表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/37

32

 Ðランク初戦、観戦客は異常な程の埋まり具合だった。注目度がかなり高い。二年前のミュウの件以来の飛び級に、興味がある人がたくさんいるのだろう。ミュウと同じだけの怪物が生まれたのか、上位でも噂になっている。


「今日は歯ごたえあるかな?」


 ノエルが僕に聞いてくるが、まだまだÐランクでは僕たちの相手にはならないだろう。それは、ロイドさんたちに勝ったことが表している。


 ただ、明らかにFランクよりはレベルが上がる。油断してはいけない。それを入念に伝えてから、闘技の場に入場した。




 今度の試合の相手は、Ðランクに常駐している四年生三人のチームだ。リーダーの名前はロンドさん。実力は既に図り終えて、問題なく勝てると踏んでいる。


 入ってすぐに、僕らから仕掛けていく。


「フィア、最初の一撃お願い」


「了解よ『属性――水』『生成』」


 水の大魔法、すごい勢いで水の大砲が飛んでいく。威力は並のÐランクでは防げない程度だが、どうなるか。


「来たぞ。とりあえず防げ」


 あっちのチームもきちんと事前情報を仕入れていたようで、フィアの高火力の攻撃を知っていたみたいだ。だけど、簡単に防げる代物ではない。


 三人全員で、ようやく威力を減衰出来ていたが、それでも攻撃を完全に防ぐことは出来ず、いくらかのダメージを与えることに成功した。


 次に相手も反撃に移るようだった。ロンドさんを軸に、主要属性の攻撃魔法が飛んでくる。


 だが、防御についてはこちらにサラがいる。


「『属性――空間』『座標交換』」


 サラの空間魔法で、相手の攻撃を受け流す。そして、もう一度フィアの攻撃が行く。


「次は確実に仕留める。『属性――水』『生成』『氷結』」


 お得意の氷の魔法、氷柱のように形作ったものが、超スピードで飛んでいく。


 そして、今度はフィアもギアを上げたことで防ぐ時間すら与えない。一人に直撃して、脱落させる。他の仲間は何とか避けたけど、残り二人だ。


「サラ、合わせてね」


 ノエルがサラに声を掛けて、追撃する。もう僕が何か言う必要すらない。


「『属性――獣』『生成』『バジリスク』」


 ノエルの獣魔法であるバジリスクは、当たって部位を石化させる光線を放つものだ。間違いなく強力な、それでいて特殊な魔法。


 得体の知れないその光線は、もちろん警戒されているだろうが、無駄だ。


 サラが合わせて魔法を唱える。


「『属性――空間』『座標交換』」


 光線を、確実に当たる距離まで転移させる。初見では防ぐことなど不可能だろう。


 一人は直撃して体が石化し、もう一人は何とか避けようとしたが、足に当たって足が石化する。


 そこをサラは見逃さなかった。当たるところをきちんと見ておいた方がいいと僕が言ったのを覚えていたようだ。


「これで最後です。『属性――空間』『生成』」


 避けられない相手に空間魔法で生成した四角い空間を当てる。当たる瞬間の相手は何が起こるのか全く分からず恐怖していただろう。


 そしてサラは詠唱する。


「『空間切断』」


 体に大きく傷が出来て、戦闘不能になる。


 敵チームが全員戦闘不能になってÐランク初戦も、問題なく僕らが勝利した。相手の抵抗など全く見られなかった。もちろん相手もÐランクになったことで強くなっているのだろうが、初手から僕らが攻めたことで、自分たちらしい攻撃が出来なかっただろう。速攻で攻めることで、不意打ちもなくせる。


 これからしばらく僕たちはこうして速攻で終わらせる作戦で行くことを決めている。今日の僕は完全に節約出来たけど、もし逃してしまった時のフォローには回るつもりだ。


まず一勝。早く、早く昇りたい。高みに。その欲求がロイドさんたちと戦ってから抑えられない。僕もまた、魔法に魅了された狂人の一人なのかもしれない。


評価、感想お待ちしております。

下の☆☆☆☆☆を押してください。よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ