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窓越しの空  作者:
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想定外な事

 いつも使っているSNS。


 私は閲覧だけだったSNSに毎日1枚撮っている空の写真を最近になって投稿し始めた。


 空の写真を投稿している人もたくさんいて、凄い瞬間の写真で私も見入ってしまう程の写真もたくさんある中で、何の変哲もない私の写真など誰の目にも止まらないだろう。



 でも、私はそれでよかった。



 誰かに見てもらう事が目的ではなかったからだ。

 今までの私がしなかった事をするだけで満足だった。



 初めて投稿した写真は、雨が降る一面グレーな空だった。



 もっと青空の清々しい写真で始めた方がよかったのかな、とも思ったが、これも私か……と思い、アップしようと決めたその日の空を変える事なく投稿した。



 初めての投稿はドキドキしたが、何人かが私の投稿を見てくれたみたいだった。



 へぇーー。

 私の写真でも一瞬でも見てくれる人もいるんだーー。



 タイミングがあっただけかも知れないけれど、一瞬でもその人の目についた事はありがたい事だ。



 その日の写真とその時の気持ちを一言だけ付けてアップする。


 そんな投稿を始めて2週間くらいになる。



 ある時、SNSを開くと見慣れない表示が目に止まった。


 一瞬、何の表示かわからなかった。

 それは、コメントがついたという表示だった。


 そんなたくさんの中に紛れそうな投稿にコメントがついた。




 『今日の空の色は澄んでいて見ていて気持ちいいですね。』




 そうコメントを入れてくれた人は、スカイさんという人で、アカウントネームから空が好きなのかな?と思った。



 よくこんなどこにでもありそうな空の写真を見つけてくれたなぁ。



 コメントまで残してくれて律儀な人だなぁ。


 ありがたい気持ちで私もコメントを返した。




 『そうですね。 今日の空は綺麗でした。』




 ただ、それだけを返すのに何度も文を作っては消しを繰り返し、やっとの思いでコメントを入れた。


 ベッドで横になっている私は、初めてもらったそのコメントを何度も読み返し、日頃誰にも目に留まらない私が誰かの目に留まった事が嬉しかった。



 それがたまたまでも嬉しかった。

 初めて感じる感情だった。



 私は毎日空の投稿を続けた。


 その都度、スカイさんはコメントをくれる様になった。


 歳も性別もわからないけれど、優しい口調のその文面は私を心地よくさせ、毎日コメントしてくれる事が楽しみになっていた。


 ある日、いつもの様に空の写真を投稿した。


 その日は、百貨店が何十周年記念とかで盛り上がっていて、バルーンが上がっていた。


 音までは聞こえないが凄く楽しそうなお天気な空だった。


 百貨店の何十周年の記念にはもってこいの空だった。



 【何だか楽しそうな空】



 そう一言添えてお天気のいい空の写真を投稿していた。


 その日の夜、また見慣れない表示を見つけた。

 それはSNS内で私宛に届いたメールの表示だった。



 『え? メール……? 誰だろう……?』


 恐る恐る開いてみるとそれはスカイさんからだった。



 『yuuさん、急にメールなんかしてごめんなさい。

  僕、yuuさんの隣町に住んでます!』



 私の中で情報が大混乱していた。


 初めてメールをもらった事にびっくりし、その相手がスカイさんで、隣町に住んでいる!?


 ドキドキと心臓の音が強く感じる。


 私はそのメールの内容を理解するのに時間がかかる程、思考がストップしてしまった。

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