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ある男子高校生が魔王(女)に惚れられたらしいですよ?  作者: 高良 トウ
3章 魔王様の婚約者登場するようですよ?
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33話 魔王様を侮辱すると、ただでは済まないようですよ?

遅れてすみません!

「貴方達の命、貰い受けますね」


その言葉を聞いた瞬間、僕達の背中にゾワリと冷たいものが走った。前にあった化け物とは違い、フィルンの目には殺意しかなかった。少しの油断もなく、僕達を“標的(ターゲット)“と見ている。


「くっ……!!ここは俺がやる!!お前らは先に行け!!」

「でっ、でも……!!」


いくらグンセオでも、フィルンを一人で足止めは厳しい。先程の攻撃も、僕には何も見えなかった。何もない空間からフィルンが突然現れたように感じた。恐らくグンセオも、間一髪で間に合ったのだろう。もしあの攻撃が何回か出されたら……?そんな嫌な想像が頭をよぎる。


「こんな時にお喋りですか……」

「「っ……!?」」


僕とグンセオが言い合っているところに、フィルンの剣が飛んでくる。剣を前方に突き出して、投げたのだ。まさかの攻撃に驚きはしたけど、間一髪で避けることができた。しかし、これでフィルンは剣を持っていない。今なら……!!


「なっ……!?」

「武器が無くなったと思いました?」


しかし、フィルンの手には、剣が無くなったどころか、両手に剣を構えている。武器が……増えてる……!?


「私の魔法……生成魔法です」


剣を器用に回しながら、爽やかな笑顔をするフィルン。生成魔法……今の僕達には厄介な魔法だ。それに、フィルンにとって、これ以上ない便利な魔法だろう。


「私は、この魔法を完璧に使いこなすために、血の滲むような努力をしたんです……」


なんか自分語りをし始めた。


「それは……ある事を成し遂げるために……!」


しかし、フィルンは、涙血を流さんばかりの熱弁をした。何が彼をそこまでさせたのか……。


「自分が生成した愛の花束をスミレに渡すために努力をしたんだ……!!」


結構しょぼい理由だった。しかし、その言葉と同時にフィルンの殺気がみるみる出始めた。何が起こってるんだ?


「その努力を……スミレを……お前が奪ったんだ!!」

「………えぇ………?」


思わず困惑の声が出てしまった。さっきから僕を狙っていた理由ってそれ……?さっきの理由も恐らくこれが原因だろう。


「小さい……」


多分、スミレに好かれないのは、器の大きさじゃないだろうか?しかし、本人がそんな事を自覚しているわけもなく、変わらず僕に殺気を送り続けている。正直言って迷惑すぎる……。


「菜糸!!この私とスミレを賭けて勝負しろ!!」

「お断りします」

「なっ!?」


僕は即答した。だって、僕がフィルンと真剣勝負をして勝てるわけがない。それは自分がよく分かっている。それに、人を賭け事に使う事自体、僕はあまり好きじゃない。それも、本人に断りもなしに。


「ふんっ!恐れをなして逃げたか!お前はスミレに相応しくない!」


何言われようが、僕は無視をした。取り合うのも馬鹿らしい。他のみんなもそう思ったのか、呆れながら階段を登り始めた。僕も、フィルンを無視して階段を登ろうとしたら、先程までキャンキャンと騒いでいたフィルンが、急に大人しくなった。そして……


「はっ!こんな腰抜けを好きなるなど、魔王の目も腐ったな!!将来の魔界が心配になる!役立たずの魔王など、早く王などやめてしまえばいいのだ!!」

「「「「「………は?」」」」」


この一言が、僕達の頭に火を点けた。それはそうだ。僕達がいる時に、魔王様の悪口を言うのは、絶対してはいけないタブーだからだ。


「お前今、なんつった?」


グンセオが剣を抜く。それを見たフィルンはニヤリと笑い、剣を構える。


「やっとやる気になったか?しかし、私が戦いたいのは貴方ではなく、ないとっ!?」

「ペラペラうるせぇんだよ」


グンセオは、いつのまにかフィルンの背後を取り、首に剣を当てている。グンセオの目には、殺意だけがあった。ここで殺さないのは……簡単に殺さないためだろう。


「くっ!?いつのまに……!?」


フィルンは咄嗟に剣を引き剥がし、グンセオから距離を取る。しかし、予想してか偶然か分からないけど、飛び退いた先にはリアスがいた。


「はぁ〜い♡」

「……っ!?」


フィルンはリアスに気づいたが、もはや後の祭り。リアスの背後には何百、何千匹のコウモリの群れが待機していた。コウモリは一斉にフィルンに襲いかかる。


「クソっ!!やめろこの!!」


剣を乱雑に振り回しているが、コウモリにはカスリもしていない。それはそうだ。リアスによって鍛えられたコウモリだ。戦い方をちゃんと理解している。


「ぐっ……!このっ……!!」


フィルンは生成魔法で火炎放射器を作り出し、あたり一帯に炎を吹き散らす。コウモリは一斉に飛び退く。……これも、四天王達の予想通りなのだろうか?コウモリが飛び退いた瞬間、背後にはガムイが佇んでいた。フィルンは、コウモリのせいで、ガムイが近づいてきた事に気づかなかったのだ。


「おらぁ!!」


ゴスっ!!


「がぁぁあぁ!?」


ガムイがフィルンの横腹を思い切り殴った。鈍い音と共にフィルンは空高く打ち上げられた。空中では、回避など出来ないだろう。そして……


「………死ね」


メイゲルがそう言いながら、指に黒い魔力が集まる。これって……僕は、化け物の反応を思い出す。あれをするのか……と苦笑するが止めない。報いを受けるがいい。


ドキュン!!


指先の魔力が離れ、フィルンに直撃する。そして……


「ああぁぁぁあぁぁ!?」


悲鳴。フィルンは背中を仰け反り、バチバチと雷を浴びる。そして、そのまま地面に受け身を取らず落下。あの高さだ。無傷では助からないだろう。僕は、フィルンが落ちたところに向かう。……ここからは、僕のやり方をさせてもらう。


およみくださって、ありがとうございます!

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