表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

恋人枠きちゃ!!

「初めまして、楠木隼人です。これからよろしくお願いします」

爽やかな高身長のイケメンが入ってきてクラス内は大盛り上がりとなった。

「彼女いるのか?」「隼人君連絡先交換しない?」「きゃーイケメン!」

「皆さんお静かに」


先生の一声で静まり返った。


「楠木さんは一番窓側の奥の席に座ってください」


隼人は自分の席へ向かった。


隼人は周りの生徒にまず挨拶をしようとしたが、前の席は欠席で挨拶できそうなのは眠っている愛子だけだった。


隼人は愛子の肩をトントンと叩いた。


目が悪くそして寝ぼけていた愛子は、


「蓮太郎?」


と徹夜でした恋愛シュミレーションゲームの推しキャラの名前を言ってしまった。


隼人は愛子が自分を誰と見間違えているのか一瞬で理解した。


なぜなら、

隼人も恋愛シュミレーションゲームマスターだったからだ。


隼人と蓮太郎は髪型や顔もよく似ている。


愛子は目を擦ってよくよく見てみると朝の男だった。


「うあ!あ、あなたは、朝の!」


クラス内に声が響いた。


「うわっ!ビックリしたよ愛子ちゃん」


愛子の前の席の凛が驚いた。


「遠くから見てもイケメンだったのに近くで見てても細胞一つ一つがかっこいいね」


「そ、そうだね…」


愛子は気まずくて冷や汗がダラダラと垂れている。


それに気づいた隼人は


「汗ひどいぞ。大丈夫か?」


さっと愛子にペンギンが描かれている水色のハンカチを差し出した。


これこそ"ギャップ萌え"だ。

イケメンに可愛い要素を入れて勝るものはない。


しかし、愛子は考えた。


ここで受け取ったら完全に相手の手のひらで踊らされると。


愛子は2つの選択肢が迫られている。


受け取るか受け取らないか


受け取ったら印象はいいが手のひらで踊らされる。しかし、受け取らなかったら、嫌われるかもしれないが、まだ駆け引きできるかもしれない。


そう一瞬のうちに考えに考えていると、


「愛子ちゃんすごい汗だね!ほら!」


と愛子の手にタオルを強引に押し付けてきた。


「あっ、ありがとう」


なんでこんな時に限ってタオル持参してんのよと思いタオルをぎゅっと握り締めた。


愛子のぽんぽんとタオルで額の汗を拭う姿を隼人は悲しそうな目で見ていた。


愛子と隼人は隣の席同士だったが今日はこれ以上話さなかった。


ーーー帰宅後ーーー


「ああ、かっこ良すぎる。まるで王子様みたいだ。絶対結婚したい。だけど、今日はあんまり話せなかった。明日は話せるように会話デッキ用意しなきゃ!」


と愛子はぶつぶつと部屋で1人で話していると、


ガチャッ


突然扉が開いた。

愛子の妹だ。


「お姉ちゃんなんで壁に向かってぶつぶつと1人で話してるの…きもいよ…」


辛辣な言葉を並べて去って行った。


妹よ。お姉ちゃんの将来が懸かっているんだぞと思うも儚くも思いは届かず。勘違いされたまま終わった。


そして、朝を迎えた。


窓ガラスが濡れ、ベランダのカタツムリが行進している。


「愛子そろそろ起きなさい」


階段下から声が聞こえる。


階段を降りて、朝食を食べ、制服に着替え学校へ向かった。


今朝は何も起きなかった。


教室を開けると、


「おはよう」


隼人の姿ともう1人女性がいた。


目を凝らして見ると、綺麗な黒髪に整った顔立ち、それはクラスのマドンナの天野由美の姿だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ