48話 上杉家滅亡
俺は宿から出発すると、5時間ほどで高岡城に着いた。
「森蘭丸、伊達政宗は奥の陣にて休め。今回も同様に本丸を狙って射撃しろ。」
俺は早口でそう言うと、各自準備をせよと命じた。
「攻めよ!」
俺は叫んだ。
攻城戦が開始されると、間もなく敵兵は100に近くなった。
「我らが有利ぞ!気を緩めるな!」
やがて、敵兵は逃げ出した。
「順調ですな。次は福光城を攻めてはどうですか?」
石田三成が聞く。
「そうだな。分かった。」
こうして、俺が率いる軍隊は、上杉の城を次々と攻め落として・・・ついに、最後の攻城戦を迎えた。
目的は鉢形城。
「これで勝てば、我らは天下統一に近くなる!皆、心を1つにせよ!」
上杉攻めで無敗だったからか、兵の士気は上がっていた。
「攻め落とせ!」
俺はいつもよりでかい声で叫んだ。
「鉄砲隊、撃て。狙いは本丸じゃ。」
兵はなかなか粘り強かった。
こうなったら最後の手段。
「大筒隊、前へ。狙い定まった者から発砲許可、撃て!」
大筒隊の攻撃より、本丸からは侍女が落ち延びてきた。
侍女たちは戦に関係ないから許すが、男たちは許さない。
「逃がすなーっ。斬れ斬れ斬れ。」
午後2時頃、鉢形城、落城。
上杉家は大滝家の名の下に滅びた。
当然、上杉家の男子は処断したのだが、景勝の正室・菊姫の対処が問題だった。
菊姫の姉は松姫なのだ。
「松姫様、どうしますか?」
「屋敷を与えて差し上げましょう。いくら敵将の正室だからって、妹は妹ですからね。」
俺は菊姫に対して50万石を与えた。
敵将の正室といえど、手荒なことはしない。




