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卒業アルバム 後日談

最終話です。

 あれから僕は、高校生になった。

 高校生になって驚いたことがあった。彼女も同じ高校だった。幼馴染は別の高校。けれど、僕には関係ない。中学出来なかった分僕は勉強に励んだ。彼女と同じクラスになることなく僕はもうすっかり彼女のことは忘れていた。


 この時、僕は勉強に夢中だった。遅れた分を取り返すように勉強をし、高校2年生には学年1位を取るようになった。それと、同時に親や先生に期待されるようになった。好きで勉強していただけなのにそれがプレッシャーに変わった。


 勝手に期待を感じていただけかも知れないが、1位を取り続けないとと寝る間も惜しんで勉強した。そのストレスに僕は耐えられなかった。よりにもよってテスト中に胃が痛くなり、僕は倒れた。そのまま病院に行った。それ以降のテストは受けることができず、僕は1位を取ることができなかった。


 周りの人たちは、体調不調はしょうがないと慰めてくれたが、僕の取り柄がなくなった気がした。それからテストは適当に受けるようになった。


ちょうど、その頃彼女についての噂が流れてきた。


 どうやら幼馴染と別れたようだ。彼女は相変わらず人に好かれており、人気者だった。だから、次の彼氏ができるのも早かった。噂によると、次の彼氏と付き合うため、幼馴染と別れたらしい。


 彼女は新しい幸せを見つけそれに向かっていった。僕はきっと中学の頃から変わっていない。僕の時は止まったままだった。


 高校3年間彼女と接点を持つことはなかった。彼女は僕のことを忘れているだろう。

 高校3年生の卒業式。やはり周りの皆が泣いている中、僕は何も感じなかった。中学3年生の頃とは変わらない。ただ、変わったのは卒業アルバムの白紙ページが綺麗なままなことだ。


 最後のHRが終わり、いち早く帰ろうと思ったが、教室や廊下は、親御さんたちや生徒で溢れ騒がしかった。出るのもめんどくさかったので人がいなくなるまで教室で待った。


教室の人も廊下の人もいなくなった頃に教室をでた。


「遅いよ。写真撮ろ」

彼女が待っていた。


 どんなつもりで彼女が写真を撮ったかは分からない。ただの思いで作りで取ったのかもしれない。忘れていた彼女との想い出を思い出し、彼女をまた想った。想ってしまった。僕の時は未だ中学1年生から動かなかった。


 高校を卒業し、僕は地元を離れ東京の大学に行った。彼女はどこに行ったのかは知らない。上京に不安はあったが、大生活もすぐに慣れた。そして、大学でも彼女は出来た。これもいわば好きじゃなくてもいいからの告白で始まったものだ。彼女は献身的な子だった。だからか、付き合いも長く続いた。


  僕が大学3年生の頃、SNSで彼女が結婚したことを知った。

  心が苦しくなった。


 だけど、ちゃんと失恋できた気がした。

  今付き合ってくれている彼女に向き合おうと思った。


結婚おめでとう。

最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。


初めて作品を書き、読んでくれる人いるのかなとかこの文章で何か人に届けることができるのかなって不安の中投稿しました。例え、人の目に触れられなくてもきっと僕は何か書かないと落ち着かない性分で作品の形にできれば今後も投稿したいと思います。


改めて、最後まで見て頂きありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 両思いらしき兆候がありつつも成就しない恋愛を綺麗に描き切っているのが素晴らしいなと思いました。割と淡々とした言葉で人生を振り返っているだけのはずなのに、淡い切なさみたいなものがありありと伝…
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