっ、危ないっ!!!」
大きなハンバーガーが、重力に抗えずずり落ちかけた。
慌ててピカルは手を滑り込ませ、ギリギリのところでキャッチした。
「……ふぅ、あっぶな。トマトだけ落ちたらどうするんだ……構造バランス考えて作ってくれないかな……」
「落ちたらボクが拾ってたよ? たぶん。いや、ぜったい」
「それはやめて」
そんなやりとりを交わしながら、なんとかハンバーガーは無事、口の中へ収まった。
口いっぱいに広がる肉とチーズのうまみ。
ピカルはひとくち、目を細めて感嘆する。
「……うん。うまい。朝からこれは幸せになる味だ」
その横でコーギーちゃんは小さくため息をついたあと、諦めたように香りだけを楽しむことに決めたらしい。
「……ふぅ。しょうがないから鼻だけ楽しむ朝ごはんってことにするよ……」
のんびりとした時間が、カフェの空気に溶け込んでいく。
甘いパンの香りと、少しだけ塩気のある風。
ピカルとコーギーちゃんの、ゆるやかな朝はまだまだ続きそうだった。
セルフリクエスト:ピカルとコーギーちゃんで朝ごはん
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