後日談とギルドの反応
なんと三つ更新!俺だとありえない速さ!でも10万文字とか行きますかね…?
「これっ…アメミットですか!?」
「ああそうだ。コドラの討伐依頼こなしてたら見つけた。どうしてくれる。」
「え、えーと…とりあえず上に連絡します!慰謝料もお渡ししますので、どうかお待ちください!」
そう言うと、受付嬢はダッシュで立ち入り禁止の所へ入っていった。
アメミットを倒してすぐ。俺は舞に担いでもらって(きちんと体重操作で体重は1kgにしてある)ギルドに来た。もっとも、移動はアイテムでできたが。
そのあと、アメミットの死体を提出して、今に至る訳だ。
「やっぱアメミットってすごかったんだね。」
「当たり前だろう。俺たち死にかけたんだぞ?」
「でも最後海人くん瞬殺してたじゃん。あんなひどい真似までして…何最後の。あれ[グラビティ]使ってたでしょ。」
「いや、なんか、俺の屈辱を味わわせてやろうかと…」
「ひどいよねー。ほんと。最後のは必要なかったよ。」
「そんなこと言うか!?それを言うならお前だって…」
そこまで言って、俺は気づいた。周囲からの目線に。
好奇心、蔑み、憧れ、怪奇。色んな目で見られたあげく。
「あなたがたは本当にすごいです!」
「どうやって倒したんですか!」
「いやむしろどうやって出会ったんですか!」
「サインしてください!」
「死に晒せ糞野郎!」
「誰だ最後の言ったやつ!殺すぞ!」
こんな風にもみくちゃにされている。
「俺だ!俺が言った!」
「[グラビティ]!」
「ぎゃああああああ…」
グラビティの重ね掛けにより、天井にガン、床にガン…を繰り返している。まだだ…まだ終わらんよ…
「海人くん、そこまで。死にかけてるよ?」
舞が助け船を出す。馬鹿!そんなこというと…
「ありがとうございます女神様ーーーー!!!!」
「美しいです女神様ーーーー!!!!」
「流石です女神様ーーーー!!!!」
「………………[グラビティ]」
「「「ぎゃああああああ!!!!!」」」
騒ぎだしたので、とりあえず[グラビティ]で沈めたが、当の舞は何でこんなことになってるのか分かってないようだ。…つくづく迷惑な…
「お待たせしまし…!?」
あ、受付嬢帰ってきた。ドン引きしてるな…
「受付嬢。なんでもいいからさっさと金をよこせ。」
「あ、はい…あの、これは…」
「懲りない馬鹿を教育しただけだ。」
後ろから聞こえる文句は無視して、受付嬢から金を受けとる。って…この額…
「じゅ、18万…?」
「はい。全て合わせて18万wでございます。どうかお受け取り下さい。」
考えてみてほしい。死にかけた思いをして、3600万円だ。
「少ない。もっとよこせ。」
「そう言われましても、規則ですので…」
ぐ…確かに受付嬢に言っても拉致が明かない。
「その、ギルド長から[話がしたい]と言われているのですが、よろしいでしょうか?」
「あぁ?…ただ働きは嫌だ。報酬は?」
「1000wです。」
「行こうじゃないか。」
報酬があると分かればすぐにいく。これが普通だ。
「ではこちらへ…」
受付嬢に案内されるがままに通路を歩く。すると、ものすごいでかい扉があった。
「ギルド長。連れてきました。」
「うむ、入れ。」
中から聞こえたのはオッサンの声。貫禄のある声だ。
「失礼します。」
迂闊に喋らない方がいいだろうな、と思いながら挨拶をする。
「わざわざご苦労であったな。空町、天木。」
「いえ、苦労と言うほどではありません。」
「そりゃ私が運んでるからね」という声が聞こえた気がしたが、気にせずソファーに座る。
「して、アメミットはどうであったか?」
「強敵でした。私も腕に自信はあったのですが、一度負け、二度目に不意打ちをしてやっと勝利しました。」
これは本当だ。苦労はした。しかし狙いは…
「それは大変であったな。」
「はい。本当に死ぬような思いをしました。なんと言っても、[魔王]ですから。」
「そうだな。」
「ええ。まさかコドラを倒していたらアメミットが出てくるとは。私もびっくりしました。」
「そうだろうな。」
「ええ。ギルドの依頼に手違いがあるとは、衝撃でした。」
「…お主、何が言いたい?」
「ええ。こんな思いをして18万じゃ足りないので、もっと下さい。」
舞がずっこけ、ギルドマスターは大笑いしている。そんな変なこと言ったかな…?
「いいだろういいだろう。では、20000wの増額をしようじゃないか!」
「ありがたき幸せ。帰るぞ、舞。」
「ええっ!?」
舞がものすごく驚いている。
「だって目的ははたしたからな。これ以上ここにいる意味もないし。」
「いやでも…!」
「ああ、構わんよ。お主らがどんな人物か分かったしな。ほら、2万wだ。受けとれ。」
「頂きます。では失礼。」
俺は颯爽とたちあが…ろうとして諦めた。体が動かん。
「舞、担いで。」
「はいはい。」
こうして俺たちはギルドを出て、家でゆっくりと眠りについた。舞は、すごく幸せそうに眠っていた。
次回、新章!の前に特別編「舞と俺とのショッピング」お楽しみに!