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対抗戦の観戦

 ちょうどその時、対抗戦の来賓席でその試合を観戦していたある男女がいた。


「あなた、やっぱりあの子、ケインに似てませんか?」

 尋ねた女の名はルファス=ザグレブ。


「馬鹿なケインのはずなかろう! あれは魔力適正なしだったのだ。あんなに派手に魔法が使えるはずがない。」

 答えた男の名はセシウス=ザグレブと言う。


 親類であるザグレブ家の甥ラクルスが対抗戦に出ると聞いて観戦にやってきたのだった。


「ですが、あの特徴的な眉毛に、そして赤毛の髪。顔もそっくりですわよ!」

 確かにセシウスにもあれが自分の息子に見えた。

 だがもし万が一にも自分の息子を追放したなんて知られたら………


「確かに似てるがあれはまだ0歳のはずだ。言葉もあんなに喋れんだろう。」

「いえ、もしかしたら神童なのかもしれません。いえ、そうに違いませんわ。あなたケインを取り戻さなくて?」

 どの面下げて今更、戻ってこいと言えと言うのか。

 いや、待てよ――


「あれを捨てた時にはあれは言葉は喋れなかった。当然、我々が捨てたいう事実もわかってないだろう。そうだ盗まれた事にすれば良い! そうしよう! 盗まれた息子を取り戻す!」




 そんな事になっているとはつゆ知らず。


「兄貴!おめでとうございます!!」

「ケイン君、おめでとう!10年ぶりだって下級生が上級生に勝てたのって!」

 俺は二人からの祝福を受けていた。


「それでは最優秀魔術師に選ばれたケイン君、壇上にきてください。」


 壇上には―――なんと魔術国家パラツインの国王が立っていた。

 っていうかハーフェンはいないのか?


「見事じゃった!これは褒美じゃ。」

 と俺は魔法のスティックを手渡された。


「エルフの森で作られた上級品じゃ。」

「あ、どうも。」

 俺はありがたく頂く。


「王様、ハーフェンはいないんですか?」

「おう、おらんみたいじゃなあ。まああの方は気まぐれじゃからのう。」

「後、もう一点、俺できれば飛び級させてもらいたいです。正直下級クラスではもう学ぶことはないので。」

 上級クラスに入ってもおそらくないと思うが、早く進級した方が早く卒業できるだろう。


「おう、そうか。それではそのように伝えておくの。確約はできんが。」

 俺は一礼をしてその場を去った。

 後、やる事は……



「何が奴隷だ!このクソ野郎ーー!」

 ばちーーーーーーん

「いたぁーーーーーーーんぃ!」


 学園中 お馬さんの刑 発動!!


「く、くそうお前、侯爵の私にこんな真似をしてただですむと……」


 ばちーーーーーーん

「ひぃーーーーーー!」


「何が侯爵だ! 貴族だったら何してもいいと思うのはどんだ間違いだ!」


 くすくす

 すれ違う学園生に笑われている。

 もしかしたらお兄さんが幼児を遊んで上げている図で微笑ましく見えているのかもしれない。


 ばちーーーーーーん

「もうストラスをいじめるなよ!」

「ひーーーい、分かったよ!」


 ばちーーーーーーん

「奴隷とか扱うのも人間のクズだ!」

「いてぇーー! 分かったそれももう扱わない! てか今まで扱ってはいない。」


 そうか、ならこの辺にしといてやってもいいかな。

 そう言えば、こいつ親戚ならいとこに当たるんだな……

 まあいっか! 俺がこの先の人生で生家と関わる事はないだろうし。



 俺はこの時は両親が対抗戦を見にきていたという事実など知らなかった為、この後―――

 今更もう遅い!!

 という展開が待っているなんて知るよしもなかった。

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