大会ルールと新職業
今回はなかなか大変でした…ではお楽しみください!
「ふぁ…」
「海人くんは毎朝眠そうにしてるね…低血圧?」
「そーだよ…最高血圧100ない…」
「それは異常だと思うな…」
それ以外にも理由はあるのだが。
昨晩、大会に誘われてからチラシを見続けていたら寝るのが遅くなってしまったのだ。
「で、大会ルールだが。」
「うん。」
俺は舞に説明を始める。チラシ?あれは手書きで字が死ぬほど汚かったから、解読するのに時間がかかったんだ。
「まず、①。個人戦だ。タッグやグループで参加する場合は、別ブロックになる。」
「別ブロックって?」
「それは今から説明する。で、②。三ブロックに分かれる。まあ、元々仲間のところは言ってくれたら分かれられるよってことだな。」
「なるほど…」
「で、③。[予戦]と[本戦]に分かれる。どうやら、参加者がすっげえ多いらしい。要するに、予戦はブロックごとでバトロワやるみたいだな。」
「ふむふむ…」
「そんで、④。当然だが魔法、武器、アイテムの使用はあり。俺たちが見たことのない魔法が見れるかも知れないな。」
「ただでさえ魔法ってあんまり見てないもんね。」
「だな。で、⑤。本戦はトーナメントだ。負けたらその時点で終わり。」
「厳しいね…」
「まあ、実戦で負けたら終わりだからな。で、⑥。勝ちの条件は、相手のHPを0にすること。ただし、0になっても死ぬ訳じゃない。直前にバリアが張られるらしいから、安心していいそうだ。」
「私達は特に安心できるね。」
「⑦。制限時間は無し。ただし、3時間を越えると休憩を挟むそうだ。」
「休憩って…私たち以外はそんなのいらないんじゃないの?」
「そうでもない。ゲームするのって結構疲れるんだ。」
「そうなんだ…」
「あと、⑧。ブロック優勝者には強力な装備が与えられ、その後のブロック優勝者の闘いでの勝者にはさらに装備が与えられるそうだ。」
「ってことは、装備が二つ貰えるってこと?」
「そうだな。これで説明は終わりだ。」
俺は寝起きからなにもしてなかったのを思いだし、顔を洗いに行く。歯磨きもしなきゃ…
「海人くん、そういえばさ。」
「ん?」
「そろそろ、次の職業になれるんじゃない?」
「あ…」
完全に忘れていた。そうだ、もうジョブマスターしてるんじゃないか?
ステータスを見てみる。
名前 空町海人
年齢 16
職業 重力師
称号 外来種
レベル 52→80
ちから 205→320
すばやさ 342→522
ぼうぎょ 162→253
ずのう 327→506
HP 622→1092
MP 788→1677
FP 152
スキル
パッシブ 体重操作(熟練度20。体重減少の派生で、10kg~120kgまで任意に操作できる)
槍術(熟練度20。槍の扱いが上手くなる。達人級) MP制御(熟練度20。MP使用減少の派生で、スキルの時に使うMPが5割減り、体全体にMPを纏わせることができるようになる)
武器耐久力アップ(熟練度3。武器の耐久力が上がる)
アクション グラビティ(熟練度20。絶対値30倍ま
で。対象指定[範囲]開放。二点同時使用解禁。※二点同時使用の際の消費MPは5倍 消費MP5)
怪力(熟練度8。[ちから]の値の4倍までの力が3秒限定で出せる。消費MP30)
限界突破(熟練度2。ステータスの1.8倍の力が一時的に出せるようになる。使用後はからだの操作が効かなくなる。MP消費50)
ユニーク エンジンキック(消費MP5)
「わお…」
アメミットとコドラだけでこんなに変わるのか。まあ、コドラも相当な数倒したもんな…これくらい上がって当然なのかもしれない。
「やっぱり職業スキルは全部熟練度20になってるな。じゃあ行ってみるか。」
「うん!」
「…早くないですか?」
教会に行ってシスターに事情を説明した一言目。全く失礼な。
「いいからさっさとしてくれないか?」
「いやまあ…はい…いいですけど…」
シスターは未だに信じられないようだ。全く。神を信じてるんだから人も信じればいいのに。
「…では、前と同じようにして職業を選んでください。それと、今の職業の上級職が表示されてるはずですので、そっちも見てください。」
「俺は…やはり上級職の[引力/斥力師]かな?舞、お前は?」
「私は…上級職にせずに、[爆弾師]にしようかな。」
「またド派手なやつを…」
俺爆発に巻き込まれなかったらいいけど…
「では始めます。魔法陣に手を置いてください。」
以前一度体験したため、前のような緊張はない。すぐに手をおいて、前回と同じようにステータスを確認する。
職業 引力/斥力師
スキル
パッシブ オートブロック(弱い斥力を発生させて常にガスや砂、塵などから身を守る。オンオフの切り替えが可能)
吸い付き(体の一部から弱い引力を発生させ、グリップを強くする。オンオフの切り替えが可能)
アクション アトラクション(自分を起点とした引力を発声させる。MP消費5)
リパルション(自分を起点とした斥力を発声させる。MP消費5)
「使い勝手悪っ!」
見た瞬間、俺はそう叫んだ。いや、パッシブはいいけどアクションが…そこら中のもの吸い上げて、そこら中のもの突き放すことになるじゃん…でもグラビティも性質変わったし、使い勝手よくなるかな?
「舞、どうだった?」
まあ、パッシブは当たりなのでいいか、と割りきって、舞に話しかける。ものすごい笑顔だし、多分当たりだったんだろう。
「えっとね、体の一部から爆発を発生させたり、物質を爆弾に変えたりできるようになったよ!」
なんだそのチート。
「羨ましい限りだ…」
きっと、前回すごい当たりだったからだろう。そう思うことにして、教会を出た。
次回、[大会準備とトレーニング」お楽しみに!