空から舞い散る“人の不満”が私の心を苦しめる!
いつしか? 人の“不満が空から舞い散るようになる。”
誰が誰に向けて言っている不満なのか? 悪口なのか?
人が持つ【ストレス】が雨のように降り注ぐ。
『私がアンタに何したって言うのよ!』
『なんで俺なんだよ! 俺はオマエが嫌いなだけだ!』
『毎日毎日、おれに愚痴ばっかり言いやがって!』
『ネチネチうるせーんだよ!』
『誰があなたに仕事を最初から教えてあげたと思ってんのよ!』
『しょうもない事ばかり言わないで、さっさと仕事しなさいよ!』
『学校なんか、もう行きたくない!』
『誰もワタシに話しかけてくれない! 無視される方が辛いのよ。』
『・・・もう、この人! 死んでくれないかな?』
毎日、ひっきりなしに人のストレスが声になって空から降り注ぐ。
不満やストレスを感じなかった人までストレスを感じるようになった。
中にはノイローゼになる人もいる。
カウンセリングや精神科に通う者が倍増する。
*
私の名前は、塩田瀬理奈、21歳、最近まで事務の仕事をしていた。
私は人よりストレスを感じやすい人間らしい。
毎日、空から降り注ぐ人々の不満の声に私はついに耐えられなくなった。
私の心はボロボロに崩壊していく。
いつも幻覚を見るようになる。
誰もが私の悪口を言っているように感じた。
【あの子、皆に嫌われてるらしいよ。】
【そうそう、あの子の事を嫌いな子達がたくさんいるんだって!】
【どんな親に躾けをされたらこうなるのかしらね?】
【あの子は、いつまでも精神年齢が低いせいか子供のままなのよ!】
勿論! そんな事は誰も言っていない!
でも? 毎日降り注ぐ人への不満が私の悪口になって聞こえるの。
私の神経がもう耐えられなくなっていた。
私は精神科に入院するしかなかった。
そこでも皆が私の悪口を言う。
先生も患者も皆、私の悪口を言う。
【あの子、頭がおかしくなったらしいわよ。】
【だからここに来たのよ!】
【悪口を言われる方が悪いのよ!】
【あの子、友達もいないんだって!】
【親にも見捨てられたのよ。】
私はもう死にたい!
何処に居ても私の居場所は何処にもないわ!
・・・そう思っていた。
でも? 私は“無音の部屋”に入れられる?
次第に、私の容態は回復していった。
『もう大丈夫! 少しづつだけどちゃんと回復していってるよ。』
『・・・せ、先生!』
『やっとボクの声が聞こえているようだね。』
『私は今までどうなってたんですか?』
『幻覚・幻聴、徘徊、大声を出して暴れる事もあったよ。』
『ごめんなさい、』
『もういいんだ! 良くなってきてよかったね。』
『はい。』
私は“本当の人の声が聞こえなくなっていた。”
自分を見失っていただけ。
今は少しづつだけど、周りの人達の声が聞こえるようになった。
ちゃんと相手の声に耳を傾け、答える事も出来るようになったわ。
私は周りに振り回されていただけだった。
空から降り注ぐ、人への不満の声もそうだ!
私は私! 誰でもない私なんだと気づかされる。
もう迷わない! 私は地に足をつけどんな事でも逃げずに受け止めようと
決めたの!
本当に大事なことは、“決して自分から逃げないという事!”
それが分かって良かった。
最後までお読みいただきありがとうございます。




