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修行⑦類は友を呼ぶ

「おはよう、よく休めたかな?」

エンデとヤンが起き上がる。

「すいません、意識が知らない間になくなってしまっていたみたいで・・・」

ヤンが申し訳なさそうに頭を下げる。

「私も、剣で何度か受けたことまでは覚えているのですが・・・申し訳ありません」

エンデもショボーンとした顔で頭を下げる。

「いいんだよ。では再開と行こうか。ちなみにあいつらは・・・見ての通りずっと打ち合っている」


「あははははは!!ハイになってきたぜぇえええええ!!!」

マナが小枝を振る

ガンガンガンガンガンッ!

「はーはははは!!もっとこいやああああ!!この雑魚が!!!」

カルラがそれを受け、反撃を加える

ガンガンガンガンガンガンガン!!


「・・・・なんなんですかねあの二人・・・罵倒し合いながら顔笑ってますよ・・・」

ヤンがドン引きしている。

「俺にもちょっとわからないかな・・・・類は友を呼ぶんだろうか・・・少し様子を見よう。あ、昼食はあの子たちが用意してくれたから、食べながら見学をしようか」

マナとカルラが用意してくれたおにぎりが机に置かれている。二人はそれに手を伸ばしながら

「おにぎりは体に沁みますね・・・首都ではパンがメインだったのでおいしく感じます。それにしても、あの二人は本当に同じくらいの実力なんですね。団長とは今日初めて打ち合いましたが、あんなに強いとは・・・」

起きてからずっとエンデはショボーンとしている。

「まだまだ伸びるよあの子たちは・・・二人とも魔力はあるのかい?ステータスを見せてごらん」

「わかりました、僕達は無いんですよね・・・」

そうショボーンとしたままのエンデが言うと、二人同時に叫ぶ。

「「ステータス!」」

ヤンが魔力1、エンデが0であった。

「成る程、でも、二人とも精神力が15ある。日々鍛えている証拠だね。魔力は剣士である限り使う要素がないと思う。ちなみに俺は10ある」

「剣士なのにそんなに必要なんですか?」

エンデの顔がショボーンから口を大きく開けた状態に固定された。

「そうだね、魔剣を使うにあたっては最低限の魔力がいる。あとはああやって戦闘中に小細工をしたり・・あとは魔法かな。俺は風の魔法が使える。いわゆるそよ風。でもこれを高めていくと魔法剣士ってのがあって、剣撃が飛んだりあり得ない速度で突いたり・・・まぁ無茶苦茶な戦闘になる。これ自体は生まれつきのものと、生物を殺すことで魔素を吸収したり、ダンジョンでスクロールを得たり・・・限られてるけど成長はできる。でも魔法を使うには高度の知識が必要とのことだ。そこから飛躍的に魔力が伸びるらしい」

「そうなんですね、あの二人の魔力はどんなもんなんですか?」

ヤンが尋ねる。

「この間はマナが2だったかな。石ころ飛ばすだけで力尽きてたから・・・カルラは前見た時で14だったかな。魔剣を使うにはどちらかというと精神力が大事で」


「おい!!!帰ってきたならまた追い込んでやるぞ!!」

俺の言葉を遮るようにボロボロになったカルラが叫ぶ

「っしゃあ!!早くこいや!!!」

同じくボロボロになったマナも叫んでいる。

「お前ら、負けた方が晩飯当番なぁ」

マナがニチャァと笑顔を見せる。

「それは良い案だなぁ」

カルラもニチャァと笑顔を見せる。

「「しねやああああああああ!!!!」」

二人の動きがシンクロしている。仲が良くて何より・・・よく見てみると獲物が小枝から木刀になっている。それにしても今の話じゃ男子達が晩飯当番なのは確定なのでは・・?

バゴォン!

エンデがマナの兜割をいなし、剣と木刀が地面に刺さる。

「やるじゃねぇかてめぇ・・・次はもっと本気で行くぞ!!!おらぁ!!!」

マナの笑顔が眩しい。

ドゴォン!!

まともにマナの斬撃を剣で受けたエンデは数メートル程吹っ飛ばされていた。

「うん、いいね。良く見えるようになったみたいだ」

エンデとヤンの動きが明らかに先ほどより良くなっている。無論実力の差が開きすぎているためボコボコにされているが、数回に一度は避けたり、いなすことができてきている。

「あははははは!避けても死なんとは限らんぞ!!!」

なんとかカルラの斬撃を避けていたヤンであったが、カルラが木刀に魔力を込めたのだろう、木刀が青白く光り

「必殺!!!ディレイスラッシュ!!!!!」

そう叫んだ瞬間避けたはずの斬撃がヤンを襲って、直撃したヤンは数メートル吹き飛んだ。

「「ははは!!!!!軟弱者どもめが!!!近衛兵破れたり!!!!ははははは!!!」」

二人はハモっていた。カルラ、君も近衛兵だよ・・・

しかし近衛兵男子達は即座に立ち上がり、二人に切りかかっていた。

「「くそがあああああ!!しねやああああああ!!!」」

男子組も目の焦点が合っていないし、汚い言葉を発し始めた。困った・・・・

何度も男子組が吹き飛んでいくのを見ながら、時計を見ると夕方六時であった。


「まずい、晩御飯の準備が何もできていない・・・・」


楽しく戯れる若者四人を遠目に見ながら夕食をどうするか悩んだ。



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