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第二次朝鮮戦争 後半 連合国反攻と朝鮮全土の荒廃(1977年4月〜1978年2月)

Ⅰ. ソウル奪還後の戦略状況(1977年4月)

項目 北朝鮮 南側(韓国・日本・アメリカ)

士気 急落。「勝利できるはずだった」→動揺 急上昇。「災厄は乗り越えられる」

補給 仁川・京畿補給線が切断され 枯渇 釜山〜対馬〜日本本土の海上補給網が 健全

工業力 前線に近いため工場の稼働が不安定 日本の生産力が 後方から前線へ流れ込む

政治統制 北内で不満が拡大、粛清強化 韓国政府は「首都奪還」で正統性回復

結論:

戦争はここから「南の反撃期」へと転換する。

---

Ⅱ. 空と海を押さえた側が勝つ

1. 制空権の逆転

• 米空軍と海軍航空隊が、黄海と東海上空を 常時制圧。

• 北朝鮮空軍はほぼ 地下格納庫に籠城 状態。

2. 絨毯爆撃開始(1977年5月〜)

重点目標:

• 鉄道(平壌—開城—ソウル線)

• 兵站倉庫・油槽

• 軍需工場群(咸興・清津)

• 発電水力ダム

朝鮮半島は昼は砂煙、夜は火線が見える世界に変わる。

3. 民間被害の増大

• 都市は「前線 → 避難 → 再占領 → 再砲撃」を繰り返す。

• 農地は塹壕と砲爆撃により 土壌が破壊される。

• 山岳地帯はゲリラ掃討のため 火炎使用 が常態化。

朝鮮半島は、史実の1950年代よりも さらに破壊された戦場 となった。

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Ⅲ. 地上戦の反攻:三つの戦区

(1) 西部戦線:ソウル → 開城 → 平壌ルート

• 主力:韓国陸軍+米海兵隊+日本機械化旅団

• 地形:平野が多く、進撃は比較的スムーズ

進撃速度は ゆっくり。

理由:

• 北朝鮮軍は退却しつつ 地雷・罠・鉄条網で遅滞戦術 を実施。

• 南側は 死傷者を最小に抑えながら慎重に進む。

→ 進撃は 1日10~15km 程度。

1977年9月:開城を再奪還

1978年1月:平壌近郊に到達

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(2) 中央戦線:大田 → 古汗 → 元山ルート

• 山岳地帯が続き、最も過酷な戦場

• 両軍とも塹壕とトーチカを掘り、第一次世界大戦型の消耗戦となる。

ここが戦争でもっとも死者が出た地帯となる。

死傷者は 寒冷・飢餓・感染症 が最大要因。

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(3) 東部戦線:浦項 → 東海岸 → 咸興ルート

• 海上補給がしやすく、海兵・海軍の機動戦が多用される。

• 日本艦隊は 上陸支援・砲撃・救難・衛生輸送 を担当。

この戦域は進撃速度が比較的早く、

1977年12月:元山が孤立

1978年2月:咸興が戦場圏内に

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Ⅳ. 北朝鮮国内の変化

段階 状況

1977前半 「勝利を信じる大衆熱狂」

1977後半 物資不足 → 不満表面化

1978初頭 軍内部での粛清と恐怖政治の激化

金日成は「後退は裏切り」と断じ、10万人以上の兵士・官僚が粛清対象

となる。

→ その結果:

• 戦闘継続能力は維持される

• しかし兵士の士気は 極限状態

---

Ⅴ. そして戦線は止まる:1978年春

連合軍は 38度線にほぼ到達。

だが、それ以上の北進は 戦術的には可能でも、戦略的には危険。

理由:

1. 北朝鮮は地下防御網(トンネル国家)を構築

2. ソ連は「平壌陥落=介入条件」と宣言

3. 米国・日本は「限界点で停戦」を望む

つまり:

勝てるが、勝ちきれば戦争が“世界大戦”に拡大する。

ここから 膠着と停戦交渉の時代 へ入る。

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総括:朝鮮半島の荒廃

領域 状況

都市 ソウル・平壌は中枢以外が廃墟同然

農村 地雷・砲撃で生産不能となり飢餓が発生

社会 家族と故郷を失った民衆が大量に難民化

政治 南は「失わずに守った国家」、北は「守るために自らを破壊した国家」へ

朝鮮半島は、勝者も敗者もない「消耗の大地」になった。

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