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歌ってみたら人生逆転  作者: ヤマゴロウ
2/3

メグミじゃなくてケイ

少し丁寧に書きました


1話よりは読みやすいかと思います

いつも通りの通学路


いつも通りの校庭


いつも通りの教室


そして、いつも通り虐められる……と、思っていたが


「俺もう20回以上は聴いてるぜ。最初なんて感動して涙が止まらなかったよ」


「お前に教えられて半信半疑で聞いてみたけど最高だった」


「ほんと神だよね〜♪ あたしファンになっちゃった♡」


「あたしもあたしも、早く次の曲アップしてくれないかな〜♪」


メグミってさ、顔は見えて無いけど絶対可愛いよな〜 」


「胸は真っ平らだけどな。」


「あんた達サイテー」


「俺は関係ないだろ!俺はあの圧倒的な歌唱力と演奏技術に惚れたんだよ」


「ReTubeから音源拾ってPodに入れてみた」


「「「あなたが神か!!」」」


教室中はメグミというReTuberの話題で持ちきりだった


僕は。


(澪さん今日シフト入ってるかなぁ。あ、今日の賄いはチキンライスにしよーっと)


などと呑気にバイトの事ばかり考えていた。


時は過ぎて、放課後


学校が終わったと同時に、バイト先へ早足で向かう


駅前のビルに入り、エレベーターに乗り3階へ


扉が開くと、澪さんの姿が見えて僕の心が躍る


「おはようございます!」


「けい君、おはよう〜♪」


軽く挨拶を交わし僕はバックヤードに入ると


店長とあさひさんと生野いくのさんが


1つのイヤホンで何か聴いていた


「おはようございます!」


「時鳥さん、おはよう!」


「「おはよう時鳥君」」


なんだろう?と思いながらも、更衣室へ向かう


ロッカーを開けて制服に着替える


(よし!準備完了!!髪の毛のセットもバッチリだ。)


そしてまたバックヤードへ入ると


「時鳥君、これちょっと聴いてみて!」


旭さんがイヤホンを向けてくる


「え? な、なんですか?」


「いいからいいから、コレつけて!」


「はあ、分かりました」


渋々イヤホンを付ける


「それじゃあいくよ! 再生っと♪」


旭さんが再生ボタンを押すと


(え? こ、コレって…………。僕の曲なんだけどっ!?)


「あ、旭さん! この曲って………」


「あ、驚いてる驚いてる♪ 凄すぎて、そういう反応になるよね〜」


(凄すぎて? どういうこと??)


「突然、現れた歌い手、その名もめぐみ!再生回数1千万回越え、チャンネル登録者数300万人の大注目ReTuberよ!」


「い、1千万回っ!?」


「そうそう!なんでも最初に聴いた人がSNSで拡散したら、あっという間に1千万回超えちゃったらしいよ。」


(えぇ! ぼ、僕の曲が1千万回超えたなんて、信じられない。)


「そ、それは凄いですね………」


(正直どうしていいかわかんないよ。ちょっとだけ恨みます拡散した人。)


「もう私、大ファンになっちゃった♪」


旭さんの言葉に店長も乗ってくる


「ええ、本当に素晴らしいわね。ここまで実力があるならメジャーデビューもすぐじゃないかしら。」


「「確かに!!」」


旭さんと生野さんが店長の言葉に同意する


「で、でもそんな直ぐには……む、無理じゃないですか?」


「「「いや、できる!」」」


「あ、はい………」


(どうしよう大変な事になった。)



澪さんと休憩時間が一緒になったので


メグミの事について聞いてみた。


「澪さんもメグミの曲を聴いたんですか?」


「ええ、旭さんに聴かされたわよ。」


「どう思いました?」


「正直なところ、すごく悔しいかな」


「く、悔しい……ですか??」


「うん、実はあたしも歌い手をやってるんだけど伸び悩んでてね。メグミさんの歌と曲を聴いた時にまず思ったのは、この人はすごく楽しんでやってるって事。お金のためでも誰かのためでもなくて自分が楽しいからやってるんだってね。それに比べて今の私は楽しいのかなって気付かされたの。これが私がなりたかった歌い手だと思ったら悔しくなっちゃってね……。」


「澪さん………」


(澪さんになら打ち明けてもいいよね?)


「ゴメンね!こんな話しちゃって、でも私、メグミさんには負けないから!!」


「み、澪さん!じ、実は僕g……「時鳥君賄いは何にする?」…ち、チキンライスで。」


旭さんに邪魔をされて言いそびれた僕は、そのあとも結局言えなかった。




自宅に帰るとさっそく自分の動画をチェック


「ほ、本当に再生回数が1千万回を越えてる。ははは………」


(みんな勘違いしてるみたいだけど、メグミじゃなくてケイなんだよ……)


漢字で《《恵》》と書いたうえに、女性のような声で歌っていることからケイではなく、メグミと勘違いされていた。


ふと、ReTubeのマイページに移動した時にメッセージが届いている事に気づく


メッセージを開くと………


「え? 大手レコード会社からのオファー!? 広告の掲載? 収益化? な、何これ!!」


【ここまで実力があるならメジャーデビューもすぐじゃないかしら】


ふいに店長の言葉が頭に浮かぶ


(ど、どうしよう………。メジャーデビューなんて考えてなかったしなー)


陰キャゆえに、一旦保留にした。


とはいえ、自分の実力が本物かどうか確かめたい!


幸い完成間近の新曲がある。


最近はバイトで忙しかったから手をつけてなかったけど


完成させてアップしよう決意した。


(とりあえず、お母さんには話しておこう)


と思いリビングへ行く。


リビングへ入ると、お母さんが1人でテレビを見ていた。


ちなみに姉さんは自室、義父さんは出張が多いため家にいる時間は少ない


「あら、けいちゃんどうしたの?」


「お母さん、とりあえずこれ見て欲しいんだけど。」


「なになに? ReTube? これを押せばいいの?」


お母さんが再生ボタンを押すと音楽が流れ出す


♪〜♪〜♪〜


動画が終わると


「けいちゃん、お歌が上手になったのね♪」


と言って頭を撫でてくれる


「ちょ、ちょっと待って僕だってわかるの?」


「自分の息子だもの、声ぐらい分かるわよ。うふふ♪」


(お母さんは凄いな。いつも優しくて我儘も聞いてくれる……)


その後、お母さんにメジャーデビューや収益化の話をして、お金の管理に関してはやってくれる事になった。


「けいちゃんはメジャーデビューしたいの?」


「まだ、わからない……かな。」


「じゃあ今回はなかった事にしましょうか。」


「うん。あと、この事は誰にも言わないでほしいかな」


「ええ。でも、お父さんだけには話さないといけないわよ?」


「分かった。ありがとう、お母さん!」


「うふふ♪」


この日から、僕の人生は大きく変わっていく事になる

当方、まだまだ未熟なので

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