3話 家臣になります
その後、俺たちは信忠軍と合流し、宿泊をくり返して近江の安土城についた。
信忠とは、信長の、いや、信長様といったほうがいいか。その信長様の長男&嫡男にあたる。
「おかえりなさいませ!」
なかなかの美人が門から出てきた。
「だからあれほど護衛をつけなさいと言うたのです!」
「すまぬ。」
「して、あの方は?」
「わしの恩人じゃ。光秀を討ち取ってくれたのだ。」
「そうですか。ありがとうございます。」
「濃、そなたも風邪をひいてしまうぞ。中に入れ。」
なるほど。
濃、という事は、信長様の正室か。
歴史好きの血が騒ぐ。
「はい、信長様。」
俺は特別に安土城にいれてもらった。
「そなた、今数え年でいくつになる?」
たしか数え年って生まれたときを一歳として、正月が来るたびに一歳たしていく数え方だよな。んで、今は生まれたときを0歳として、誕生日が来るたびに足していく満年齢。となると、今俺は数え年で十七歳か。
「十七です。」
「妻は?」
「あの、この時代ではありえないと思いますが、俺の時代では三十歳くらいが初婚なんですよ。だから、妻はいません。」
「そうか。そなたはどこの国の者じゃ?」
「いや、俺の時代では国ではなく代わりに都道府県が置かれているんです。まあ、国として言うなら、丹後国ですかね。まあ、今は武蔵国の南部に住んでますけどね。」
「なるほど。そなたの時代の仕組みはなかなかおもしろいのう。そなた、わしに仕えてみぬか?」
「いいですよ。」
障子が開いた。
「伯父上ーっ。」
年下の幼女が入ってきた。
「茶々、初、江、おやめなさい。」
年上の美人がやってきた。
お!もしやお市の方と浅井長政との間にできたあの姉妹!
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