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正しい月

正しい月



ドグラマグラ太郎



獣は「人」のように「美」というものの世界を知らない。 


美を意識し、美を取り入れる「人」の生活は、自然の天与である。


即ち天の人に与えたもうた神業である。


天の恵みである。


雪とか、月とか、かかる自然美を心ゆくまで観賞する。


美を観て楽しめる心のゆとりさえあれば美はわが物である。


美を観れる心を持つ人は人一倍幸福だということである。


生死の境なんてものも、美に溶けた時、問題ではなくなる。


美を嘘にでも真似たい心地がする。


嘘にでも真似たと仮定する。


雪は水。


月は日。


人は。


人は。


人は。


(令和三年)

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