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修行⑪剣は捨てよう!!

「ふぅ・・・今日もいい天気だ・・茶がうまい・・・外でお茶を飲むのも寒くなってきたな・・・」

マナがこの家に来て半年が経った。

「はぁ!ふっ!せい!」

マナも最近は早起きだ、朝食はなぜか俺が作り続けているが・・・

最近は例の病気もなりを潜めている、冷静に戦えるようになってきたとかなんとか。

剣筋は見事なものだ、しかし得手不得手もはっきりしてきている時期である。

「師匠、重剣受けてもらっていいですか?」

汗を垂らし、こちらに近付いてくる。

「いいよ、本気で打ってきて」

俺は木刀を前に構える、マナは上段に構え、一歩踏み出す。

「でやぁああああ!!!」

「きゅいーん!」

最近ドラゴンちゃんが鳴き声を発するようになった。体も一回り大きくなっている。

魔力を前よりも多くため込むことができるのだろう、通常の戦闘時間では魔力切れを起こさなくなっている。

ドガァン!!マナの剣を受け、風圧で周りの落ち葉が吹き飛んだ。

「うん、良くなったね。重剣はもう十分じゃないかな?そろそろ次の段階に行きたいんだけど、良いかい?」

俺はそよ風で待った落ち葉を飛ばす。

「次の段階ですか?はて、剣の型はもう無いのでは?もしかして必殺技とか奥義ですか!!!」

マナがすごくウキウキした顔でこちらを見ている。

「いや・・・・その辺はカルラと大体できてるでしょ・・・あれなんだっけ、爆炎斬だっけ?合体技とかもうちょっと意味わかんないんだけど・・まぁそれは置いといて」

マナから木刀をひったくる。

「最初に出会ったとき、防御壁作ってたでしょ。あれを実戦で覚えてもらおうと思います」


「・・・なるほど、最近ごくたまにカルラが使うアレですね。入ったかと思うと無傷でカウンターが飛んでくるのですごくイライラします」

マナがプリプリした顔で何かを思い出している。

「私も真似しようとしたんですがね、どうもあれは疲れてしまうのですよ。師匠、最初に見たのを思い出したんですけど、あれすごく短い一瞬だけ展開してませんでした?」

ドラゴンちゃんが無言で障壁をシュッシュッと消したり出したりしている。

「・・・ドラゴンちゃんの方は理解できてるみたいだね。そう、コンマ数秒とかで出すとそこまで魔力消費はしない。まぁ延々と攻撃を受けて慣れるしかないね。ではいくよ」

ドラゴンちゃんを頭から引っぺがし、かなり手加減しつつ連続切りを繰り出す。

「ちょ・・・ちょ!!!ひゃああああああああ!!!!!!」

マナは障壁を展開し防御する。が、一秒程度防御壁が宙に浮かんでいた。

「だめだ、インパクトの瞬間だけ展開!よく見ろ!!!」

「いひいいいいぃぃいいい!!」

逃げまとうマナを追いかけては、木刀で叩きのめす作業の始まりである。


二時間くらい経つと、マナも少し慣れてきた様子で

「ここですね!!わかってきましたよ!!」

「キュイー・・」

ドラゴンちゃんは飽きたといわんばかりに草原で寝そべっている。

「良くなってきたね、だがもっと早く消すんだ!」

ドガガガガガガガガッ!

「そんな簡単にできるわけっ・・・あひゃあああああああ~~」

集中力が切れたのか、連撃の最後だけ障壁が出せずマナは飛んで行った。

「ししょー。もうだめです~~・・・」

何処から持ち出したのか、白旗をパタパタと振っている。


「こんにちは~、師匠~」

カルラだ、以前来ていた二人が育っているとのことで、近衛兵の訓練は二人に任せて遊びに来ることが多くなっていた。

「やぁ、カルラ。今障壁の練習中だよ」

一息つきながらカルラを迎える。

「え”っ・・・通りでマナがああなっているわけですね。お気の毒に・・・・昔を思い出しますね」

カルラが冷や汗をかいている。

彼女も防御障壁の訓練には手こずっていたからな・・・

「マナ、遊びに来ましたよ。大丈夫ですか?」

カルラがマナに手を差し伸べる。

「いててて・・・・師匠はほんま・・・いてて・・・手加減はしてるだろうけど無茶ですよ・・・」

小鹿のようにプルプルしながらカルラの手につかまっている。

「私も苦労しましたよ、何度ぶっ飛ばされたことか・・・しかも師匠、剣取り上げちゃうんですよね・・・ついに殺されるかと思いましたよ・・・・」

カルラが遠い目をしながら山の方を見ている。

「それですよそれ!いやまぁおかげで体のどこにでも障壁を張れるようになってきたんですけどね?というかカルラ、今思えば最初の時随分手加減していましたね?」

マナがジト目でカルラを見つめている。

「それはそうよ。でもあの一文字切りは見事だったわ・・・胴が切れちゃうかと思った。近衛兵の訓練をしていると、相手の実力に合わせて手加減しちゃう悪い癖がついているのよ」

カルラは苦笑いしながら答える。

「むぅ・・・でもカルラを殴り倒したこともありますよ!!」

マナが胸を張っている。

「ふふ、あの時は楽しかったわね。そうね・・・今のあなたと私はほぼ対等だと思うわよ。師匠からもあまり先の修行内容を教えるなって言われてるから・・・でももう防御障壁の修行に入ったのね・・・早いわよ。頑張ってるわね」

ぱっぱっとカルラがマナの体の埃を払い、微笑む。

「確かに、賊を襲った時もほとんど何もしてませんでしたからね・・・そういえば、カルラの世界樹はどうなったのですか?なんだかめちゃくちゃでかくできてましたよね」

マナとカルラがそんなことを話しながら近付いてくる。


「いったん休憩にしようか」

俺がそう二人に声をかけると

「「キュイ!」」とアイスちゃんが鞄から顔を出し、コロコロしていたドラゴンちゃんがトテトテとこちらに走ってきた。

マナの種族エラーのせいで実力はまちまちですが、調子の良い日はカルラに勝つこともできます。

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