表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/111

第ニ章 更なる戦い 4 頼れる仲間達

 楽夜が駆け寄ったところに倒れていたのは、樹木の中に閉じ込められていたエミルだった。しかし、ひどい傷を負っており、服も真っ黒になっていた。

 その近くには、別の倒れ伏す人物が。恐らく、ジョンだろう。楽夜は、勝手に呼び出した挙げ句、こんなひどい目に遭わせてしまって申し訳ないという罪悪感を抱きながら、オリク達を探す。

 オリク達も、エミルからそんなに遠くない場所に倒れていた。オリク達も、エミルと同じように、死んではいないが、ひどい傷を負っていた。


「エミル達を救うには、一体どうすれば……」


 その時、楽夜の頭の中に、ある案が浮かび上がって来た。それは、『召喚魔法』で回復士ヒーラーを呼び寄せて、エミル達を回復してもらうというものだった。しかし、それは、成功率が低く、楽夜にとっては、絶対に発動してはいけないと思えるものだった。何故なら、ジョンも、『召喚魔法』で呼び寄せられ、ジュリンに殺されてしまったのだから。楽夜は、ジョンのようになってしまうのならば、やってはいけないが、行わなければ、エミルも、オリクも、ジョンも、マジカル達傭兵も、みんな死んでしまうと考えていた。そして、楽夜は、覚悟を決めた。

 楽夜は、マジカルの手から杖を引き抜くと、こう唱える。


「頼む……頼むぞ……『召喚魔法』発動!」


 楽夜が杖を振ると、地面に魔法陣が展開され、一人の人影が出現する。そして、魔法陣が消え去ると、そこには、杖を持った男の姿が。


「ここ、どこだ!?」


 あわてふためく男に、楽夜が話しかける。


「急に召喚してすまない。俺は、高藤楽夜。この迷宮の守護者をしている。」

「なるほど。それで、俺を呼び出した用件は何だ?」

「周りを見れば分かる通り、今、俺の仲間達がピンチに陥っていてな。俺は、今、回復士ヒーラーを必要としている。それで、『召喚魔法』を使った結果、君が召喚対象に選ばれたという訳だ。」

「なるほど。事情は分かった。俺は、見ての通り、回復士ヒーラーだ。楽夜の仲間の傷は、俺が癒してやるぜ!」


 そう言い、男は、早速、エミルの回復に取りかかる。


「今元気にしてやるからな。『光の水』!」


 そう男が唱えると、エミルが回復し、立ち上がる。


「楽夜、ジュリンは?」

「ジュリンは、俺が倒した。だが、エミルを含めて、俺の仲間がみんな……」

「本当だ……早くオリク達を助けてあげないと……」

「分かったぜ! 『ヒールフィールド』!」


 男がそう唱えると、オリク達を囲むように、一つの円が出現する。そして、その円の中が淡い黄緑色の光に包まれる。その光と円が消えると、そこには、傷が癒えたオリク達の姿が。


「オリク! それに、マジカル達も! 大丈夫か?」

「私は何ともない。」

「私もオリクと同じで、元気だよ!」

「それは良かった! さて、問題は、ジョンの遺体をどうするかだが……流石に、このまま放置はかわいそうだから、別の方法を考えなきゃだが、マジカルが蘇生術を使えるなんてことも無いだろうからなぁ……」


 そう言った楽夜に、男とマジカルが反応する。


「俺、『心臓蘇生術』なら使えるけどな……」

「私、『パーフェクトヒール』なら使えるのに……」


 そう二人で呟いた直後、二人で顔を見合わせる。そして、


「あ! それなら、この死んでいる男を生き返らせれるかも!」


 とマジカルが言うと、


「そうだな! 早速始めよう!」


 と男もそれに賛同する。そして、そこからは、二人だけで話が進んでいく。


「やるぞ! 『心臓蘇生術』、発動!」

「絶対に生き返らせる! 『パーフェクトヒール』!」


 そう二人が同時に唱え、同時に術を施す。すると、ジョンの体の傷がきれいさっぱり消え去り、ジョンが意識を取り戻す。


「……楽夜?」

「ああ。生き返って、本当に良かった……!」


 ジョンの体には、目立った異常は無く、召喚された時と同じように動けるようだ。

 そうお互いの様子を確認し合うと、楽夜が、ジョンと男に問いかける。


「ジョンと、あと……」

「レックスだ。」

「ジョンとレックス、無断で召喚してしまってすまない。しかも、ジョンに至っては、一度は死なせてしまった。本当に申し訳ない。さて、二人は、これからどうするんだ? ここに残ってもいいが、自分の故郷に戻ってもいい。好きな方を選んでくれ。」

「俺は、召喚されたからには、最後まで楽夜のそばにいたい。それに、楽夜は、他の仲間と比べると、圧倒的に弱い。だから、俺が、楽夜をサポートしてやらないとな!」

「あ、ああ……ところで、レックスはどうするんだ?」

「俺も残るぜ。そこの女と協力して、仲間を癒すぜ!」

「分かった。改めて、俺は、高藤楽夜。それと、仲間のエミル、オリク、シュート、マジカル、ガードンだ。よろしくな!」

「ああ!」

「おう!」


 こうして、楽夜の仲間に、ジョンとレックスが加わったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ