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女王との対決

 ザッザッザッザッ


 兵士たちの歩く音が森の中に小さくこだまする。

 奇襲攻撃の為、私語を交わす者はいなかった。


 俺は森を出て少し開けた丘のような所に立つ。

 そこからは吸血鬼王国が一望できた。


 今は早朝。吸血鬼達にとっては真夜中のような時間帯だろう。

 活動はほとんどないようで街並みはシーンとしている。


 俺は兵士たちに向き合う。

 兵士たちも一様、その顔付きから気合が入っているようだった。


「ここでもし俺達が敗れればレイングラードの街は終わりだ。 先日の奇襲で身近な人を亡くしたものもこの中にはいるだろう。先日のような地獄を二度と起こさない為にも俺達を家畜呼ばわりする吸血鬼を決死の覚悟で殲滅しろ! 進撃を開始する!」

「ヴォオオオオオオッ!!!」


 地鳴りのような雄叫びを上げながら兵士たちは進撃を開始した。


 作戦としては奇襲攻撃をしかけ、メインの戦闘は人族で行い、それを援軍に来てくれている竜族がサポートするという物だった。

 ポロリポロリと建物から何事かと出てくる吸血鬼たちはいるが明らかに対応できていない。

 傲慢なる吸血鬼たちはまさか家畜にやり返さえるとは夢にも思っていなかったのだろう。

 進軍する兵士たちは次々と順調に制圧を重ねていった。

 俺は進軍が問題なさそうな事を確認すると吸血鬼城へと浮遊術で向かった。



「ぐわっ!」


 女王の間の前の入り口を警備していた吸血鬼兵が俺の攻撃で倒れる。

 俺はその扉を開いた。

 その扉の先、王座に女王は瞑目して座っていた。

 俺は王座まで敷かれたレッドカーペットを歩き彼女に近づく。

 女王はストレート黒髪にスリットで胸元が開いた黒いドレスを着ていた。

 俺が今まで見てきた吸血鬼の中で一番美しいかもしれない。

 その妖艶なる魅力に思わず惹かれてしまいそうになる。

 俺が随分近くまで近づくと女王はその真っ赤な眼をかっと見開いた。


「身の程知らずの家畜どもがまさか我らが領地へ攻め込むとはな」

「お前らにやられた事をやり返してるだけだけどな」


 女王は露骨に嫌な顔をする。

 こいつ悪口としてでなく本心で人族を家畜と思ってるのか。

 俺は嫌悪感を覚える。


「一応聞いとくが和平をするつもりは?」

「和平は対等な立場の者とするものだ。なぜ家畜と我々が和平など結ぶのか?」


 女王はこちらを嘲笑うように答えた。

 一抹の希望をかけて聞いてみたがやはりダメだったようだ。

 失望感が広がる。女王のその人格と交渉の結果に関しても。

 こいつは市中お馬さんの刑なんかじゃ済まさない。


「じゃあ、お前が蔑んでいる家畜の俺がボコボコにして泣かしてやるよ」

「はっ! やれるものならやってみろ! お前はただでは殺さん。妾のペットにしてこの後も可愛がってやるぞ!」


 女王は王座から立ち上がるとその周りから黒いモヤもようなものが出現する。

 その黒いもやのようなものはあっという間に女王の間に広がった。

 なんだこれは?


「これは闇世界。妾のユニークスキルで日中であろうが不死身状態となれるものじゃ。」


 なるほど。人体に害はないようだがあまり気持ちいいものではない。


 続けて女王は複数の魔法陣を無詠唱で構成する。

 その魔法陣から火、氷、風による攻撃が一気に繰り出される。


 人族で同じことをできる人間が何人いるだろうか。

 しかもそれぞれの威力は超級だ。

 腐っても悠久の時を生きる吸血鬼の女王という事か。


 俺はその魔法攻撃に対して女王が構成したそれぞれの魔法自体を解除してやった。


「なぬ! 小癪な家畜の分際で妾の魔法陣を無効化するとは無礼千万」

「その家畜にこれからボコボコにされるんだけどな!」

「ほざけ!」


 女王は手をかざし炎魔法で凄まじい豪火をこちらに向けて放ってきた。

 俺も同じように炎魔法で豪火を女王に向けて放つ。

 二人の豪火はその中間部分でせめぎ合っている。


「ぐぐぐ、家畜がー!」


 女王もその炎の威力を上げようとするが、俺は無限魔力を注入し、せめぎ合いに勝ち女王を豪火で焼いた。


「ぎゃあぁぁぁぁぁぁッ!!」


 女王はその身を豪火で焼かれるが、その不死身の肉体によりすぐに自然治癒する。

 吸血鬼も上位になるほど自然治癒が優れるというが女王の場合は一瞬だった。

 これは苦労しそうだ。


「おのれ! おのれ! おのれーーーー!!! 家畜の分際で妾に傷を負わせるとは!!」

 女王は激昂した。

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