第壱話 - 東野圭吾
※この小説には「文豪」の名が使われています。中にはまだ生きている人もいますが本人達とはなんら関係はありません。
※実在する組織や歴史にも一切の関係はありません。ファンタジー&フィクションです。
※原作(テラーノベルであげた方)とかなり設定が違います(キャラの性格。キャラが所属している場所。原作で出ていたキャラをけしている。など)。キャラクターの服装を別のキャラクターと入れ替えるということも御座います。その時は言います。
京都にある文京市という場所のとある公園のベンチに、拾陸か拾漆あたりの青年が腰掛ける。
涼しげな目元に、何処か妖しげな雰囲気を纏った青年。
彼の目の前を通る者は、女は勿論、男でさえも彼に見惚れてしまうような、そんな彼である。
「…はぁ………」
疲れたように、彼は溜息をつく。
彼の名は「東野圭吾」。かつて、日本の政治におおいに関わってきた5つの家・第伍家が構えた武装集団によって引き起こされた「日本内戦」の所為で家族や行き場を失った、所謂戦災孤児の1人である。
そんな彼が座っているベンチのすぐ後ろには、この街でも有名な立派な楠が生えている。この楠には、昔から伝わるとある御噺が残されていた。
かつて、跡目争いやら何やらが絶えなかった時代。白い狐のような姿をした少年と、とある陰陽師の少女がいた。少年の名も少女の名も今や判らないが、とにかく、その2人がこの国を護るために尽力していた。だが、狐の少年と違い少女は人間であり、寿命があった。故に、御國を少年に託し、陰陽師の少年は"神獣"と呼ばれるモノをこの地に遺してこの世を去ってしまう。そしてその少年の魂はこの楠に宿り、今もこの國を護り続けているという…
…そんな、何処にでもあるようなありふれた噺だ。
この楠には"番人"という名があり、その名の通り日ノ本を護る存在として長らくこの地域で信仰を集めてきた。いわば御神木だった。
だが、そんな噺はすぐに朽ちる。今では拝まれることも無くなり、子供等はその木に乗って遊び、大人は長くなってしまった枝は迷いもなく斬り落とす様になった。
…さて、この地の噺は終わりにして、そろそろこの東野圭吾という青年の人生を簡単に話そうか。
「クスノキの番人」という作品は、東野圭吾さんの作品の中でも有名な方だと思います。来年初のアニメーション映画となるらしいです。とても楽しみです。