第一回《転生魔剣士は復讐者となった》を講評する・続き!!
講評作品名 《転生魔剣士は復讐者となった》
作者 忍 秋季
作品URL http://ncode.syosetu.com/n5065cu/
それでは詳しい講評行きましょう!!
※※※
まず詳しい講評のより詳しい流れについて……
まず紹介して貰った作品から一部抜粋し、私自身が思ったことをストレートに垂れ流していこうと思っています。
えっ疑問点、追及点、批判点とかに分けて講評するんじゃねえのか? いえそんな事はありません。私の独断と偏見、そしてノリで進めていきます!!
それでは私が突っ込みたかった部分はこちらです。
ぷろろーぐ『俺以外の誰かに』より。
「あっ」
――声を漏らしたのは誰だったか分からない。
ただ、騒がしい駅のホームでその呟きだけが何故かハッキリ聞こえた。
そして今までのホーム内の空気が徐々に変わっていく。俺への陰口は聞こえなくなり、代わりに「女の子が落ちた」「やばくない?」「駅員さんは?」「落としたのだれだよ?」という声になる。
ここからは少し離れてる。端にいる俺から見て、もっと真ん中寄りの線路の上。
「……えっ」
俺はそのとき、ようやく状況を理解した。
落ちたのだ。
線路に。
人が――それも、小学生の女の子が。
そう認識すると同時にホームを駆け出す。
まずここの”――声を漏らしたのは誰だったか分からない。”と”「……えっ」”と”人が――それも、”の部分、―を使うのか…を使うのかどちらかにまとめた方がいいかなと思いました。まあこの後の話では基本的に…が使われていますが、初めの導入部分でのちょっとした所に引っ掛かりを覚えます。すぐ統一すれば完結する問題ですけどね。
それと”そして今までのホーム内の空気が徐々に変わっていく。俺への陰口は聞こえなくなり、代わりに「女の子が落ちた」「やばくない?」「駅員さんは?」「落としたのだれだよ?」という声になる。”の部分ですが、「」の連続は確かにごちゃごちゃした雰囲気が伝わりますが、文芸的視点からでは本来「」の連続は避けなければいけない(行間を開けたり改行するなどして)です。まあラノベ用法としてはよくあるものなんですけどね。
まあそこまでならいいんですが「」の前後に地の文を挟むのは本当によくないです。別に用法として無いわけではないですが、非常に文が混乱しやすくそう何回もしていいものではありません。まあ他の話でもちょくちょくこの「」前後に地の文パターンが多くあるので気を付けてほしいです。
後は”ここからは少し離れてる。端にいる俺から見て、もっと真ん中寄りの線路の上。”と”俺はそのとき、ようやく状況を理解した。落ちたのだ。線路に。人が――それも、小学生の女の子が。”の部分。
ここの大切な事なので二回言いましたみたいな文章構文ですが、ハッキリ言っていりません。ここの部分は完全に蛇足でしたね。
さてこれらの評価を踏まえつつ、もし私が修正するなら……
「あっ」
誰が声を漏らしたのは分からない……
ただ、騒がしい駅のホームで、その呟きだけが微かにだがハッキリと聞こえた。
すると今までのホーム内の騒がしい空気が徐々に変わっていく。次第に俺への陰口は聞こえなくなり、代わりに女の子が落ちただのやばくないだのという驚愕の声と、そして落としたの誰よとか駅員さんはなどのこの状況を楽しんでるような愉悦の声を上げる同級生の声が聞こえる。
そう、電車が通る線路の上に小学生の女の子が落っこちていたのだ。
ここからは少し離れていて端の方で立っている俺から見て、もっと真ん中寄りの線路の上。
「…えっ」
俺はその時、ようやくこの状況が普段あるべきハズのない光景だという事に頭がついてきたと思う。
次の瞬間、俺はホームを駆け出した。
こんな感じでしょうか? 勿論これが正解というわけではなく、あくまでも私の個人的見解と文章力で修正した場合これが最善だと思いました。
私が思った忍 秋季様は基本的に一文一文で終結するような文体が多いので、それらをなるべく崩さない様に言い回しを変えてみたり、地の文を増やしてみたりなどすると文章がより分かりやすく見やすくなると思います。まああくまで’私の意見です’。参考にしてもらうのは大いに結構どころか感激なんですが、しかしそれだと自身の文章のよさすら消してしまいます。それらをよく考えた上でこの部分をもう一度見直して頂けるといいですね。
さてざっと一部分を書き出し批評しましたが私自身としては更に批評したい部分はありますが……そんな事していると真面目な話十万文字近くになるので基本一部分か二部分をこのように詳しく講評して終わらせて頂きたいと思います。全部評価したいのは山々なんですが、やっぱりね、私も一人の人間なのでここまでが限界でした。期待してくださった方々には申し訳ないの一言に尽きます。
なのでこの一部分集中講評と個人的に”特に”気になった部分を小分けに講評にさせて頂きます。
それでは私個人的に”特に”気になった部分講評行きます!!
まずは”に『魔術』”より、アヤメというキャラが出てきた場面ですが、説明もなしにいきなりアヤメという人物が地の文に入っていた所ですが、この物語では主人公が幼い剣奴に転生? するんですが、赤ん坊からスタートではなく既に五歳からスタートしているんです。そして”ろく『アヤメ』”で主人公が転生したレイハルトと呼ばれる子なんですが、この子は主人公が転生したときに五歳以前のレイハルトとしての記憶がないという事になっています。つまりアヤメというキャラをいきなり知っているという矛盾点が存在しちゃっているんですよね。まあ記憶が多少残っていた体ということなのでしょうか? 私はそのように解釈しました。
続いては”さん『ルーカス』”より主人公とルーカスというキャラとの初めての会話シーンですが、この会話は噛み合ってそうで噛み合わないギクシャク感がとってもいいなと思いました。初めはなんか凄く下手な掛け合いかなとか思っていたのですが、ふと読み返して見ると二人の会話の拙さがしっかり伝わるいい掛け合いになってるんです。なのでここの部分はとても好きですね。
しかしちょっと突っ込ませて頂きたいのですが、間を作る「…………」 この文は確かに表現としては簡単かつ誰でも分かるつまりです。でもここを敢えて主人公を「…………」 で表現するのではなく地の文で表現して欲しいなと思いました。
以上です。
最後に個人的な作品の感想を述べて終わりにしたいと思います。
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個人的に本当に好きな作風でこれから先の物語もとても気になるものでした。しかし物語のテンポは目を見張るモノがありますが、文章にインパクトが薄い、会話でのキャラ立ちが弱い、地の文が少し雑。そんな感じがしました。
ですが物書きとしては別に見れないほど酷い訳でもなく、設定もこねくり返してごった返したものでもない。見る人が見ればキチンと評価される作品だと思います。
ですので、私からの助言としてこれらの事を頑張って欲しいと思います。
・推敲を作品を投稿した後もしてみる。
・地の文をより詳しくしてみる。
・キャラの喋り方に癖をつけてみる。
これらを全て鵜呑みにして作品を作っていくのではなく、ここで講評した部分でこんな感じにも出来るのかという事を頭の隅にでも留めつつ執筆活動を行って頂けると幸いです。
それではこれをもって第一回《転生魔剣士は復讐者となった》を講評するを終了させて頂きたいと思います。
この《転生魔剣士は復讐者となった》を自己推薦した作者である忍 秋季様。
そしてこの自称批評家が紹介された底辺なろう作家作品を評価してみた!!を見てくださった数々の暇な方々。
本当にありがとうございました。
次回は私の都合により一週間後になるかもしれませんが気長にお待ちして頂けると嬉しい限りです。
それでは馬耳 氷菓でした。