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奏交フォルティッシモ  作者: 蒼崎 れい
Phase--:SouKou Fortissimum
62/62

Stage--:2063/02/14/17:08:34【+0449:08:34】

 その後、俺は自室で目が覚めた。

 ただ問題だったのは、痛みフィードバックのせいで幻痛がひどかった事。

 目が覚めてから三〇分は、マジで体が動かせなかった。

 それでも眼球運動だけで、すぐに三枝さんに電話をかけた。

 全然繋がらなくて心配だったけど、後で話を聞くと、咲希がお爺ちゃんの力を借りて三枝さんの自宅に連絡して、そこで母親がベッドの上で苦しんでいた三枝を見つけて、病院に運ばれたんだそうな。

 その頃にはもうマナベグループの方から各医療機関に連絡がいっていて、ブレゴスのプレイヤーだった人達には痛み止めの点滴がされたらしい。ちなみに、みんな無料で適切な治療を受けられたってよ。某巨大掲示板にも、そんなレスが大量に立てられててだな、マナベグループはんぱねぇなぁ、って。

 ホント、改めてすげぇわ、マナベグループ。

 直撃じゃなくても銃弾をあちこちに受けた咲希はもちろんそうだけど、そこそこ重傷の俺や、まあまあ重傷の柏木なんかも、無料で薬もらっちゃったもん。ホントすげぇ。いや、すげぇのはお爺ちゃんか。色々無茶して怒られたらしいけど。

 ちなみに、咲希も病院に運ばれたってので心配して来たお爺ちゃんなんだけど、そんなお爺ちゃんに咲希は、『お爺ちゃん大好き』とか言いながらスカートめくって、お爺ちゃん危うく心臓止まりかけたらしい。

 ちなみに、ちゃんとスパッツは穿いてたとか。お前、大事にしろよ、偉大なお爺ちゃんだろ。気絶しながらも、超いい笑顔だったらしいお爺ちゃんもお爺ちゃんたけど。

 そうそう、叔父さんの方からも連絡が来てたんだった。

 俺達の予測した通り、ユニコーンスタジオ内にインフェルス過激派がいて、そいつの手引きで連中は色々できたらしい。

 俺と三枝さんがプライベートスペースで襲われたやつも、加工したデータと入れ替えただけっていう古典的な方法だった。色々発達しすぎた今って、もしかしたら古典的な方法が効くのかもなぁ。

 もちろん、ブレゴスは運営を中止。しばらくの間は、無期限で運営を見合わせる。

 はずだったんだけど…………マナベグループに吸収される形て賠償関連その他諸々も色々クリアして、逮捕されたインフェルス過激派以外は、ほぼそのままの形で会社は存続する事になり、もう間もなく運営が再開されるらしい。

 もう、咲希様には足向けて寝られないです。

 で、そんな咲希様からあるご提案が成された。

「いっその事、コレ、ラノベにして、来年先輩の、ブブ、ブースでう、売りましょう!」

 まったく、どこをどうひねったら、そんな発想がでてくるのやら。

 テスト明けて、初めて部活で顔合わせたらコレですよ。

 俺と柏木と三枝さんは、早速返ってきたテストの点数に絶望しているのに。俺もお前みたいな頭欲しいってわ。

 それでも多少の考慮はされて、ブレゴスで閉じ込められてた人は試験日が一週間ずらしてくれた。だから、(個人的には)しっかり勉強できたから、今回は赤点がなかった。

 よく言う、人間味のある点数ってやつです。いや~本当によかった。平均五〇点ちょっとないくらいで。

 ちなみに、

「不謹慎とか言われるかもしれんが、相談くらいならしてみるよ。まぁ、ブレゴスやってた人もいるから、半々くらいかな」

 と、先輩は仰っておられます。

「ちなみに眞鍋、誰が書くんだ?」

「も、もちろん、システム中枢で、ろろろ、ろくな働きをし、しなかった、柏木先輩、です」

 だから咲希、なぜに俺の後ろに隠れるんだよ。

 相変わらず、現実(リアル)だと残念なヤツだ。

 あぁ、でも位置的にいい撫で心地。

「いや、全員で分担してやろうぜ……。オレ国語系苦手なんだからさぁ」

『ねぇ、ちょっといい』

『ん、いいけど』

 柏木が涙目で懇願してくるのを見ながら、俺は三枝さんからの電話に出た。

 もちろん、発声信号使った電話。

 なぜイチイチこんな距離で無言電話なのかって?

 えっとまぁ、それはぁ……。

『じゃあ、行きたいとこあるから、付いて来て欲しいんだけど』

『それはいいけど、三枝さ…』

『むぅぅ……』

 あ、しくった……。

『み、美夏は、大丈夫なのか? 家の人とか、心配するだろ』

『ちゃんとお母さんには言ってあるから、大丈夫だよ。瑛太くん』

 見せつけてるのかって発狂する人がいるから、誰かいる時はこうやってナイショで話し合ってるんです。

 でもそれも、いつものメンバーには通じない。

「だ、大丈夫、ですよ。私は、に、二番、でも。先輩への、あ、憧れは、変わりません。あの時の先輩、超、かっこよかったです」

「二人とも、そんくらいにしとけ。琢磨がキレる」

「別にキレてませんからね、オレ」

 俺と美夏は、互いの顔を見合わせながら苦笑いを浮かべる。

 結局、レイモンドとはほぼ相打ちの状態になったけど、リーチの分とダメージ蓄積量で、向こうの方が先にポリゴンになって散っていった。

 正直後から考えてみると、あそこまでバカみたいに戦う必要はなかったんだよなぁ。はははぁ、あははははぁ。

 でもまぁ今になって考えると、ケジメみたいなのを付けたかったんだろうなぁって思う。

「ちなみに眞鍋、タイトルってどんなのにするんだ?」

「…………そ、奏交、フォルティッシモ……なんて」

 柏木に聞かれて、咲希は恥ずかしそうに答えた。

最強プレイヤーフォルティッシモ・ディエチにちなんで。最強(フォルティッシモ)を奏でる人が、いっぱい交じり合って、戦った……から」

 なるほどね。最強(フォルティッシモ)を奏でる人達、か。

 咲希らしいと言えば、らしいかもな。なかなか綺麗なタイトルかも。

「なんか、いいな、それ」

「うん。私も読んでみたいかも」

「がんばれー、俺は手伝えないからなー」

 柏木と美夏も賛成みたいだけど、松井先輩は完全スルーか。

 まあ、働き始めるんだし、時間もないよな。SEって、ただでさえくそ忙しいのに。

「なら、さっさと分担決めて書こうぜ。今やっとかねぇと、絶対やらねぇからな」

 そう言いながら、俺はここ一ヶ月の事を思い返す。

 ブレゴス漬けで、楽しくて、眠くて、すんげー怖い思いもして、でも絶対に楽しかった日々の事を。

 そして、




「俺も、美夏の事…………………………………………大好き! …………です」

「────────────────うん」




 ブレゴスから解放されて、最初に会った日の事を、な。

 初めての人、初めまして。お久しぶりの方、お久しぶりです。どっさり投稿するのが大好き、蒼崎れいです。読み切り作で初めてまともに作った「奏交フォルティッシモ」ですが、無事完結できました。途中から全然終わらないので投げたくなりましたけど。今回書いてて思ったことは、一人称(慣れない事)なんてするもんじゃねぇ、でした。一人称縛りって、私には全然合わないみたいで、書いてて違和感ばっかり。特に表現の幅が狭まりまくって。でも、やりたいことは…………やれたのだろうか。ネットだからありうる、『本物と偽り』なんてのが書けたらなー、とは思っていたんですけど。でも、楽しんでいただけたらいいなー、なんて思います。


 ちなみに各章の意味ですが、一章の『Phase01:Virtual Reality Game』はもちろん『VRゲーム』を差します。二章の『Phase02:Bravery Symphonia Gothic』は作中のゲーム名『ブレイブリー・シンフォニア・ゴシック』。三章の『Phase03:Crossing Hearts』は『交わる心』瑛太と美夏の間に芽生え始めた想いを差してます。四章の『Phase04:Spring bloom in winter』は、『冬に訪れた春』、まあ二人の関係が始まったってとこですか。五章の『Phase05:Growing vernal feelings』は『育まれる若き芽』。二人の関係が順調に育っていってるって意味です。六章の『Phase06:Play the myself , as the meldy of Fortissimum』はこの物語の表現したかった事の一つかな。『汝を奏でよ、最強の音の如く』。仮想の世界だからこそできる、自分の思い描く『最強の自分』になって欲しいって意味を込めました。そして、最後『Phase--:SouKou Fortissimum』はタイトルの『奏交フォルティッシモ』。最後を締めるに相応しいかな、と。まあ、各章の意味はこんな感じですかね。


 では、この場を借りて少し。残り少ない学生期間。そろそろ公募を出したいなぁと思い、現在新作を執筆中です。ジャンルはSFです。近未来リアルロボットものです。ちなみに、私はガンダムからこういう業界に触れていったので、元々ロボット系の人なんですよね。大学も工学部で、今卒業研究でやってるのも、ロボットアームの開発なんで。まあそんあんわけで、しばらく他の更新は止まりますが、ご了承ください。

 それでは、また更新する時にお会いしましょう。

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