ガルド南ダンジョン攻略ーダンジョン攻略終了ー
「あ、ここは・・・?」
先に目を覚ましたのはカルラであった。
「ああ、カルラ、目が覚めたか」
ルゥは荷物をまとめながらカルラに返事をした。
「どうやら、あの世界樹の口から出た何かの衝撃破に当てられたようだな、恐ろしい勢いで吹き飛んでいたぞ。よくぞ生きていたな」
ルゥは素直に関心しながらカルラにうんうんと頷いていた。
「ということは、ぎゃふんと言わせれた、ということでよろしいのかしら?」
「ま、あそういうことで良いだろう。あの蹴りは面白かったぞ」
カルラとルゥはお互いにニヤッとした。
「そういえば、マナの方はお前に抱き着いていたが、疲れて寝てしまったようだ」
ルゥは本棚に置いてある、挟んであるメモの方が多いのではないかという魔導書をカバンに放り込んだ。
「そうなのね・・・、ところであなたはここを引っ越すの?片付けているけれども」
カルラは台の上に座る。まだ所々痛む様子で、顔をしかめていた。
「おはようございます。カルラ、起きたようですね。どうですか?」
マナも起きた様子で、心配そうにカルラに近付いてきた。
「ええ、動けるようにはなっているわ。助けてくれたのね、ありがとう」
二人で見つめ合っている。そこにルゥが割って入るり、どさっと荷物を置く。
「お前たちについていこうと思ってな」
「「ぇ”え”っ!?」」
マナとカルラは声にならない声で驚いていた。
「ああ、世界は広いと思ってなぁ・・・お前たちについていけば私の魔法も更なる高みに行けると思ったんだ。おい、サヤ、返事しろ」
ルゥがマナの方に向かってそう言うと。しぶしぶと言った様子で
「何か・・?私の主人は今はマナ様である」
と魔剣が答えた。
「あなたはサヤっていうんですね、サヤを鞘に仕舞います」
そういうとマナはサヤを鞘から出して、鞘に仕舞った。
「いいわね、1点あげるわ」
カルラが満足そうな顔でそう言った。
「あ、ああ・・・そいつはサヤ、もともとは私が使っていた魔剣でな。サムライソード・・・刀と言ったか。太古の技術を教えてもらってな、それで作ってみたらなんと、喋る魔剣になった。私自信が魔法ばかり使うので、何処かの魔剣師と戦っているときに吹き飛ばされて以来だ。久しいものだ」
ルゥはマナから刀を預かり、抜く。
「貴様のことは知らんな」
その瞬間、ルゥの膝がガクンと折れる。
「クッ・・・相変わらずだな貴様は・・・返す」
マナは刀を受け取り、鞘に戻した。
「フン」
頭にそうサヤの声が響き、黙ってしまった。
「まるで、子供のようね。私の時も魔力吸いやがったわこいつ」
カルラが汚いものを見るかのような目で刀を睨んだ。
「ああ、そうだ・・こいつは魔力を吸って斬撃を飛ばす特性があるんだ。しかも自分の意思があるから吸う量を調節するんだ。全く・・・」
それを聞いてマナがニチャァとした笑顔を見せた。
「では、そろそろ帰りましょうか。魔石は無かったけれども面白い人とも出会えましたし。ルゥさんは本当に来るんですか?」
マナは広間に行き、荷物を回収しながらそう叫んだ。
「私も手伝うわ。しかしすごい威力ね。またリセットされるとは言え壁にこんな・・・」
「全くだ・・・まさしく魔法の境地と言ったところか」
ダンジョンの壁に何かが弾けたようなヒビが広がっていた。
「二人とも、気にしても仕方ないです。行きましょうか」
マナが笑顔で奥の魔法陣に歩いていく。
「あいつは、いつもあんな感じなのか?」
ルゥが隣を歩くカルラに声をかける。
「ええ、あの前向きさに助けられることも多いわね。でも、ルゥ、あなたその尻尾どうするの?魔族とばれたら・・・一応私近衛なんだけど。」
ルゥは尻尾を振りながら
「ああ・・・近衛兵であったか。そうか・・・先の戦いを知らない世代か。私の尻尾は隠すことができるのだよ。まぁ実力は見ての通り、魔人なのでな、そこらの魔族・・・とは言えもう数も少ないが。そいつらとはレベルが違う。私も弱いものを虐める趣味もなけれ魔王無き今、特に目的もない。仲良くしようではないか」
ルゥはニコニコしながらそう話し、尻尾がスゥーーっと消えていった。
「そうね・・・尻尾が無ければ普通の人・・・む・・・少し大きいだけの人ね」
背丈で言えばマナと同じくらいであるが、明らかに胸部装甲の厚さが違った。
「くはは、そう気にするな。若いのだろう?これから大きくなるさ」
ルゥはケラケラ笑いながら先に進んでいった。
「まぁ、旅は仲間が多い方が楽しいの・・かしらね」
カルラもそう独り漏らすと微かに微笑み、二人に追いついた。
「遅かったですね二人とも、あれ。尻尾無くなってますね」
マナはルゥの臀部をまじまじと見ている。
「目に見えなくしているだけだ。さぁ出よう。私も数年ぶりだな」
三人は最奥の魔法陣に乗り、光に包まれた。
「ぐぇええーーーえーーーまぶしぃいいーーーーー」
マナが一人目を抑えながらひっくり返っている。
「「・・・・」」
二人の冷ややかな視線がマナに注がれた。
「どれだけ経ったか、よくわからなくなるのよね・・・さぁ行きましょ」
カルラが先陣を切る。
「ん?どこか行くところがあるのか?」
ルゥが不思議な顔でカルラを見た。
「師匠の家に行くんですよ!皆さんいきますよー!」
マナがいつの間にか回復し、追い越していった。
「待ちなさいよ~」
カルラも随分回復した様子で、ゆっくりと走っていく。
「ん?師匠??まさか・・・な。あり得ないだろう。あれは命を吸うしな」
ルゥは何か嫌な予感がしたが、あり得ないことを考えるのを辞めた。
嫌な予感が的中することを彼女はまだ知らなかった。




