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私のわがままな自己主張(プロット)  作者: とみQ
終章 私はわがままなのである
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時刻は7時20分を過ぎた。


いよいよ花火大会が始まる。


思えば色々と遠回りをしてしまった。


私はわがままが嫌いだ。


わがままは他人の都合を考えず、自分の都合だけを優先して、結果周りを振り回したり、不幸にするのだから。


私は今まで人を好きになるという想いは、自分勝手なわがままな想いだと思ってきた。


そしてそんな自分勝手な想いを一方的に相手に伝えるなど、ただの傲慢だと。迷惑になると。


それならいっそのことそんな想いは殺して、自分の中だけに留めておけばよいと、そんなことを思う人間だった。


だが、この数ヶ月の間に、色々なことがあった。


大切な仲間に出会って、恋をして、笑いあったり、意見を言いあったり、家族の本当の想いを知ったり。そして家族と同じくらい大切だと思える人の存在に気づいたり。


そんな中で、私は多くの嘘をついてきた。


自分の心を、本当の気持ちをひた隠しにして毎日を過ごしてしまった。


その結果、大切だと思えるものは自分の回りから遠ざかっていき、多くの後悔が残った。


さて、ではわがままとは。私にとって本当に避けなければならなかったわがままな想いとは一体何だったのか。


答えは簡単だ。


それは、大切な人に対して嘘をつくことだ。大切な人に対して自分の心を、本当の気持ちをひた隠しにしてしまうことだ。


そうすることによって私は多くの人を傷つけた。


大切な人の気持ちを踏みにじった。


大切だと想う人達を、大切に出来なかったのだ。


だから、これから私は私を変えていく。


大切だと想う人達を、本当に大切にするために。


もう二度と、後悔をしないために。


そして、ドーンという音と共に、花火大会が始まった。


私は意を決して思いっきり声の限りに叫んだのだ。


「高野・・・!」

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