表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スペース・ゲーマーズ  作者: 獅子印
衝撃!異次元世界と男女の間
3/32

宿探しと価値観の違い

 学校で期末テストがあったため、投稿が遅れてしまいました。徹夜に近かったので眠いです…

 コンビニ弁当を食べ終わり、俺と舞は野宿できるような、平らで安全なところを探して歩いていた。すると……


「水場だ!おい、見ろ舞!水場があったぞ!」 

「本当だ!これでしばらく水には困らないね!」


 ……果たしてこれは本当に現代人の会話なのだろうか?


「ところで、そろそろ結構日がくれてきたけどさ。」

「そうだな。何だ、元の世界が恋しくなったか?」

「違うよ。その……宿とか……ない?」

「あるわけないだろ。むしろあると思ってたの

か?」

「やっぱり……」


 はあ、と舞がため息をつく。枯れ葉のベッドくらいは作れるがな。


「それで、今晩の晩御飯どうする?」


 何気に、昼食から4、5時間くらいは歩いている。腹も少し減っているし、夕食も考えた方がいいだろう。そんなことを思っていると、舞が急に叫んだ。


「兎だっ!」


 舞の叫びに俺も光の速度で反応する。


「なにっ!飯か!?」

「…………」


 舞が不満そうな顔をする。おかしいな……?俺何か変なこと言ったかな?


「うん……うん、そうだね……でもね、海人くん。普通女の子は兎をかわいいと思うんだよ……」

「いや、かわいい云々じゃなく、今は命に関わるだろ。次にいつ飯が食えるかわからないんだぞ?」

「「……」」


 しばしの沈黙。価値観の違いを感じる。


「……とりあえず食おうぜ、アレ。」

「…………そうだね……。食べちゃおう……」

「!?」


 唯一(と言っても二者択一だが)味方側であった舞が折れたため、兎が文字通り必死に逃げようとする。しかし俺が追って行き、あっという間に食料として手にいれた。


「おい、お前火を起こすことはできるか?」

「無理だけど、マッチ持ってるよ。」

「おおっ!よくやった……って、お前、登校中じゃあ……?」

「先生が煙草吸う人だから、マッチ切れたときのために持ってるんだよ」

「へえ……ああ、真先生か……よくそんなことするな。……よっと。葉っぱはこんなもんでいいかな?舞。マッチ貸してくれ」

「その兎見せないで……。はい、これ」

「贅沢言うなよ、食うんだぞ?」


 受け取ったマッチを擦って、火をつける。


「よっと……って、やべ、このままじゃ風で消えちまう……風、で?」

「どうしたの、海人くん?」


 舞が不思議そうな顔をする。しかし、これは……


「いや、何でもない。消える心配はなさそうだ。肉を入れるぞ。」

「うん……?」


 舞は怪訝そうな顔をしながらも、なにも聞かず、薪を入れた。




「さて。これから野宿だ」


 夕食を食べ終わると、ある意味で最重要な事が待っていた。なんと言っても男女の野宿なのだから。


「えっと……これって、家とか、作れないよね……」

「俺にそんな技術は無い」

「じゃ、柵とか……」

「無理だ。お前は何をそんなに怯えているんだ?」

「猛獣に決まってるよ。」

「それなら大丈夫だ。俺が見張りくらいしてやる。それに、今夜は考えたいこともあるしな」

「猛獣って、そのままの意味だけじゃなくて……」

「心配性だな、それこそ大丈夫だ。俺はなにもしない。協力者を失うのも嫌だしな」

「そ、そう……?で、でもいいよ。見張りなんて。海人くん寝れないじゃん!」

「それも大丈夫だ。そもそもあまり睡眠が必要なタイプじゃない。」


 これは嘘だ。結構寝るタイプだが、色々あったし、今夜は眠れそうにないだけだ。

 しかし、それでも気がかりなようで、舞はさらに案を出した。


「じゃあ、せめて交代で見張りしよう!」

「いいから任せとけ。いいんだよ。今回の考え事は時間がかかりそうなんだ」


 そう言うと、舞は渋々といった感じで引き下がった。


「わかったよ……明日は私がやるからね」

「あーあー。前向きに検討しておくよ」


 聞き入れるつもりは全くないが。


「じゃあ、もう眠いし寝るね……。お休み……ありがとう」

「どういたしまして」


 ここまで嫌がったのは理由があるか、と言われれば、一つは舞に言った通り考え事があるからだ。もう一つはただカッコつけなだけだが。


「しかし、風、か……」


 ここに来てから風を一度も感じていない。そして疲れも、更には暑さ、寒さに、物を触っている感覚すらないのだ。あるのは欲求に関することだけ。空腹や、舞いわく眠気もあった。これに関して思い付くことは一つ。


「この世界は、まさか…?」


 俺は、信じがたい結論に達していた。

次回、「NPCと真実の自分」お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ