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スペース・ゲーマーズ  作者: 獅子印
進撃!武道大会の大惨事
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舞と俺とのショッピング

本日一回目の更新です!といっても、私は今日少し忙しいので、そんなに投稿できないかも知れませんが…

「ふぁ~あ…」

「ん、おはよ。海人くん。」


 アメミットを倒した次の日。俺は倒れるように眠り、気づいたら朝だった。


「舞…今何時…?」

「今は…わ、もう12時だね。ご飯食べようか。」


 なんと。もう12時か。俺としてはまだまだ眠れないんだが。


「今日はどっかに食いに行くか…金あるから贅沢しようぜ。」

「わーい!いいの!?」


 舞は無邪気に喜んでいる。さて、どこに食いに行くか…


「あ、じゃあ私、定食屋さんに行きたい!」

「ん、ああ、いいけど…そんなとこでいいのか?」

「もちろん!たまには日本食が食べたくてね。」


 この世界にはありとあらゆる食材や料理店が存在する。確かに最近はスペイン料理とかの珍しいところばかり食べていたから、日本料理を食べてないな…


「ふーん…。舞、定食屋がどこにあるのかは分かってるよな?」

「うん!この前見つけたんだよ!具体的には昨日の帰りに!」


 全く気づかなかった。まあ、疲れていたしな…


「じゃあ、ついでに買いものでもしていくか…」

「そうだね。あ、牛乳とお塩が切れたから、買わなきゃ。」

「塩は前の量じゃ足りなかったし、1kgのやつを買うか…」


 我が家の食事は舞が担当している。その代わり俺は洗濯や掃除を担当している。考えてみるとまるで現実の共働きの家庭のようだな…


「わっ!?海人くん、どしたの!?顔が真っ赤だよ!」

「な、なんでもない!」


 結婚生活のようだ、と妄想をしてしまった。顔が真っ赤になっているのか…まだ俺も枯れてなかったんだな…


「さて、行くか!ほら、案内しろ!」

「なんでそんなに偉そうなのさー。」

「アメミット倒したのが俺だからだ!」

「不意打ちの癖にー。」

「うるさい!」


 そんな風にじゃれあいながら定食屋に向かう。天気は快晴。すばらしい。




「これが…飯処か…?」

「た、たぶん…」


 舞に案内されて到着した定食屋は、ショッキングなほどに汚れて…てかこれ、看板錆びてる!壁に苔生えてる!


「いや、でも実は美味しいかも…」

「一理あるな…いや、でも流石に…」

「ま、まあ入ってみようよ!」


 そう言って舞は木製のドアを(ドアノブが黒ずんでる)勢いよく開けた。


「らっしゃーい…」


 あ、これだめだわ。なんか汚いオッサン出てきた。舞なんか震えてるし。


「に、二名です。どこに座ればいいですか?」

「好きなところに座って下さい…」


 接客態度はだめ、外装、内装最悪…あとは味しかないが…


「さ、さて、メニューはどこかなーっと…」


 俺はメニュー表の中を見る。そこにはでかでかとこう書いてあった。


「サンマの塩焼き定食」


「「……………………」」


 もはや清々しい。


「ご注文お決まりでしょうか…」


 いや、決まるも何も一つしかないんだが…


「あー、俺はサンマの塩焼き定食で。」

「わ、私も…」

「ご飯の量はいかがなさいますか…」


 おお、ご飯の量が決めれるのか。これはありがたい。俺は腹が減っているんだ。


「大盛りで。」

「すみません、当店のご飯は、[普通盛][並盛][中盛]から選んでいただくことになっております…」

「あんたふざけてるだろ!」


 普通盛、並盛、中盛。それは多分全て同じ量だ。


「では、お二人とも普通盛でよろしいでしょうか…」

「ああ、いいよもう…値段は?」

「2wです。」

「安っ!これ定食だよな!?」


 そんなに中身がひどいのだろうか。


「た、楽しみだね…」

「どんなひどいものが出てくるかがな…」


 その後出てきたのは、不味いが糞不味いほどでもない、我慢して食べれるレベルのものが出てきた。最悪だ…




「さあ、気を取り直して、どこいこうか?」

「んー…とりあえずスーパーかな。」

「分かった。」


 そのまま食品は買って、持ち物欄に入れておいた。本当に便利だな、これ…


「あとどこか行きたいところはないか?」

「うーん…あ、そうだ!ホビーショップっていうのがあるらしいから行ってみようよ!」


 ホビーショップ。ホビーであるゲームの中にそんな店があるのは普通なのだろうか。


「分かった。さて、じゃあ案内してくれ。」

「うん!」


 意外にも結構遠かったようで、20分ほど歩いた。


「ん…なんだこれ。」

「おもちゃの銃だね。あとこれは…おもちゃの剣?」

「本物が好きに使える世界にこんなのがあってもな…」


 PVPでなら、人間でさえ殺していいのだ。こんなところにこんなのがあっても無駄だろう。


「なになに…NPCの子供の訓練用だって。」

「なんでそんなもん…あ、そうか。NPCは普通に死ぬんだったな。まあ俺たちもそうだが…」


 この世界では、NPCは普通に死ぬ。なんでそんな設定にしたんだマースの野郎…


「でも、結構いっぱいあるんだね。…あ!なつかしー!このコマ!あ、ヨーヨーだ!カードゲームもある!」

「舞、落ち着け…久しぶりに見て嬉しいのは分かるが落ち着け…」

「落ち着いてられないよー!」


 舞が瞳を輝かせておもちゃを見ている。こんな感じのが好きだったのか…


「ほら、舞!そろそろ帰るぞ!」

「え~…」


 何気になかなかいい時間だ。もう夕方になる。そろそろ帰らなければ、明日に響く。


「また今度ゆっくり来ようじゃないか!な!?」

「分かったよ…」


 頬を膨らませている舞を引きずって帰宅しようとすると…


「あ、お客さん、冒険者?ちょっといいかな?」

「なんだ?」


 ショップの店員が話しかけてきた。早く帰りたいんだが…


「なんか一週間後からPVPの大会があるらしくてね。なんでも、優勝すれば強い装備が貰えるらしいんだけど…」

「ほう。それで?」

「出てみないかな?PVPだから負けても死なないし。」


 どうやら、この店員は俺を大会に出場させたいようだ。


「何をたくらんでる?」

「いやー。そんな大会で優賞した人がうちの常連なら、いい宣伝になるかと思ってね。」


 なるほど。確かに宣伝にはなるだろう。無条件にいってくるやつより、こんな目的があるやつの方がむしろ信じられる。


「いいだろう!出てやろうじゃないか!」

「本当かい!?ありがとう!」


 強い装備なら、貰っておいて損はない。しかも俺のレベルも上がるだろう。好都合だ。


「じゃあこれ。チラシだよ。読んでおいて。よろしくね!」


 そう言って、店員は走り去ってしまった。なるほど、大会か…それなら俺の強さが分かるかもしれないな。

次回、「大会ルールと新職業」お楽しみに!

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