〜プロローグ〜 「記憶」
初めまして、胡座光良です。初めての作品なので拙い部分が多く存在すると思いますが、あたたかい目で見ていただけると嬉しいです。
いつかの記憶⋯
ここは⋯サッカースタジアムだろうか⋯?
ぼんやりとしている頭を振り、その場に立ち尽くす。
辺りを見渡すと視界に広がる満席の観客
歓喜や驚愕が混ざったような表情でこちらを見ている。
『----年ワールドカップ!!日本が世界一を獲ったぁぁぁぁぁ!!!!』
・・・ワアァァァァ‼
実況の声を合図に場が歓声に包み込まれる。
「...俺たち...優勝したんだよな...?」
隣に立っていた男がいまだ夢心地なのか再確認してくる。顔にはモヤがかかっていて表情は見えないが、声色を聞く限り喜んでいるようだ。
「あの日から今日まで...やっとここまで来れたんだな...俺と--の約束、叶えられたぜ!」
約束⋯俺とーーで優勝する。
たしかにそんな約束をしたような気がする。
「!...なーに泣いてんだよ、そんな感動したのか?」
⋯え?泣いてる?俺が⋯?
「わかる、わかるぜぇ!長かったもんなぁ...俺も今、最高に叫びたい気分だぜ!!」
⋯っ!どうやらそうじゃないようだ⋯
胸が締め付けられるようだ⋯辛い、苦しい⋯
なんで、どうしてッ⋯!
喪失感に襲われるんだッ⋯!
いや、そもそも⋯約束をしたのは
"何回目"の記憶だ⋯?
読んでいただきありがとうございました!これから定期的に更新していくのでまた見に来ていただけるとありがたいです。また、お手数でなければ感想をいただけたら改善に繋がりますので良ければ協力いただけたら幸いです。ではこれからもよろしくお願いします。