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第四章 最強を名乗りし者 3 指導と頼み

 役割が決まった訳だが、無論、これで終わりと言う訳ではない。まだ、ポイントの振り分けが残っている。


「次は、ポイントの割り振りだ。まずは、ガードンとオリクだ。二人は、盾を最大まで強化してくれ。それ以外の者は待機だ。」


 俺がそう指示すると、二人が盾の強化を始める。そして、数十秒後。


「完了しました。」

「終わった。」


 と二人が報告してきた。


「よし、じゃあ、ガードンは、残りのポイントを各種防御力に均一に割り振ってくれ。オリクは、半分を銃攻撃力に、もう半分を各種防御力に等しく割り振ってくれ。」


 そう指示すると、十数秒後に、二人から声が上がる。


「終了しました。」

「終わった。」

「分かった。オリクとガードンは、待機していてくれ。さて、次は、エミルとジョンと俺だな。まずは、武器を最大まで強化してくれ。エミルはそのまま待機だ。」

「分かったわ!」

「了解!」


 俺がそう指示して、二人ともその通りにしてくれたので、俺も武器の強化を始めようとしたのだが、ここで、ジョンから質問が来る。


「楽夜、選択肢に、『星鉄の突剣』と、『銅の突剣』が出て来たんだが、どっちを選べば良いんだ?」

「それじゃあ、『星鉄の突剣』にしてくれ。」

「分かった。」


 これで、無事に強化が終わる――かと思いきや、またもやジョンから声が上がる。


「楽夜、ポイントが足りなくて、最大まで強化できないぞ!」

「不足ポイント数は?」

「57ポイントだ。」

「分かった。じゃあ、強化はそこで一旦中断してくれ。」


 俺は、そうジョンに言い、自分の『超真剣』を強化する。俺の『超真剣』は、『魔剣』、『聖剣』、そして、最終形である『聖魔剣』になった。


「武器の強化が終わったら、次はステータス強化だ。ジョンはそのまま、エミルは、ポイントの六割をハンマー攻撃力に回して、残りの四割は、防御の穴を埋めるように割り振ってくれ。俺は、四割を剣類攻撃力に割り振って、残りは盾の強化に回す。分かったな?」

「ええ!」


 俺は、そのエミルの返事を聞くなり、盾の強化を始める。その結果、『固い木の盾』は、『堅固盾』になり、さらに強化すると、『不壊の盾』になった。

 エミルの方も順調に強化が進んでるみたいだし、今の内に次の指示を出しておくか。


「エミルは強化を続けておいてくれ。さて、次は、後衛だ。シュートは、弓と矢の強化を最優先にして、ポイントが余るようなら、弓攻撃力に割り振ってくれ。レックスは、杖の強化を最初にして、その後に、回復ヒール力とエネルギーに同じ量ずつ割り振ってくれ。マジカルは、杖に割り振った後、術攻撃力とエネルギーに同じ量ずつ割り振ってくれ。」

「分かったぜ!」

「任せて!」


 そう言い、三人は、各自、強化を行う。俺は、剣類攻撃力に残りのポイントを割り振った後、エリュンについて考える。


(一体エリュンは何者なんだ? 少なくとも、見た目通りの少女――というよりは、ただの小さい女の子ではないはずだ。が、この場にエリュンがいる以上、これが本体なのだと考えるしかないか。だが、エリュンの言っていた力試しというのは本当なのか? 俺達を殺さなかった事から、そうだとは思うんだが……そうだとしても、何故エリュンは力試しなどしたのだろうか……)


 そう俺が考えていると、


「終わったわ。」


 とエミルが報告をしてきた。それに続いて、


「終わったぜ!」

「同じく、終わったよ!」

「俺もだ。」


 と、レックス達も強化が終わったと報告をしてきた。これで、全員の強化が終わったな。


「それじゃあ、最後だ。マジカル、俺以外の全員に、『技修得の魔法』をかけてくれ。俺は、自分で技を修得できるから、大丈夫だ。」

「了解!」


 俺とマジカルは、ほぼ同時に動き出した。


「俺は新たな力を求む。俺に新たなる力を授けよ!」


 俺はそう唱え、返答を待つ。その間に、マジカルは、俺以外の全員に『技修得の魔法』をかけていく。

 と、早速。


『こんにちは、高藤 楽夜さん。あなたが今回修得する技は、『神速斬り』です。目にも止まらぬ、超高速で強力な一撃をお見舞いする技です。威力は35、消費エネルギー量は6です。この技を修得したことにより、『超速斬り』を修得できる確率が上昇しました。それでは、技を使いこなして、より戦闘を有利に進めてくださいね。』


 という声が俺の脳内に響いた。こっちの世界に来てすぐに聞いた声を再び聞いたせいか、懐かしみを覚えていた。

 すると、


「楽夜、全員に『技修得の魔法』をかけ終わったよ。」


 早くもマジカルから声が上がった。


「よし。これで強化は終わりだ。付き合ってくれてありがとう。」


 こうして、俺達の強化が終わったのだった。

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