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ある男子高校生が魔王(女)に惚れられたらしいですよ?  作者: 高良 トウ
4章 魔王様と仲を深めるらしいですよ?
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46話 魔王様とまた“あの事”をするらしいですよ?

「じゃあ、繋ぎますよ?」

「う、うん!」


僕は魔王様の手をそっと握りしめる。魔王様は、目を強く瞑りプルプルと震えている。そんな魔王様を可愛いなと思いながら扉が開くのを待つ。


……………………………。


「開ねぇじゃねぇかっ!!」


いくら待っても、扉が開く気配がない。どういう事だ?僕と魔王様はしっかりと手を握っている。それは、魔王様の緊張具合を見ても明らかだ。何かが違うのか?だとしたら、何が違う?考えろ考えろ……


「菜糸君、あれ……」

「ん?」


何故開かないのか熟考していると、魔王様が僕の袖をくいくいっと引っ張り、何やら扉の上あたりを指差している。何だ?と思い、僕も目を向けると、そこには先程のお題に付け加えられたように、文字が書いてあった。


『今いる者同士で手を繋いだ時、この扉は開かれる(恋人繋ぎ限定)』


…………。熟考していた自分がバカだった。そうだよ。ここはメイゲルが送り込んだ世界だ。メイゲルの都合のいいようにこの世界は書き換えられる。お題も然りだ。身勝手極まりないメイゲルにげんなりしつつも、恋人繋ぎという単語は現役高校生の僕には魅力的だ。それも、魔王様と出来るというのだから最高だ。


「こ、恋人……!!」


あ、魔王様はそこに反応するのね……。魔王様は『恋人』という単語が魅力的らしい。頻りに僕をチラチラと見てくる。すごく恥ずかしい。


「あの、魔王様」

「は、はいっ!?」


あ、今回は噛まなかった。僕は繋いでいた手を一瞬解き、指を一本一本絡めてから繋ぎ直す。見ると、魔王様の顔は真っ赤に茹で上がっており、頭上に湯気がたってもおかしくなかった。……人の事言えないけど。そして、恋人繋ぎしてから数秒後に、扉の方からカチッと鍵が開く音が聞こえた。


「……どうやら開いたようですね」

「あ……」


鍵が開いたから繋いでいたてを話すと、魔王様が寂しそうな声を漏らす。そして、繋いでいた手を見て何度も開いたり閉じたりしている。やはり、それをしている魔王様の顔も寂しそうだった。


「〜〜〜〜!!」

「えっ……?」


僕は半ば強引に魔王様の手を握り直した。勿論恋人繋ぎで。魔王様は急な事に戸惑っているが、気にせずそのまま歩く。魔王様は、ようやく状況が飲み込めたのか、静かに俯きながら歩く。緊張しすぎて前だけしか見ていなかった僕は、俯いていた魔王様が、耳まで真っ赤にしていた事に気づかなかった。


そして、またしばらく歩くと、またもや白い壁が飛び出し、僕達を取り囲んだ。流石に2回目となると驚きはしない。そして、天井も塞がれ真っ暗になった部屋の中にパッと光が灯った。……またやるのか。


「今度は何でしょうね……」


魔王様は困ったような、しかしどこか嬉しそうな顔をしていた。繋いでいる手を頻りにニギニギしている魔王様に悶絶しながら、先ほどと同じように呼びらの上に書かれているお題を読み上げる。


「えっと……『今いる者同士で接吻をすれば扉は開かれるであろう(15秒)』!?」


恋人繋ぎでも凄く恥ずかしかったのに、次はキスだと……!魔王様もまさかのお題に口をパクパクさせている。脳裏で、あの時のキスがチラつく。でも、今ならあの時よりはムードあるし問題ないか……?と馬鹿な考えが浮かんだが、頭を振って消す。


「な、菜糸君っ!!」

「な、何でしょうか!?」


お互いに緊張し合ってたのもあって、二人とも変なテンションだった。暫しお互いに見つめあうと、魔王様は決心がついたのか、僕に一歩また一歩と近づいてくる。僕は、ドキマギしながらも魔王様を待つ。そして、魔王様が僕の目の前で立ち止まり、またもや見つめ合う。フワリといい匂いや魔王様の長い睫毛や白い肌等が目の前にあるという状況に鼓動が鳴り止まない。


「め、目を……閉じてもらって……宜しいでしょうか……?」

「は、はい!!」


僕は魔王様に言われた通りに目を閉じる。すると、魔王様の吐息が目の前で感じた。次の瞬間、魔王様の然程重くない体重が、僕に預けられる。同時に唇に柔らかい感触が伝う。15秒……その間ずっと僕達の唇は重なっていた。舌を入れる勇気はなかったが、それでも幸せな時間だった。そして、15秒経ったのか扉の方でカチッと音がなる。その音をキッカケに、僕達の唇が離れる。どこか物寂しさを感じながらもお互いに見つめる。


「「!?」」


しかし、急に我に帰りお互いに背をむけ合う。こんなだらしないであろう顔を魔王様に見せたくない。魔王様も同じ事を思っているのか、僕の方を向かない。だから、魔王様が嬉しそうに自分の唇に手を添えてるのに気付かなかった。


「さ、さぁ魔王様!扉も開きましたし、行きましょう!」

「そ、そうですね!」


どこが羞恥からギクシャクしているが、こういう関係も悪くないな……と思った。自然とお互いに手も繋いでおり、仲が深まった実感がある。ここに飛ばしたのを差し引いても、メイゲルがした事は僕達に良い事を招いてくれた。後でお礼しとかないとなぁ……と幸せな時間を過ごしていた。


『魔王様!菜糸君!大変です!!』


この知らせがあるまでは。






遅れてすみません!もっと更新ペース早められるよう頑張ります!

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