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ある男子高校生が魔王(女)に惚れられたらしいですよ?  作者: 高良 トウ
4章 魔王様と仲を深めるらしいですよ?
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48話 魔王様はメイゲルに罰を与えるそうですよ?

少し不快にさせるな表現が含まれています。大丈夫ではない方は気をつけてください。

「さてメイゲルさん……説明してもらいましょうか?」

「はい……」


僕たちはあの後、無事に出口を見つけられ、魔王城に帰って来た。

そして今は、無断でメイゲルの世界に送った事への説教タイムだ。魔王様は顔は笑っているが、目が笑っていない。メイゲルも、それを感じ取ったのか正座のまま俯いている。まぁ、あれじゃ怖くて顔あげられないわな……。


「えっと……魔王様と菜糸君がギクシャクしていたから、何とかしてあげようかなぁ〜と思いまして……」


まぁ、そこは僕が相談したわけだし、納得は出来る。だけど、問題なのはは次だ。


「何故、私達をあの世界に?」


そう、別に話し合える状況さえ作ってもらえれれば、あの世界に連れて行かなくてもよかったのだ。だけど、メイゲルはあの世界に送った。その真意を聞きたい。


「それはあれですよ……吊り橋効果ってあるじゃないですか?あれで、もっとお二人に距離が縮まればなぁ〜……と」


メイゲルの目が猛烈に泳いでいる。……嘘ついているな。多分、普段のメイゲルなら嘘くらいなら余裕で隠せるだろう。しかし、今は魔王様の目の前だ。あの圧力だと、例えメイゲルでもポーカーフェイスは無理か。


「……本音は?」

「……面白そうだったからです……」


あ、魔王様の笑みにメイゲルが堕ちた。惚れたの方の堕ちたではない。恐怖に堕ちたのだ。遠目のはずの僕ですら威圧が伝わってくる。


「さて……あなたには罰を与えなければなりません」


……ついに来た。メイゲルの断罪。魔王様を危険に晒してしまったんだ。恐らく、とてつもなく重い罰を与えられるのだろう。良くて懲役数百年。最悪死刑とか……等と色々妄想していると魔王様の口から罰の名を告げられた。……ゴクリ。


「メイゲルにはお風呂掃除・トイレ掃除・食堂の掃除500年の刑に処します」


思わず座っていた椅子から転げ落ちた。学校の罰か!でもまぁ、あの魔王様が死刑とか言えないだろうな……と納得してしまっている僕がいる。さぞかし、メイゲルも軽い罰でホッとしているだろう……。


「そん……なっ……!!」


めっちゃ絶望したような顔をしていた。え?そんなに風呂・トイレ・食堂の掃除が嫌いなの?確かにめんどくさいと思うが、そこまで絶望するような事か?少し不思議に思い、絶望して蹲っているメイゲルを横目に魔王様に耳打ちで聞く。


「何でメイゲルはあそこまで絶望しているのですか……?」

「あぁ、この城のお風呂とトイレを見てもらえれれば分かると思いますよ?」


魔王様にそう言われて、僕はまずお風呂に行ってみた。どうやら、メイゲルが掃除するよう言われた場所は、全部共同で使っている風呂とトイレらしい。僕は、魔王様が用意してくれたトイレとお風呂を使っているから、思えば共同のお風呂とトイレは見た事が無かったな……。


「えっと、ここが風呂ーーおぇっ!?」


何だこれ!?すごく臭い!?まだ、風呂の扉を開けた訳でもないのに、とてつもない刺激臭が僕の鼻を潰しにかかっている。僕は鼻を摘み、そっと風呂の扉を開く。あぁ……鼻摘んでも臭いがする……。


「うぁ……何だこれ……」


それは、例えるならこの世の全ての汚物汚水を集めて、風呂全体にぶっかけた感じだ。何が言いたいかと言うと……とてもグロテスクだ。あ、やばい吐きそう……。


「た、確かにこんなの掃除したくないわ……。てか、何でこんな汚れんだよ……」

「それは、ここが共同で使うお風呂だからですよ」


何とか、風呂の扉を開いて廊下に出たら、魔王様がこちらに歩って来た。共同だから汚れるって……どういう事だ?


「この城にいるのは私達みたいに、人間に近い姿の者ばかりではありません。体が腐っている者や、泥でできた者……あと汚物でできた者もいますね」


あぁ、なるほどね。それなら、これだけ汚れるのもうなづける。まぁ、この風呂は体が腐ってる者達が共同で使っている風呂で、また別に体が腐っていない者が入る風呂もあるそうだけど。


「このお風呂の掃除をメイゲルにさせるんです」


それは、屈託のない笑みで告げていた。メイゲルへ地獄の招待状を送った事を。僕はただ苦笑するしかなかった。

これは言うべきか分からないが、一応トイレに行ったら、あまりの臭さに、次の日丸一日寝込んだことはどうでもいい話。


◇ ◇ ◇


メイゲルの事件は大変だったけど、結果だけを見れば魔王様と仲直り出来たし、結果オーライかな……等と考えながら廊下を歩っていると、ある宣伝ポスターが視界に入った。


「なになに?『剣技に自信がある者集え!100年に一度の世界の大会が今年も来た!剣技披露大会』?」


何だこれ?とポスターを見てると、横から魔王様がひょこりと出てきた。やめて、可愛いから。


「まぁ、もうそんな時期でしたか」

「魔王様、これは何ですか?」


すると魔王様は「そういえば言っていませんでしたね」と前置きをしてこう続けた。


「世界が注目する剣技の大会……剣技披露大会。しして、優勝者にはーー」


魔王様は一拍置き……


「伝説の剣を与えられるのです」


そう言った。





お読みいただいてありがとうございます!


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