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「あがりました・・・」
昼から風呂に入れるとは贅沢だと思いながら、おずおずと風呂から顔を出す。
パジャマは少女からバスローブを借りた。
もしかしたらこの子は案外優しいのかもしれない。
「うん。。。臭みはだいぶ取れたね」
応用に頷く。
「で。あなた、どこから来たの?誰に騙されちゃったわけ?」
・・・・・
「だまされた???」
「だって、普通に考えてこんな都市に行きたがる人なんていないもの」
「詳しく、ゆっくり説明してくれないか?」
「本当に何も知らないの?!ここ、ハンヒタバよ?!」
「あぁ、それって都市名だったのか。」
「なんでそんなに落ちつてるの!イライラする!!!!」
「あ、ごめんて!」
むすっとした状態で説明を続ける。
「ハンヒタバは本当に恵まれてない。まぁ愛着でてくるしこのシステムは好きだけど、やっぱり本物の魔法の杖とか憧れるじゃない。」
「?????」
「ここは物資不足の世界よ」
え?
「それがなにか。」
「まだわからないの?はぁ・・・・。だから、魔法とか使うには」
「そこがわからない!!!!魔法?!なにそれ!そんなことがこの世界に」
「あるわよ」
「ない!」
「ある!」
「じゃあここは異世界だっていうのかよ!」
「いうのよ!」
「ハァ?!?!」
いよいよ意味がわからなくなってきた。
「だって、そんなのニートとかの担当だろ?あとは死んだやつとか、じゃなきゃおっさんの。
ないないないない!だって俺学生だし。死んでないし。おたくでもないし!」
「なんの話よ。私に説明させて!」
「いや!俺の言い訳を聞いてくれ!日本ではこんな」
「『にほん』・・・?!あなた、向こうの世界から来たっていうの?!」
「・・・・・・・・・なんすか」
「うわぁ。。。ニートなんだ。」
「だから違うって!」
「ニートよ!お決まりじゃない!」
「俺のこの姿のどこにニートの面影があるんだよ!」
「その爆発的な頭見れば誰だってニートだと思うわよ!」
「髪の毛のことかよ!これはわざとだっての!」
「クソダサいわ!」
「俺のヘアデザインに文句言うな!」
「趣味悪いわね!いいじゃない。私がもっと素敵な髪型にしてあげる。」
「!?」
突然背後からなにか取り出した。
先端が丸く、細く長い木。もしかして、魔法の杖?
物資不足とか言うくせにあるじゃないか。
そうじゃない!逃げないと!
脳が忙しく回転してる中、少女はその『バチ』を俺に向けた。
そう。バチだった
木琴とか、鉄琴とか、鍵盤楽器を叩くあれ。
ガキみたいだ。
「ぶふっ」
「何よ!なに笑ってんの?この子がおかしいっていうの?!」
「いえ、どうぞ。攻撃の方を」
「なめてんじゃないわよ!」
次の瞬間、バチの毛糸の部分が明るく光った。
え?
「ヒーズン!」
途端、おれは後ろに吹っ飛んだ。