エピローグ
「ここはどこだろう」
私は確か学校の椅子に座っていた・・はずである。地面に謎の魔法陣のようなものが現れたと思ったら視界が暗転した・・・・そこまでは覚えている。
目の前には私の席の周りの数人が座っている。周りを見回しても白い空間が広がっており、門が一つある。
「え、なにここ・・・?」
彼女は早川弓恵。私の席の前に座っている子だ。小さいのに胸が大きい・・・
「え、弓恵と・・・加奈?」
そう言った彼女は佐野涼子。早川さんの左隣に座っている子だ。髪が長くてふわふわしている。
「早川さんと佐野さん・・・なんだかよくわからないことになったね。」
そして私、間野加奈。背が高い。
「うーん、あの魔法陣、この白い空間。間違いなく異世界に行くやつやね」
涼子はそうつぶやくと立ち上がり、門をぺちぺち叩き始めた。
「涼子ちゃん、あんまり余計なことはしない方が・・・」
「どうだろう・・・でも門くらいしかここにはない・・・あ、開きそう」
私はゆっくり門を開けようとすると、二人はなぜか私の後ろに隠れた。ゆっくりと開けていると後ろから
「まてぇい」
白い空間に響き渡る声
「我はこの世界、ランドをつかさどる神ぞ」
「なんやあれ、、めっちゃ白い背景に光るからまぶしいだけやん・・・」
涼子は思わず感想を口走ってしまった。
「大きな存在には光が伴うものだ・・・さて、君たちがここに呼ばれたのは理由がある」
「この世界を救ってほしいと思うのだ、この世界には夜人というものがあって魔法使いは・・・魔族云々・・・」
光る何かはそう言っていた。一体どこから声が出ているのだろう・・・目を凝らしてみると変な球が浮かんでいるのが見える・・・
「おい、聞いているのか」
変な球が一段と大きな声で喋った。
「あ、はい。まぁそれなりに・・・」
私は全然聞いていなかった。光る球が気になって仕方ないのだ・・・
「加奈はほんと人の話きかんなぁ・・・玉ちゃんご立腹やん」
涼子が私の方を見て呆れた。
「そうそう、いつも変なとこばっかみてる、私も玉気になるけど」
弓恵も私の方を見て呆れる。
「あなたたちも絶対ちゃんと聞いてないでしょ・・・」
私も呆れる。
「貴様ら、玉玉言うでない・・・ここまで話を聞かん奴も数年ぶりだな・・・まぁよい、とにかく世界を救うのだ。して路銀として一つ好きなスキルと魔法を授けよう。選べる魔法とスキルはこれじゃ」
スキル
洗濯もの上手(衣服を脱がせるオプション付き)
千里眼(一メートルの距離で服が透けて見える)
塗り絵上手(すごく上手に色が塗れる、色の調合もできる)
小石マスター(小石を10メートル先の好きな場所に投げられる)
魔法
ファイア(火花)
アイス(ちょっと寒い)
ウォーター(一滴)
ウィンド(そよ風)
サンダー(ピリッとくる)
「どれもこれも微妙やないか!!!」
「なんなのこれ、神といっても所詮玉ね・・・割ってやろうかしら」
涼子が憤り弓恵が憤怒する。この中で一番怒らせるとこわいのは弓恵だ。
「ま、まぁあれば便利だと思うし、横にスキルレベルってあるじゃない?これを上げれば威力もあがる・・・はずよね?」
「さっき言った、神に二言はない」
玉はキラキラしながらそう喋った。
「この玉絶対怒ってるわ・・・・ま、まぁ選んでみましょうか」
「そういえばさっき、玉がステータスって叫べって言ってたなぁ。ステータス!」
涼子がそう叫ぶと目の前に能力一覧が表示された。
「これ人からも見えるんだね~、ステータス!」
弓恵もそう叫ぶと同じように目の前に能力一覧が表示される。
「へぇ、私もやってみようかな。ステータス!」
私の目の前にも能力一覧が表示される。
名称:間野 加奈
通称:マナ
種族:エラー
筋力:2
体力:1
魔力:3
精神力:5
「うわ、精神力だけ高い。さっき玉が言ってたよ、魔法に対する抵抗だってさ。ていうか、加奈ちゃん通称マナだったの?」
弓恵がこちらの顔を笑いを堪えながら伺う
「加奈らしいっちゃらしいけど・・・通称マナなんや・・・二文字なのにさらに略されるんや
・・・」
涼子も笑いを堪えながらこちらを伺う、笑いのツボがわからない。
「えー・・・?ていうか種族エラーって何よこれ・・・通称は絶対あの玉が決めてると思う」
二人は種族エラーにも爆笑していた。
「通称は我が決めた。佐野涼子はリョウコ、早川弓恵はユミ、間野加奈はマナだ」
黙っていた光る球がドヤァと言わんばかりに輝きながら喋った。
「まぁいいや、次はスキルと魔法だね。微妙なのばっかだけど・・・私は何にしようかな」
私が悩んでいると、ほか二人はすぐに決めたようだ。
「私は・・・これやな~火花とかおもろいやん。あと千里眼とかめっちゃエロいやん笑うわ」
げらげらしながら涼子がファイヤと千里眼を選んでいた。見た目はゆるふわなくせにゲラなのが涼子の特徴だ。まっこと下品である。
「私は・・・これにしようかなぁ、水とか便利そうだし、ついでに洗濯もいいかなぁ。」
弓恵もすぐに決めていた。でかい胸だけあって決めるのも早い。
「うーん、どれにしようかな・・・よし、小石とサンダーで」
「えー、何でその二つなの?」
弓恵が近づいてくる・・・ものすごく近づいてくる。座っている私の視界が山2つで遮られた
「近い・・・・小石とびりびりするなんてすごく嫌がらせできると思わない?」
「うわっ、さすが精神力の女。考えることが他とちゃうで」
涼子がゲラゲラ笑っている。
そう、私が精神力の女マナです。
「決まったようだな・・・お前らここまで何時間かかったと思っているんだ・・・もうその門から出て行ってくれ・・・」
玉がしょぼくれた光になりながらそう喋った。
「あ~玉ちゃん、家には帰れんのか?」
涼子がそういうと
「お前たちがみた魔法陣、あれが時空間を歪める魔法陣でな。魔王城の禁書庫に封印してある、それを使うには魔力が10000以上必要になる。誰かに頼んでもいいし、自分で鍛えて使っても良い。移送できるのは三人までだ、一度使うと10年使えないから気を付けるんだぞ。お前たちの世界の時間の流れは遅いのでな、こちらで100年が向こうの1年くらいになり・・・」
「だめだぁ、頭パンクしてきたぁ」
弓恵が頭を抱える。こういうところがかわいいと思う。
「要は私らはそれを使って戻れってことだな。長い道のりやな~」
涼子が遠い目で門を見る。私たちの中では一番頭の回転が速いので、いろいろ任せている。ゆるふわ・・ゲラ・・賢い・・・よくわからない属性だ。
「最後に忠告だ。ちゃんと一緒に門から出・・・おい」
三人で手をつないで門から出ようとしたのに、私だけこけてしまった。体力1は伊達じゃない。
「お前、ちょっと遅れて、その時間は・・・」
玉が何か言っていたが私は駆け出した。少し新しい世界にうきうきしていたのは秘密である。
「弓恵と涼子、待ってくれてもよかったのに・・・・・」
私はそう呟いて門をくぐった。




