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冒険者ギルドにて

 ざわざわざわ

 どう見ても赤ん坊のその子はスタスタとギルドの受付に向かってきていた。


「おい、なんだあの子?」

「迷子かしら?」

 見たことがない来訪者にギルド内もざわついている。


 その赤ん坊はギルド受付用の椅子によじ登り、

「ちっ。」

 受付員の顔を見るなり舌打ちをした。


「おい、なんだ坊主。ママはどこだ?」

「なんで受付がむさい男なんだよ。こんな事ならユミルでも連れてくるんだった。」

 はあーとため息をついている。

 その子のなりは赤ん坊なんだが受付の男はなんだかムカついた。


「情報収集依頼を出したい。後、冒険者登録も頼めるかな?」

「冒険者登録?誰を?」

「今話してるだろうが。俺だよ。」

 ふんすーとその赤ん坊は自己主張している。


 受付の男はヒラヒラと手で帰れとジェスチャーを行い、

「ここはガキが来る所じゃねえ。ガキは帰ってママのおっぱい吸ってな。」

 と言い放った。


「人を見かけだけで判断するな!」

 俺は少しばかり魔力を周囲に解放する。

 ブワーーーーーーー


 周囲がざわざわとざわつく。

「なんだあのガキ。」

「結構な魔力だぞ。」


「ふーん、魔力はあるみたいだな。だからと言ってガキに試験を受けさせる訳にはいかねえ。」

「試験官はあんたか?」

「うん?そうだが?」


 ジャラ−−−−−

 情報収集依頼用に持ってきた金貨を机の上にバラけさせる。

 おそらく100万ギル相当はあるだろうか。


「お前と勝負して俺が買ったら冒険者登録させろ。お前が買ったらこの金貨をやる。」

 ゴクリっと受付員兼試験官が生唾を飲むのが聞こえた。分かりやすい反応だ。


「い、いいだろう。試験場はこっちだ。」

「あっ後、俺が勝ったらお馬さんにもなってもらうからな。」

「お馬さん?はは!いいぜ。」

 俺の必殺技の恐ろしさも知らずに試験官は安請け合いした。


 試験場に試験官は杖を携えてきた。


「なんだ顔に似合わずあんた魔法使えるのか。」

「うるせい!よく言われれるが見た目は関係ねえだろう。試験はどちらかの気絶、戦闘不能、または、まいったと言わせたら勝ちだ。」

 試験官は見た目だけなら盗賊だと言われても疑われないだろう。


「アイントと手加減してやれよー!」

「赤ん坊に負けたら末代までの恥だぞー(笑)」

 試験場には先程までの俺達のやり取りを見ていた冒険者達が集まってきていた。

 試験官はアイントというらしい。


「では………初め!!」

 アイントは勝負開始の掛け声と共に魔法の詠唱を初めた。

 ――だが遅い!


 パキパキーーーーー

 アイントの手、そして、足が氷結し、身動きが取れないようになる。


「まだやるか?」

「こんなガキが……それに無詠唱だと?」

 無詠唱ぐらいで大げさな。


 俺はそのまま、頭部も少し、霜がかかる程度に凍結させる。

「まだやるか?」

「………参った。冒険者試験合格だよ!」


「おおおーーーー。」

 冒険者ギャラリーからどよめきが起こる。


「お前、無詠唱なんてどこで習った?」

「うん?無詠唱ぐらい簡単だろ。」

「簡単なもんか!この魔術学園都市でも無詠唱であそこまでの発動スピードは数えるほどしかおらんぞ!」

 そうなのか?もしかしたら今世は前世に比べて魔術師の質が落ちてるのかもしれん。


「まあ、そんな事はどうでもいい。後、もう一つ約束したの覚えてるな!」

「……………」


 秘技お馬さんの刑!発動

 ばちーーーーーん!

「いてーーーーーーー!!」

 キルド内で俺はアイントに跨っている。


「おまっお前、赤ん坊だろうが!なんでそんなに痛いんだよ!それになんだその力は!」

「うるさい!進めー!」


 ばちーーーーーん!

「いたーーーーーーー!!」

「はははーーーいいぞ、アイントー」

 アイントは仕方なしにギルド内をグルグルと回っている。


「はははーー見たか!これでこのギルドも制圧済みだー!

 ……………ってこんな事をしにきたんじゃなーーーい!」

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