77話 ネーミングセンス
「そうですか。良い名を頂きました。」
いやいや茶々さん、流石にそれは無いでしょう。
「単純すぎませんか?勝と言う名は。」
私はとうとう言ってしまった。
「奈々様、良いのですよ。勝と言う言葉は、とても御縁の良い名ですよ。」
「・・・はい。」
てか、お兄ちゃんネーミングセンス大丈夫?
勝なんて名前単純すぎ。
この子がかわいそう。
でも、私の大好きな織田様の息子の幼名なんて、やばすぎる。
長男、信忠の幼名は奇妙丸。顔が奇妙だったから。
次男、信勝の幼名は茶筅丸。茶筅のような髪型だったから。
三男、信孝の幼名は三七。誕生日が3月7日だから。
六男、信秀の幼名は大洞。
七男、信高の幼名は小洞。六男、信秀と双子だから。
九男、信貞の幼名は人。人の名は人。
十男、信好の幼名は良好。何が?
信長の息子の中で、特別におかしかった名前を並べてみたけど、他にも現代としてはおかしい名前がたくさん。
でも、信長様としても、子供がどうでも良い存在だから変な名前を付けたわけじゃ無いと思う。
だって、信長様の娘は、皆政略結婚に使われたけど、信長様は相手の能力を見定めて嫁がせたんだと思う。
信長様の妹、お市さんは、浅井長政に嫁いだ。
確かに同盟は破綻したけど、それは仕方ない。
隠居していても、絶大の権力を持つ父・浅井久政がいたから。
信長様の姪のお江さんの孫は、女帝。
つまり、信長様は直系ではないけれど、一応天皇の先祖という事になる。
あ、でも、お江さんの母、つまり女帝の曾祖母であるお市さんの父、信秀さんの血は皇室に受け継がれていったんだ。
こうして考えてみると、すごい事だと思う。
尾張守護代の三家老の1人にすぎない織田信秀の娘が、女帝の曾祖母になる。
きっと、信秀さんも誇らしいでしょうね。
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