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私のわがままな自己主張(プロット)  作者: とみQ
第1章 私はわがままな人間にはなりたくないのである
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勇気・・・普通の人が、恐怖、不安、躊躇、あるいは恥ずかしいなどと感じる事に向かっていく積極的で強い心意気のこと。


私は他人と話したり、通じあったりすることが苦手。自分の意見を言ったり、誰かに話しかけたり、普通に挨拶をすることにすら物怖じしてしまい、伏し目がちになってしまう。


もちろん目を合わせたりすることもうまくできなくて、視線を逸らしてしまったり。


なんだか自分なんかが他人と関わることが申し訳なくさえ思ってしまって、人付き合いがうまくいかない。鳥とか猫とかならなんともないのに。


そんな私に、新学期から気軽に話しかけ続けてくれためぐみちゃんにはすごく感謝している。


最初はすごくおどおどして、素っ気なくて、何コイツって思われてもしょうがない態度だったろうに。


いつも明るく元気に接してくれるめぐみちゃんに私は少しずつ心を開くことができて、今ではたぶんだけどお互い友達どうしになれた。少なくとも私はそう思っている。


うー。なんかそんなこと考えてたら自信なくなってきた。

さっきも君島くんに普通に話しかけたりしてたし。


そんなことを考えていると、めぐみちゃんの席に近づいてくる人が見えた。


「やあめぐみ、ちょっといいかい?」


彼は綾小路貴司くんといって、このクラスの委員長でありサッカー部に所属している。

背が高くて、茶髪で、クラスの男子の中心人物だと思う。

めぐみちゃんは副委員長なので、クラスの仕事を一緒にやったりしていて、特に最近は休み時間なんかにも度々声をかけに来たりしていて、めぐみちゃんをデートに誘ったりしている。


その勇気と行動力は私には絶対にまねできないし、すごいなあとは思うけど。

いつも何かしら理由をつけて断っているところを見ると、少し困っているのかな。


めぐみちゃんが困ったような笑顔で話していると予礼のチャイムが鳴った。


「じゃあめぐみ。この話は考えておいてくれよ?また今度ね」


「う、うん。またね」


そう言って綾小路くんは席へと戻っていった。


「はー・・・」


めぐみちゃんは綾小路くんを見送ると深いため息を漏らした。


「めぐみちゃん、だいじょうぶ?」


思わず声をかけてしまった。


「え!?あ・・、うん。ま、まあね!だいじょぶだいじょぶ!ありがとね!美奈」


その会話と同時に先生が教室に入ってきた。


本当に大丈夫かな。

でも私にはどうしてあげられればいいのかわからなかった。



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