ガルド南ダンジョン攻略④3層攻略
「おはよう、マナ。ここは暖かくていいわね」
カルラが先に起きて干し肉とパンを焼いてくれていました。チーズをのせて食べます。
「そうですね、ガルドはまだ肌寒いくらいでしたもんね・・・うーん、しかしここは・・・」
既視感を覚えましたが、気のせいでしょう!
「ごちそうさま。片づけたら3層に行きましょうか」
カルラがそう言い手早くシュラフなどを片付けてくれました。お腹いっぱいです。
「ではいきましょ~~」
二人で手をつなぎ光の柱に入りました。
「ぐぇ~なれない程眩しいですね・・・おや、ここは・・?」
ここも変に既視感のある場所でした。
「湖・・・かしら?マナ・・・しゃがんで」
カルラが小さな声でこちらに指示を出します。
「あれは・・・・んー・・・魚・・・ですね?足が生えています、きもっ!」
大きなカマスの胴にひょろひょろの足みたいなひれがついています。ざっと100匹くらいの群れでしょうか。
「気を付けるのはあの鋭い背びれと歯ね、名前は確か・・・ヘヒト・・・ヘヒトなんだったかしら・・」
カルラがどうしても思い出せないようです。私はそろそろこの世界のネーミングの法則がわかってきたので答えてみました。
「あのスラっとしたキモイ脚・・・ヘヒト・フラウ。どうでしょうか?」
この世界はドイツ語が好きなようです。これで正解間違いないでしょう。
「そう!そうよ!!ヘヒト。フラーだわ。惜しいわねマナ」
くそぉ!!!!!ほぼ正解と捉えますので良しとしました。
「さぁ、数が多いですね。今回は私が先陣を切ります。カルラは打ち漏らしをつぶしていってください。ドラゴンちゃん達はどうしますか?」
水辺で遊んでいたドラゴンちゃんとアイスちゃんはこちらを一瞥すると、ふいっとこちらには興味無さそうに水遊びを再開しました。
「ふふ、今日はお水にお熱みたいね。ではマナ先にどうぞ」
両手に剣を持ち、突貫します。カルラは少し遅れて走ってきます。
「しゃぁ!覚悟しろカマスどもが!!!」
私の声に驚いたカマスたちがこちらを振り向こうとしましたが、3匹真っ二つにしてやりました。
断面がとてもおいしそうです。
「まだまだいくぞぉオラァ!」
気分が乗ってきたので次々と切り裂いていきます。カニなんかと違って鱗も大したことがないのでスパスパ気持ちよく切れます。
後ろを振り向くとカルラが暇そうに立っていたので、二匹見逃してやりました。
「マナ、わざと逃がしたわね?せいっ!」
マナが蹴りでカマスの美脚を折り、鰓から手を突っ込み鰓を引きはがしていました。グロいです!!
「オラオラオラァ!」
時折カマスが飛んでくるので剣を噛ませ胴体を真っ二つ。止まっているやつは脳天に剣を突き刺しご臨終。二刀流というのこういう乱戦の時に非常に役立つなと思いつつ、残りはひときわ大きなカマスだけとなりました。
「ここは久しぶりにアレでいきましょう、カルラ」
暇そうにしている血まみれのカルラを見ます。
「ええ、アレ・・・良くってよ」
二人で少し後ろに下がります。カマスはこちらに警戒している様子で動きません。何か魔法陣が空中に浮かび上がっていますが、時すでに遅しです。
「万物に宿る精霊よ・・・私に力を!走れ稲妻ァ!」
「「ダブル・稲妻キーーック!」」
二人の蹴りが直撃した哀れな大きなカマスは、焦げながら壁に激突し爆発しました。
「「いえーい」」
二人でハイタッチしました。
「おお~これはうまいですね。一夜干しにしたらもっとうまいかもです」
私はせっかくなので、ヘヒトなんちゃらをさばいて焼いていた。
「うーん、脂の乗りがいいわね。骨も大きくて食べやすい。でもこの大きさなら1匹で十二分ね・・・」
周りには90匹以上のへヒ・・なんちゃらの血の海ができていましたが、徐々に霧散していきます。
「せっかくの湖なので、水浴びでもしていきましょう。返り血が気持ち悪いです、カルラも偉いことになってますよ、なんで剣を使わないんですか?」
お腹もいっぱいになったので、二人で服を脱ぎ湖で洗います。
「あ~、だってほら、この剣重いじゃない。なんとなく相手の弱点が見えてたり、撲殺できそうなときは抜かないのよ。カニみたいなのはつぶすのに丁度いいんだけどね」
カルラが苦笑しながらこちらを見ています。艶めかしい肌です・・・・
「そうなんですね、短い剣を使えばいいじゃないかと思ったのは秘密にしておきます。少し泳いできます」
私は湖に入り、少し仰向けに泳いでみました。
「やっぱり、見覚えがあるなぁ・・・」
既視感はあるのですが、何だったのかは思い出せません・・・まぁ良しとします。
「マナ~、服置いとくからね~」
カルラが岸から叫んでいます。ドランちゃん達は不思議そうにヘ・・・なんちゃらの残骸を見つめていました。
「は~い、もう戻りますよ~」
私は岸に泳いでいき、服を着替えた。
今の時期のカマスはおいしいです。
マナの記憶力は残念です。




