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首なしライダー

作者: 桐生 圭志

 こんな話がある。夜遅くに女が家路を急いでいると、脇道に停車していた車からでてきた男がその女性に襲いかかってきた。女は必死に抵抗するも男の力には敵わず、車に引き込まれそうになる。

 その時、爆音を轟かし、一台のオートバイが現れたと言う。そのバイクは、ヘッドライト、テールランプ、ウィンカーから青白い光を放っていた。その光は生気のない、例えるなら鬼火のような色だ。それだけなら、ライダーが趣味で改造したのだろうと納得できる。激昂した男がバイクを振り向いた。だが、ライダーの姿を見た途端、その怒りは消えた。ライダーには、首が無かった。透明人間がライダースーツを着ているような姿だった。ライダーがバイクを降り、男の胸倉をつかむ。男は、恐怖のあまり滅茶苦茶に腕を振るうが、ライダーの顔にあたる部分には何もなく空を切るだけだった。ライダーがもう一方の手で男の胸に触れる。その手は、男の胸に入り止まる。それを引き抜くと同時に男は倒れた。ライダーの手は、何かを持っているようで、それを握りしめるとバイクに跨り、爆音を轟かし去っていった。

 女は、今見ていたことが信じられなかった。ライダーが、男の胸から取り出したものを見ていたのだ。握っていたのは、濁った青く小さな炎だった。炎を握り潰したと同時に発生した煙を、ライダーが吸っているように見えていた。極度の恐怖から解放された女は、その場にうずくまった。

昨夜、とあることから首なしライダーで盛り上がったので、もし首なしライダーが復讐の精霊のような存在だったらというイメージで書いてみました。

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