気持ちの変化
え!?
えっ!?
私はそのもらったメールをよく読む。
何度もよく読む……。
このSNSってこんな感じでメールが届くんだーー。
……で、スカイさんは、隣町に住んでいて、僕って言ってるみたいだから男性って事なのかな……。
そっかーー。
男の人だったんだ……。
しかも隣町に住んでいる……。
なぜそう思ったんだろう……。
私は自分が投稿した写真を見直した。
百貨店のバルーンかな……。
私は案外すぐに冷静になった事に自分でも驚いたが、初めてでどうやって返信するのかがわからないメールに時間がかかってしまったが何とか返信した。
『スカイさん。 こんばんは。 いつもコメントを頂いてありがとうございます。 そうなんですか? 意外に近くだったんですね。 何で気付かれたんですか? バルーンですか?』
そう返信してSNSを閉じた。
そっか……。
スカイさんは隣町なのか……。
SNSでこんな事もあるのかーー。
知らない人とSNSを通じて話す事があるなんて思ってもみなかった。
私は深くも考えずその日は眠った。
次の日の朝、派遣会社から連絡が入った。
短期間だが、紹介できそうな仕事がある。
久しぶりのお仕事でこんな感じのお仕事から始めてみてはどうか……?
そんな内容だった。
13年ぶりの社会復帰。
私ができる事をまずやってみたい。
少しずつスキルを上げていきたい。
そう言ってお願いしていた仕事の依頼。
私は迷う事なく派遣先の話を聞き、面接を受ける事にした。
繁忙期になる時期の書類の整理。
期間は2ヶ月。
「安堂さんが始まるのにこれくらいの感じが良くないですか?」
派遣会社の営業さんはとてもよくわかってくれているのでありがたい……。
「そうですねーー。 けど、企業さんは私に13年のブランクがある事を心配されないですかねーー?」
「そこまで難しい仕事ではないのでそのあたりは気にしなくていいのかな……とは思いますけどねーー。 まぁ、まずは面接受けてみて、ですねーー。 どうします? やっぱりやめておきますか? 僕は受けていいと思いますけどねーー」
受けてみないといろいろわからないよなぁ……。
受ける事ができるだけでもありがたく思わなきゃ……。
「受けます!! いろいろはそれから考えます!!」
「わかりました。 じゃあ、企業さんに連絡して後日面接日を連絡しますね!」
どうなるかわからないけれど、とりあえずは一歩前進した。
大事な一歩……。
私は帰宅した夫にこの事を話した。
「それでね、面接の日はまた連絡くれるって! どう思う?」
「事務の仕事でしょ? できるの?」
「簡単な書類作成と、書類整理だって。 2ヶ月だけで延長はなし!」
「ふーーん……。 まぁ、やってみるしかないよね」
私は楽しみでテンションも上がりながら話をしたが、夫はあまり興味がない感じだった。
温度差を感じたのだ……。
まぁ、そんなもんなのかな。
仕事で疲れてるだろうし。
それに、私たちってあんまり干渉しないもんね……。
そう思う事で納得した。
次の日の朝、派遣会社の営業さんから面接日が今週末の金曜日と連絡があった。
「来週くらいかな……と思ってたんですけど、急がれてるみたいで……。 急ですけど大丈夫ですか?」
急な面接になってしまった事を心配してそう言ってくれたが、私も特に予定もないし、どうにでもなる予定しかいつも持ち合わせていない……。
「大丈夫ですよ」
そう返すと同時に何もない毎日を送ってきた事を妙に痛感してしまった。
早く仕事しよう……。
自然とそう思った。
私は何もなかった毎日を何とも思わず過ごしてきたのに、何もなかった毎日から一日でも早く脱却したくなった。
こんな急な気持ちの変化に自分も驚いた。




