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最強剣士の弟子、旅に出る。  作者: YGS
出会いと旅立ち
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ルゥの苦難

「成程、ここが例の師匠の家か?こじんまりとした良い家だな」

ルゥが家とは真逆の方を見ながらそう言った。

「ん?ルゥさん違いますよ、反対の方向にあります。もう少し歩きます」

マナが首をかしげながら道案内をする。

「ん??そうなのか??」

ルゥも首をかしげながらマナについていく。

「ん?どういうことかしら?あっちには何もないのに・・」

カルラも首をかしげながら歩く。

10分ほど歩き、師匠の家に着く。

「やぁ、結構時間がかかったみたいだね、俺の方が早く帰るとは思ってもみなかったよ」

ハジメはそう言うと魔剣を抜いた。

「え、師匠、何をしてるんですか?」

ハジメは剣を構え、振った

「な、なんで貴様がここに居るんだ?なぜ生きているんだ?」

ルゥがかなり焦って障壁を展開し、斬撃を止めていた。

「ルーナ、久しぶりだね、二年ぶりくらいかな?どうして俺の弟子達と一緒にいるのかな?」

ハジメが再度魔剣を構える

「師匠、彼女は私の命の恩人です」

カルラが一歩踏み出す。

「そうか・・・では話を聞くとしよう・・・ルーナもこの魔法陣を解いてくれるかい?」

ハジメが剣を鞘に納めると、スゥーっと空に浮かんだ魔法陣が消えた。

「カルラ・・助かった、死んだと思ったぞ」

ルゥは尻尾も隠すことを忘れるほど動揺していた。

「まぁまぁルゥさんも師匠も、まずお茶でも飲みましょうよ、みなさんテラスに座っててください」

マナがパタパタと台所に行き、手際よくお茶を入れて持ってくる。

テラスに座った三人は無言だった。

「お通夜みたいになってますよ!!お茶でも飲みましょう」

マナがトントンとお茶を配膳し、空いたもう一つの椅子に座る。

「さてと、どういうことか説明してもらえるかな?彼女、魔人だよ」

ハジメがカルラに説明を求める。

「はい、ダンジョンの最奥まで到達したのですが、本来いるべきボスがおらず、居たのは彼女でした」

カルラが話し始める。ルゥは尻尾を振りながらお茶を飲む。

アイスちゃんとドラゴンちゃんがそれを目で追う。

「胸を貸してもらったのですが、なんとか一撃加えたところで、ドラゴンちゃんが光って・・・そこから記憶はないのですが、マナとルゥさんが助けてくれたみたいです」

カルラがドラゴン達を見ながらそう話す。

「成程・・・まずは礼を言う。ルーナ、ありがとう」

ハジメがルゥに頭を下げる。

「おっ!?いやいやいや、私も別に・・・補足として、そこな世界樹が魔法を吸収したみたいでな、それを吐き出した時に巻き込まれてしまったのだ。瀕死であったが、マナも手伝ってくれたおかげでなんとか助けられた。面白そうなのでついてきた」

ルゥがまんざらでもない様子でそう答えた。

「そうですよ師匠、大変だったんですから。カルラが虫の息だったのです」

マナがなぜが胸を張る。

「そうか・・・大変だったなお前らも。ところでルーナ・・・ルゥはなぜあのダンジョンに?」

ハジメはお茶を飲みながらルゥにそう問う。

「ああ、先のお前のパーティの魔法使いが居ただろ?あいつにコテンパンにやられて・・・まぁ自分の無力さを思い知ったよな。で、旅に出たのはいいのだが、やはり魔族、その中でも魔人だから居場所が無くてな。この国の一番困難なダンジョンの最奥ならば・・と思ってのんびりと研究をしていたのさ。まぁ結果がこれだ。雷霆」

師匠の家の庭に小規模の魔法陣が上下に浮かび上がり、その間を雷が行き来した。

それを見たマナは

「これ、これは夢にまで見たアレじゃないですか・・・」

あまりの感動に言葉が出ない様子であった。

「マナが何を考えているのかはわからないけど、素晴らしい魔法だね。俺もこの魔剣じゃないと勝てそうにない」

ハジメは魔剣を少し振ると、魔法陣はスパッと切れてしまった。

「相変わらずその魔剣はおかしな性能をしているな。さっきは手加減してくれていたのだろう?」

ルゥが苦笑しながらハジメの方を向いた

「まぁ・・・弟子たちが連れてきたのが大戦の敵だとしても、何か理由はあるだろうしね。しかし驚いたよ・・・・よくもまぁあの攻撃で生きていたね」

ハジメは少し遠い目をしながらそう言った。

「ああ・・・あれは死ぬかと思った。サヤもその時失ったし、手足はかろうじてつながっていたが・・・1か月くらいはまともに動けなかったな。無茶苦茶なんだよあの魔法使いは・・・氷の壁に水を入れて、空から燃え盛る石を落としながら雷撃だぞ?私も服と引き換えに生き残ったようなものだった」

ルゥも遠い目をしながら語る。

「ルゥはいつも裸になるのですね」

カルラがそう言った。

「私に露出癖は無い。お前らがそれくらい強かったと、そういうことだな」

ルゥはお茶を飲み干すと、ドラゴン達を尻尾に乗せた。

「しかし、こいつら・・どうなっているのだ?世界樹が自立するなど初めて見聞きした。魔力はこの二人の物だと思うが・・・」

「「キュ~~~~」」

二匹のドラゴン達はルゥの尻尾で振り回されて楽しんでいる様子であった。

「俺もそれはわからないんだよね・・・・魔王軍髄一の知能の持ち主でもわからないなら、俺にはわからないよ。さて、もう魔王も討ち取られたし、もう特に戦う理由もないだろ?」

ハジメもお茶を飲み干し、ルゥを見る。

「ああ・・・今回は本当にこいつらが面白いと思ったから付いてきているだけだ。特に行く場所も目的・・・そうだな、目的は奴との再戦か。ところであの城をどうやって攻略したのだ?」

ルゥが興味津々で机に乗り出しハジメにそう聞いた。

「俺が城を切って、君の言う魔法使いが全てを焼き溶かして、魔剣士が神速で焦って瓦礫から姿を出した魔王を貫いて終わったよ。1分くらいだったかな。今は観光名所だよ。刻まれた瓦礫と溶かされた金属と魔族の亡骸、そして大地ごと抉られた一直線の道、いやぁ懐かしいなぁ・・・」


「「「化け物どもめ」」」


女性陣がハジメの方を見て声を揃えてそう言った。


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