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ガルド南ダンジョン攻略⑩8層攻略

「ふっ・・・私も進歩したのです」

8層に移転した際、マナは両目を瞑っていた様子で、どや顔をしていた。

「ま、まぁあなたも成長してきたのよ。ここは・・・・お城、かしら?古い文献で読んだことがあるわ、昔、人間だけが住む世界の時があったみたいで、その時の建物らしいわね。その庭かしら?」

カルラが何かを思い出すように眉間に皺を寄せ目を瞑っている。

「カルラ、そういう顔をしてると老けてきますよ。さて、敵さんがきましたよ、あれは空を飛んでますね・・・うわっ!」

空を飛ぶ物体が急降下し、地面を抉った。マナは何とか避けたが転倒してしまった様子。

土ぼこりの中から赤く鋭い眼光がこちらをとらえている。

「これはまた厄介ね・・・・これがシュワルツミランと呼ばれるものよ。黒いトンビね。トンビが魔物化したといわれていてね、トンビというモノは生き物の中でも獲物を捕らえるために落下するスピードが・・・」

「カルラ!!悠長に説明している暇はないですよ!!」

カルラがのんびり説明していると、なぜかマナの方ばかりにトンビたちが降り注ぐ。

「いやぁ鳥に好かれて鳥になりたいと思っているので、きっと心が通じ合うのね。おほほ」

カルラが地面に座っている大きいトンビにそ~っと近付くと、首根っこを掴んで引きちぎった。

「今日は、ごちそうね。この調子で頼むわよ」

カルラが蔓延の笑みでトンビを逆さまにしていた。


ドゴーン、ドゴーン、マナが避けカルラが捕まえる。

「7匹、十分ね。あと3匹いるのね・・・ボスは居なさそうだけど。何処かしらね」

カルラがトンビたちの血抜きを終え、火を起こしている。

「カルラ!!手伝ってくださいよ!!!何鶏肉にハーブを刷り込んでいるんですか!!」

マナは必至にトンビの突撃を躱している。

「何って・・・昼食の準備じゃない。ジャングルのベーコンは置いときたいし、貴重なたんぱく質よ。今日は塩釜焼きを作るとするわ」

カルラはお城の庭園を破壊し、レンガを積み上げて窯を作っていた。

「ああ、トンビの対処ね。ほら、この麦わら帽子、上から見ると獲物かどうかわからないみたいね。普通は落ちた瞬間を狙って切り込むといいんだけど、ここのトンビたちは連携が取れてるわね。頑張って」

カルラの塩釜作りに興味があるのか、ドラゴンたちもじーっとカルラの様子を見ていた。

「誰も手伝う気がないと!!わかりましたよ!!ではトンビさんたち、行きますよ・・・」

刀をスッと抜く。

「おおついに我を使う気になりましたか!!マナ殿は日本人ですな。今は亡き侍ですぞ!!いきますぞ!!」

刀がマナの心に直接語り掛けた。

「だから静かにしててって・・・はぁ・・・とりあえず、避けてっ・・・と・・・次元斬・双牙!!」

マナはトンビの突撃をぎりぎりで躱し、抜いた刀で一匹目を切り裂いた。トンビは右に避ける癖があるので、左右からの斬撃に見事嵌り、真っ二つになった。

何故か右のトンビも一緒に真っ二つになっていた。左に控えていたトンビがそれを見てビクっとなった。

「あぇえ!?まぁいいや、死ねぇ!!!マナキイイイィィィイック!!!」

その一瞬の隙にマナが飛び蹴りを繰り出し、見事地面に頭を叩きつけトンビは絶命した。

「お疲れ様。マナ」

麦わら帽子をかぶったふざけた犬がこちらをみて拍手している。

「はぁ・・・カルラはいつまでそのふざけた格好でいるのですか?」

マナはカルラから差し出された紅茶を飲む。

「気に入ってるからいいのよ。今日は窯もできたので鶏肉料理をいっぱい作ったわ。塩釜は後で食べましょう。ボスはきっとお城の中だと思うわ。少し食べたら討伐に行きましょうか」

カルラは犬のお面を取りトンビ肉をほおばっていた。



「ふぅ、ご馳走様です。ではお城に入るとしますか。荷物は置いていくんですよね」

マナが立ち上がり、両腰に刀と鉄棒を下げる。

「そうね、中で野宿するわけにはいかないし、ここに置いていきましょう」

カルラも立ち上がり、背中に剣を背負い、お面をかぶる。

「「たのも~~」」

二人で城門を蹴り飛ばした。中にいたのは鎧をつけた怪しげな人影

「マナ、覚えているかしら?あの名前」

カルラが仮面の下でニチャァと笑いながらマナの方を見る。

「・・・・・ふぉ、ふぉーる・・・ベ・・ベルリん・・?」

「はずれ!!!きゃははははははははは!!」

カルラは笑いながらフォールデルベンに突撃し、殴り飛ばしていった。

「あんな名前覚えれるわけないじゃないですか・・・」

マナはカルラの後ろを追って歩いていくフォールデルベン達を一匹づつ切り裂いていった。

「あら、これは大きな階段ね、上るのが大変だわ」

カルラはひらひらとレースを靡かせ階段を歩く。回し蹴りをちょくちょく挟みながら。

「無駄に様になっていますね。腹が立ちます」

カルラによって蹴り飛ばされたフォールデルベン達が、大きな階段を転げ落ちていく。昔こういう舞台があったなとマナは思った。

「マナ、きっとここがボス部屋よ。鍵がかかっているわ。よし、開けてもらいましょうか」

カルラがコッコッとヒールの音をたてて歩き、ドアの前に立つ

「オラァ!!開けんかい!!!はよ出てこいや!!!」

ドアを蹴りまくっている。

「カルラはほんとうに脳筋ですね・・・」

マナがドアを引いた。ドアは何の抵抗もなく開いた。

「・・・・・ドアというモノは壊すものだと師匠から教わったのよ」

カルラが苦しい言い訳を始めた。奥から大きな人影がこちらに近付いてくる。

「私は師匠からそんなこと教わっていません」

マナが呆れながら返答をした。人影は10メートル離れた場所で立ち止まった。

「ガァアアアアア!!!!」

「・・・うるさいわね・・やるわよ、マナ」

カルラが剣を抜いた。

「ですよね~、こいつ・・・かなり強いですよね。あのどでかい剣はリーチも長そうです」

マナも刀を抜き両手で持つ。

「私が相手の剣を抑える。マナは隙をついて殺って頂戴。夜人の眷属・・・?いや、デイウォーカーか・・・・強いわよ」

カルラ麦わら帽子と仮面を脱ぎ、剣を構え、アイスちゃんもふわっと周辺に淡い光を灯した。

それと同時にデイウォーカーがカルラに切りかかる。

ガァン!!

お互いの剣が正面でぶつかり合う。

「くっ・・・・なんという腕力!!」

カルラがデイウォーカー剣を横に流し、横に一回転しその勢いで切りかかった。

デイウォーカーは難なくいなし、ニタァと笑って兜割りを繰り出した。

カルラがそれを受ける。

「強い、だが隙がなァ!!!」

何とか剣の腹で斬撃をいなし、反撃の蹴りをデイウォーカーの顎に叩き込んだ。

その衝撃でデイウォーカーが一歩後ずさる。

「来い、マナ!!!」

カルラが叫ぶ。

「準備はできてますよぉ・・・喰らえぇえぇ稲妻キイィィィィィック!!!」

マナがデイウォーカーの背中に飛び蹴りを放ち、焼け焦げながら吹き飛び、柱に当たった。

「やりましたか・・・・とは言えないですね」

デイウォーカーはゆらりと立ち上がり

「グギャァッ!!グァアアアアア」

と叫んだ。顔が狂喜に満ちている。

「ダメージは入ってるはず、左右から行くわよ!相手は早い、殴るわよ!!」

カルラがそう叫び、二人は同時に飛び出しデイウォーカーの左右についた。

「「オラオラオラオラオラオラオラオラァアアア!」」

二人のラッシュをデイウォーカーは器用に剣と爪でさばく。

「「まだまだぁあああああああ」」

二人はラッシュを続ける。

「グガァアアアァアア!」

デイウォーカーが上半身だけを横に回転させ、剣で周囲を横薙ぎした。

「マナ、今!」

二人はジャンプして避け、カルラがデイウォーカーの右腕に剣を突き刺し、地面に固定した。

アイスちゃんの光がデイウォーカーを包み込み、薄い氷で動きを鈍らせた。

「ここだァアアア!!!!」

マナが鉄棒を上に放り投げ、デイウォーカーの顎から頭にかけて刀で貫く。

しかしデイウォーカーは絶命することなくマナをギラリと目で追い、左手の爪で切り裂こうとした。

「マナ、私の剣を媒介に、アイスちゃん魔力全開!!!棒使うわよ!!」

カルラはデイウォーカーの腕から剣を引き抜き空中に投げた。

そしてマナの鉄棒でデイウォーカー爪を弾く。

「さぁ、行くわよ!!」

「オラァァアアア!!!」

マナがカルラの剣を受け取り、デイウォーカーの胸に突き立てる。

「ドラゴンちゃんフルパワー!!」

カルラも剣の柄を掴み叫ぶ。

「「消し飛ベぇ!!爆炎斬!!!!」」

その瞬間デイウォーカーの胸が光り輝き、爆発した。

二人は爆発の反動で吹き飛ばされ、壁に激突した。

「いったぁ・・・・マナ・・・大丈夫みたいね」

「はい、ちゃんと障壁は貼りましたから・・・しかしすごい威力ですね。デイウォーカー消し飛んじゃいましたよ。カルラの剣も」

パラパラと床の石板の欠片やカルラの剣の欠片、吹き飛んだ天井の欠片が落ちて来ている。

「高かったのだけどね・・・・仕方ないわね。でも・・・ふふふふふ、あいつの剣をいただくわ」

カルラが悪い笑顔で土煙のなかに入っていき、どや顔をしながら戻ってきた。

「どうかしら?重さもいい感じよ。鞘はないから壊れた剣のを半分に切るしかないけど」

カルラはデイウォーカーの使っていた剣をブンブン振り回してみせた。

「いいんじゃないですか、似合ってますよ。刀身はガタガタですが、良い修飾と色をしていますね。騎士剣って感じです」

カルラは上機嫌で技を繰り出した。気に入った様子だ。

「よし、では少しここで探索をしていきましょう。幸い今のがボスみたいよ」



廊下の奥の床に魔法陣が描かれ、光の柱が立ち始めた。


技名の基本はありますが、この二人はライブ感で生きています。

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