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生物室の目  作者: 羽月
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プロローグ

作中、一部グロテスクな表現があります。

 今でも、あの場所のことを思い出す。

 僕たちが出会い、わずかな時間を過ごした、あの生物室。

 窓の外では、運動部の掛け声が響いていた。

 野球部の、サッカー部の、女子テニス部の、ソフトボール部の。

 それらと遮断された空間に、僕はいた。

 いつもカーテンを引いていた、薄暗い教室の中には、前方半分に八人ずつ着席できる大きな机が六台、教壇に黒板。後方半分には、乱立するビルのように水槽が置いてあった。はびこる水草と、魚の群れ。メダカ。グッピー。エビ。亀。ヴーン、と、モーターの鳴る音、水の循環する音。カッチ、カッチ、と、アナログな壁時計の針が進む音。湿度の高い、澱んだ空気。

 僕が保健室登校ならぬ、生物室登校をするようになった経緯は、多分、かなりありきたりだと思う。


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