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女装王子の留学記 ~美少年過ぎて女性恐怖症になったけど、女装していれば普通に生活できます~  作者: 笹色 ゑ
二年生前期

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93 ツール神父の出張


 いつものように仕事をしていると、客が来た。

 所長代理が上に案内してきた。今朝から見なかったので、どこに遊びに行ったとイラついていたが、今日は要人の案内だったらしい。


 帝都の女神教会の司教となれば、一応賓客扱いだろう。

「ツール神父……どうしてこちらに?」

 養父のいきなりの登場に驚きよりも呆れてしまう。


「あれ~、びっくりさせようと思ったんですけど」

「そうですよエルトナ。こういう時は嘘でも驚くのが礼儀でしょう」

 ダメな大人が二人並んでいる。


「ツール神父。彼が手紙で書いていた鬼畜……お世話になっている上司です」

「ああ、もう挨拶は済ませているよ」

「積もる話もあるでしょうから、私はこれで」

 所長代理が悪行を話される前に脱走した。


「面白い人だね」

「そうですね。本来の仕事は見ないようにしてますが、表の仕事ももう少ししてくれればいいんですけど」


 立ち上がって、とりあえずお茶を入れる準備を始めた。

「それにしても、今は次の大司教選出で忙しい時でしょう。いくらそういうのに興味がなくとも、開けていいので?」


 大司教が帝国軍に捕まった。自然と大司教を選ぶ流れになるだろう。ワイズの巨額寄付で司教になったが、ある意味で金や権力に興味なく純粋に教義を学び、真摯に女神教会について語る人だ。敬謙な信者程養父に心酔する。司教という立場を得て、一つの古典派閥を成していた。


 本人は変わらずのほほんとしているが、養子の職場にふらふら遊びに来ていい立場ではなくなった。まあ、ここに案内される司教は更に特別とも言えるだろう。


「ああ、今回は陛下から調査隊としての命令が下ったんですよ」

「……調査隊? 退職したと思っていましたが」


 調査隊は帝国軍の扱いではあるが、帝王直下の特殊部隊だ。顔出しをしている者もいるが、装束で顔を隠す不気味な集団として有名だ。帝王の勅命で動くため、帝王の意志として無下にできない。ある意味第三権力のような集団だ。

 左腕を失い、実質隠居として女神教会に入信したはずだが違ったらしい。


「死ぬまで本当の意味の退職はないんですよ。まあ、機密を多く知ってしまう立場ですからね」

 私もこの仕事を任された時に契約書に署名しているユマ達にも書いてもらったものだが、ここで知り得た情報の漏洩はご法度だ。ユマやルーラのような立場のない自分が違反すれば最悪死刑もありうる。


「……そちらの仕事は詳しくは聞きませんが、教会の方はいいのですか?」

 今だとばかりに養父の派閥を切り崩そうとしているのではないだろうか。


 宗教は国家と変わらぬほど汚い場所だ。無論、まともな政治家も、まともな宗教家もいるが、理想で飯は食えない。人を騙し、派閥を強化し、大儀よりも自分の利を重視する者の方がある意味まともで強い。ツール神父のように、ただ神のために仕える存在の方が人として異質なのだ。

 御旗がいない間に、新しい派閥編成にと考えるのは当たり前だ。

「さあ、どうなんでしょう。留守はお任せくださいと皆言ってくれていたし、もし左遷されても、昔みたいに地方の教会に派遣ならば、それはそれで楽しいでしょうからね」

「地方行脚……」


 昔はそれに付いていって、色々と大変だった。女神教会本部の意向と帝王からの仕事。まだ腕があったのでどちらかというと帝王命がメインで活動していたため裏で色々とあった。大体、養父が派遣された後の土地は地名が変わっていたか……


「そう言うわけで、今日はこちらの教会にお世話になりますから」

「………」

 のほほんといつもの調子で言った言葉に頭が痛い。


 ハリサとネイルがいるから大丈夫だろうか……。立場としては帝都の司教の方がヒスラの女神教会の司教よりは立場は上だが、配下の数が違い過ぎる。何かあっても不慮の事故と証言する者が圧倒的多数になれば、そうなるだろう。


「友人宅に部屋を借りています。許可がでればそちらに滞在してください」

「むっ、私もまだ子供の世話になるほど耄碌はしていませんよ」

 なにが、むっだ。


「エルトナの気持ちは嬉しいですが、ふふ、明日には出発しますから。ネイルとハリサに会いに行って、準備をする程度です。先に二人に会ったらエルトナに会えそうになかったので、顔だけ見に来たんですよ」

「二人を連れて行くんですか?」


 元々、こちらで仕事をすることになった私の警護兼こちらでの活動の為に二人は派遣されている。一年以上経ったため、私のおもり以外の仕事はもう目途が立っているだろう。


「付いて来るなと言う訳にもいかないでしょう。それに、エルトナはもう自分で守ってくれる人を見つけているようですから」

「……ユマ…さんは、ただの金持ちの道楽で助けてくれているだけです。あまり過度に期待すると後で痛い目を見ますよ」


 ユマは私を有用だと判断してくれていることはわかる。ワイズのようなものだろう。無論、金持ちの余裕、家柄から人を助ける立場だからといいうものだろう。


 当たり前のことを言うと、ツール神父は残念な子を見る目だ。

「エルトナは可愛いからね、見る目があると思うんですけどね」

「………」

 無論、養父は私が女だと知っている。一度ユマが彼と会ったと言っていたが、無論女装姿をしていただろう。だが、まるでユマが男のような言い方だ。


 得体のしれないところがあるのは今更か。深く聞いて墓穴は掘るまい。

「二人を連れていくなら、引き続き安全対策はユマさんに依頼しておきます。それよりも、ツール神父からの手紙で外に出て酷い目に遭いました」


 そうだ。養父に会った時は聞かねばならなかったことだ。あまりに急に来たので驚いて忘れるところだった。


「ああ……あー。はは」

「笑って誤魔化すおつもりですか?」

 問いかけると、そっと視線が泳いでいく。


「ごめんなさい。ちょっと、お話しできないです」

「………」

 じっと見るが、口を割らないだろう。


「頼まれていたことはできてません。その前に攫われて死にかけましたから」

「ハリサから手紙が着ました。無事でよかったです。ところで、何か新しい事を思い出しましたか?」

 養父は過去に生きた者の記録があることを知っている。


「……」

 一瞬言うか悩む。


 幼少期は一つ目の記録が大部分を占めていたがよく考えれば、二つ目の記録はいくつか持っていた。一緒くたに考えていたので気に留めていなかった。今ほど深く多くはないが、女神教会の教えがすんなり入り、同時に相違や違和感をよくツール神父に話していた。普通の神父ならば、子供が教義にたいして意見を言い出したのだ、不快に思うだろうが彼はとても面白そうに耳を傾けていた。


 脳に元から刻まれている記録だろうか……。死にかけてはっきりしたから、何かそういう時に大量分泌されるホルモンや脳内物質で活性化するのか。人だけでなく動物も本能的な記録を持っている。だが、ここまで鮮明な記録というのは自然的にはあり得ない。


「……エルトナ、大丈夫ですか?」

「……大丈夫ではなかったです」

 はあ、とため息をついた。


「ツール神父は、私の頭に教祖のデータがあると知っていて、私を養子に迎えたのですか?」

「おや、まさかの一番の大物ですか? おどろきました。洗礼の使徒などの初期の御仁かもしれないとは考えていましたが……」

 いつもののほほんとした調子だ。


「是非、昔みたいに色々とお話をしたいところですが、今回はあまり時間がなくて残念です」

 しょんぼりと返されて、どこまで裏があるのかわからない。そもそも、色々と手助けはしてきたが、ツール神父から見返りを求められたことはない。ただ、布教活動先で困っている子供がいても、手補差し伸べて孤児院を斡旋することはあっても、養子にまではしていない。そういう意味では私は特別扱いをされている。


「今の女神教会は随分と変わってしまったと、お嘆きでしょうね」

「嘆くも何も、死人は何も思いませんよ。それに、人に利用しやすいように改変されて利用されていかなければ、女神教会はここまで布教しませんでした。そもそも、第一の目的であるジェゼロの保護はできてますからね。文句はないでしょう」


 ただ、ジェゼロには神がいて神聖である。だから、手を出してはいけないしその教えに従わなければまた世界が滅びるというものだ。中身が腐っていたとしても、その目的は今のところ達成していると言っていいだろう。


「なんというか、相変わらずですね」

 相変わらずと言われ、私とはいったい何者かと考えてしまう。ツール神父に会った時は既に一つ目の記録を活用して生きていた。それを思うと、人格への影響もあっただろう。今は、薬のお陰で本来の自分に近いはずだが、変わらないと言われてしまった。


「……私は、変わったと思うのですか」

「そうですね。背は……そこまで大きくならなかったですね。ちゃんとご飯食べていますか? 離乳食とかで済ませていませんか?」

 心配しているのか馬鹿にしているのか……。


「それに、人は物理的にも時間が経てば細胞が入れ替わると言います。私もエルトナも、出会ったころの細胞はほぼ残っていないでしょう。けれど、子孫を残すように、新しい細胞に受け継がれていくもの。そう考えれば、人は変わっても、変わらないのですよ。あなたはずっと私の子であるのと同じように」


 愛しむ神父の言葉に感激はしないが少しだけ心が軽くなる。薬を得る前の自分に好意的な人を、今の自分は騙しているような何とも言えない罪悪感と不満があった。けれど、病気や事故で人格が変容したら別人なのかと言われればどちらとも言い難い。けれど、同じ個体であることは事実だ。もしも、今の私が受け入れられないならば、それは仕方がないことと諦めればいい。諦めたくなければ努力すればいい。


 少なくとも、私を引き取った男は、受け入れてくれるそうだ。


「私に説法はいりませんよ」

「子供とするのは親子の会話でしょう。まあ、あなたから説法をしてもらっても構いませんが」

「勘弁してください。司教様に語れる説法などありませんよ」




 夕方に出向くと、エルトナのところにエルトナの養父ツール司教がお越しになっていたそうだ。所長代理が教えてくれた。


「こちらに仕事できたそうです。ユマには申し訳ないですが、ハリサ達が養父に付くので、引き続き私の安全管理をお願いしてもよろしいでしょうか」

「もちろん構いませんよ。私が言うのもなんですが、勝手に出ていかれると警護のしようもありませんから気を付けてください」

 本当に、僕が言えた義理ではない。わかってはいる。


「やはり、大司教を目指してこちらに支援を求めているのですか? 女神教会の選出方法は存じませんが」

「さあ……少なくとも養父が自ら大司教になるために動くことはないと思います。あの人は権力にも金にも興味がないので」


 ツール司教を思い出すと、大司教からそっと庇ってくれていた。特に人を従えることもなく、見た目はただの神父だったしそう扱われることを嫌がっている風でもなかった。


「なんというか、あの中で出世されるには変わった方でしたね」

「変人であることは否定しようがないです」

 エルトナを養子にした時点で先見の明があるのは確かだろう。


「折角なので、ちゃんとお話しをしてみたいですね」

「養父も希望していましたが、今回は急ぐ仕事だという事ですから。もしかしたら帰りにでも寄っていくかもしれません」


 やはりヒスラの教会関係だろうか。女神教会とひとくくりにできない派閥があるだろう。大司教が帝国軍に捕縛させた状態は案外不安定な状況ではないだろうか。


「では機会があればぜひ」

 彼の口から聞く女神教会と言うものは少し興味がある。大司教は女神教会への入信とそれ以外の宗教への嫌悪が見えたが、エルトナの養父はただ信じたいものが信じ、教えに従い正しく生きればいいという方針のようだった。それならば、歴代のジェゼロ王が許可した理由も納得がいく。


 そんな話をした後、隣国との戦争について仕事を始める前に少しだけ意見をもらう。今日はもう少し後でルーラも仕事の手伝いに来る予定だからその前に聞いておいた。


「……そうですね。こちらから戦争を仕掛けるのは得策ではないでしょう。すくなくとも、帝国軍はルールー統治区の要請がなくとも帝王の意志があれば動きます。それを考慮すれば、ユマが何か判断する必要はないでしょう。ただ、有事に際して国民の保護をどうするかアシュスナ・ルールーとサジルに決めておくように促せばいいでしょう。無論、既に彼らなら進めているでしょうが」

「そうですね。流石に僕が帝国の戦争の指揮を執るわけには行きませんから」

「まあ、お国柄大きな問題になりますね」


 ジェゼロは侵略させない神の国、同時に他国を侵略することもない。だが、もしそう言った戦争を起こせばどうなるか……。戦火がジェゼロに及ぶ可能性はあるが、相手国は先に滅びると言われている。


 ベンジャミン先生から僕が生まれて間もないころに誘拐されかけた話を聞いた事がある。誘拐を企てたのはローヴィニエ公国で、今は帝国の統治区に分類されている。つまり帝国に喰われたのだ。ジェゼロに手を出したがために。

 国内ではあまり知る者はいないが、今はローヴィニエには元議会院の院長をしていた女性が派遣されているので帝国とジェゼロの共同統一国のような位置づけだ。


「それに、帝国は他国を滅するのが趣味のようなものです。基本的に統治区程度がその方針を決めていい物ではありません。精々他国から攻められた時の自衛のみです」

「ですね。それにしても、エルトナが帝国の事に詳しくて助かります」


 他の人に聞いてもいいが、エルトナは都合よく話を曲げずに教えてくれる。そう感じるように話しているだけかもしれないが、恣意的でないならば判断材料としては役に立つ。


「養父は教会に嫌われていたのか、国境付近派遣されることが多かったので」

「エルトナの幼少期は……」

 どんな子供だったのかと聞こうとしたとき、ルーラがノックの後入室してきた。別に内緒話ではないが、まだ苦手意識が残っているため会話をとめた。


 入ってきたルーラは不機嫌そうだ。いつもツンとした雰囲気はあるのだが、今日はさらにツンケンしていた。

「何か問題がありましたか?」

 無言で仕事の準備を始めるルーラにエルトナが問う。彼女も僕と似たような要人か何かなのだろう。もし、研究所内で何かあれば対処しないといけない。本来は所長代理か学科のヴェヘスト教授の仕事だが、エルトナが気にかけるようにしている。


 エルトナの気遣いに対してむっとした顔をしていた。そしてこちらを睨んでくる。

「ナゲルが告白されていました」

「へー」

 つい適当に返してしまう。先ほどまでエルトナと話していたせいだろう。


「いいんですか! ナゲルが別の女性に取られても」

 敵意とも嫉妬ともとれるような目がこちらに向いている。


「でも、ナゲルはお断りをしたのではないですか?」

 別にナゲルが誰か特別な相手を作っても僕は何も言わない。むしろ応援するだろう。僕のように女性に恐怖する体質ではないし、将来は可愛い嫁を貰ってハザキ外務統括に曾孫を見せてあげればいい。


「……でも、ナゲルはあなたと恋人にはならないと言っていました」

「そうですね、親友ではありますが恋人にはならないでしょう」

 とても悔しそうな顔をされる。


「彼はあんなにあなたの事を想っているのにっ、報えないというのですか!?」

 ああ、ルーラは本当にナゲルが好きなんだなとふと腑に落ちた。


 僕が受けた女の子からの仕打ちは一方的な利益を得るためだけだったが、ルーラはナゲルに好意を抱きながら、僕という、ユマ・ハウスと言う少女がナゲルと結ばれることをむしろ望んでいる。少なくとも、邪魔をしようと裏工作をしたりしなかった。


 居住まいを正して座り直して、ルーラを見た。

「恋愛以上の信頼があります。ナゲルも私とそういう間柄になりたいとは思っていないでしょう。これが私たちの誠心誠意の関係です」


 ジェゼロは同性婚もできる。養子を取らない場合は他の未婚同様に税金はやや高くなるが、権利として認められている。無論、親が認めないことは少なくないが、それによる差別は多くない。リリーもその手の人だとは聞いているが、特にどうとも思わない。むしろ安全な相手という認識だ。

 ナゲルとは仲がいい。だが恋愛感情を抱いたことはない。


 ベンジャミン先生に夏の休暇中になぜあの母がよかったのかと聞いた。地位はあるが少々ポンコツで、決して女性らしい人でもない。けれど、先生は他の誰とも違うからと言っていた。自分以外が幸せにするならばそれを受け入れなければならないが、できることならば自分の手で守り、幸せにしたいと。

 ナゲルが困れば助ける。けれど、僕が幸せにする必要も守る必要も感じない。


「では……私が彼と婚姻を結んでもいいのですね!」

 ルーラの申し出にもしかして告白したのは彼女ではないだろうかと考えてしまう。


「それはナゲルとふたりの両親が決めることでしょう。私は許可もなにもできません」

 兄弟のように育ってはいるが、両親は別だ。ナゲルの父のホルーはともかく、外務統括という仕事柄、ジェーム帝国から嫁を取るのはシューセイ・ハザキは許可しないかも知れない。

 ふと、ナゲルが近くにいないと考えると、色々と困るなと考える自分がいた。友達と言いながら、何とも利己的だ。


「……ルーラさんは、ナゲルが好きなのですか?」

 きょとんとした顔でエルトナが問いかける。


「そうです。私に相応しい方だと考えています」

 腹立たしい言い方だが、彼女なりの高評価なのは何となく理解できる。彼女自身、自己肯定感が高そうなので、それに釣り合うということは、とても優秀だという意味だろう。


「因みに、どのあたりが?」

 エルトナが片手間で仕事をしながらも興味があるらしい。


 医学の実技はかなりのものだし、剣術や体術もかなりのものだ。褒めるべきところは結構あるが、昔一緒にやらかしたしょうもない悪戯や、馬鹿な事をした思い出がふと過る。僕と同じく、ナゲルも大層なやつではない気がしてきた。


「……その、私にも他と変わらず接する度量。それに、とても、カッコがいいでは、ないですか」

 もじもじと毛先を弄って答える。なんというか、物凄く乙女な感じだ。


「そうですか。では仕事を始めましょう」

 エルトナは興味を失ったのか普通に仕事をし始め、いつものように、仕事を割り振った。


「まあ、自分は特に妨害はしませんし、ただ、身分を笠に着て婚姻を迫るのは止めてくださいね」

 一応伝えて置く。ナゲルが選ぶかは別として、ナゲルの幸せを望める人ならば、ルーラとは仲良くなれるかもしれないと思えた。



ルーラは、ナゲルにかなりがっつり惚れています。

仕方ないことです。

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